神谷浩史さん、二度目の幕張メッセワンマンで「みなさんに贅沢な時間を届けられることを、本当に嬉しく感じています」
9月4日(日)、幕張メッセイベントホールにて、声優・神谷浩史さんのワンマンライブ『Hiroshi Kamiya Live2016”LIVE THEATER”』が開催されました。2015年に開催された初のワンマンライブ『“ハレヨン→5&6”』からおよそ1年ぶりに、神谷さんが幕張のステージに登壇。来場者の前で感極まった姿を見せる場面がありながらも、日常からかけ離れた非日常を上映する“TEATER”の支配人として圧巻のエンターテインメントを届けました。
「今回も最後までぶっ飛ばしていくんでよろしく!」
オープニングでは、ディズニーで20年以上もCGクリエイターを担当していたという糸数弘樹さん制作のアニメムービーが上映。ねこみみフードを着用した3Dミニキャラの神谷さんが、キュート&アクロバティックなダンスを披露したり、星形のペンライトを客席に向かって振ったりと可愛らしく会場を盛り上げていきます。そして、スクリーンに『Hiroshi Kamiya Live2016”LIVE THEATER”』の文字をミニキャラ神谷さんが描くと、ステージがライトアップされ、ゴールドのコートを着用した神谷さんが登場! 待ちに待った神谷さんの登場に、ファンは歓喜の声とともに神谷さんの登場を祝福しました。
“あなたがいる 僕らでいる”と、甘く溶けるようなメロディーが会場を包み込んだ『Dolce misto』からライブがスタート! 神谷さんは、「今回も最後までぶっ飛ばしていくんでよろしく!」と掛け声を飛ばすと、2曲目『everlasting』をエネルギッシュに歌いながら、ステージ横の花道へと駆け出していきます。続く、『Such a beautiful affair』では顔をぐっとしかめた男らしい表情で歌い、コール&レスポンスも飛び出した『シリカゲル』では、ライブ前半戦でありながらも、会場内に銀テープが降り注ぐド派手な演出も飛び出しました。
「LIVE THEATERへようこそ! 帰ってきたぜ幕張メッセ!」――この日、1発目のMCでは、1年間ライブを待ち遠しにしていたファンへ向けて感謝の気持ちとともに笑顔を届けた神谷さん。そして、”THEATER”という日常から離れた特殊な空間を楽しむためのアドバイスを、劇場支配人になりきりひっそりと教えると、恭しい一礼とともに「LIVE THEATER、開園です!」の挨拶。スクリーンに映し出されたドアが開くと同時に、神谷浩史が織りなす”THEATER”の時間が幕を開けました。
まるで太陽のような温かさを持ったライブ
黒いナポレオンジャケットに着替えて登場した神谷さん。灰色と青が入り混じる無機質な空間が構築された『Fiction Factor』では、神谷さんの歌声の熱量と連動するように、無機質な空間へと彩りを落とし込み、『ミラーワールド』では、6枚の鏡に囲まれると、ファンが持つサイウムの輝きが鏡で乱反射するなか、クールに歌い上げてみせました。
そして、『START AGAIN』を歌い上げると、カラーガード隊がステージに登場。カラーガード隊が白い旗を力強くも優雅に振り回すと、その旗の交わりの向こうから、赤いチェックシャツにホワイトのパンツに着替えた神谷さんが登場。『full count』では、格好つかないけれど前向きな男の子の歌を、カラーガード隊を引き連れながらも表情豊かに歌います。
そして、『Danger Heaven?』では、白い旗を振り回すカラーガード隊をバックに、旗を手にした神谷さんがダイナミックなパフォーマンスで魅せる場面も。時に優雅に、時に力強く。楽曲たちが持つストーリーを描き出していく様に、表情や振る舞いを変えていく神谷さん。目まぐるしく表情を変えるその様は、見る者の目を惹き付けてやみません。そして、まるでいくつもの映画を次々に見ているようなワクワク感が、胸の高鳴りを勢いづけていきます。
太陽の光のような温もりを宿しながら、しっとりと歌声を響かせた『Always Kissing You』。その温かさが残るなか、白いベールがステージに落ちると『スノウフレイク・ワンダーランド』へ。ベールへとプロジェクションマッピングで映し出された白いお城のドアが開くと、真っ白なジャケットに身を包んだ神谷さんの姿が。白い世界をバックに雪や光を操る王子様となり、ファンたちを幻想的なワンダーランドへと誘っていきます。
「次のことは終わってからゆっくり考えます!」
そんな幻想的な光景から一転、会場に深紅のサーチライトが漂うと『Q.E.D.』へ。真黒なブルゾンジャケットを身に着けた神谷さんは、エッジの聴いたサウンドに乗せ、バックダンサーと力強いダンスを披露。『YELL』では、トロッコに乗り、客席へと降り立ちより近い距離で笑顔を届けました。
トロッコからステージへ戻った神谷さん。「疲れた!」と言いながらも、その表情は笑顔でした。そして、大勢のファンが神谷浩史という存在を知り、会場に集まったことへの驚きと、ファンや支えてくれたスタッフへの感謝の気持ちを伝えると、「皆さんに喜んでもらえるなら、僕の人生も捨てたもんじゃないなと思います」とはにかんでみせた神谷さん。声優として二度も大きなステージに立ちながらも、誠実で謙虚な姿勢を貫く神谷さんだからこそ、これだけ多くのファンやスタッフが彼を「応援したい」と思うのではないでしょう。そして、「ハレシリーズ」のリリースが終わり、昨年に行われた1stライブを終えたとき、「やれることはやった」と感じたという神谷さん。”ここで終わり”という選択肢もあるなかで、ファンと楽しく向き合えるLIVEというステージに挑むことを選び、今回の「THEATER」を企画・覚悟を決めたそうです。
そんな神谷さんの言葉に会場内は暖かな空気に。次回のライブは、「今回のLIVEが終わったときに。また(次への)カケラが落ちているかも??落ちていたらいいなと思います」と語った神谷さん。その言葉の後になぜかインカムを抑えて笑顔をみせたかと思いきや、「次の小屋を押さえます」とスタッフの方から連絡があったことを報告。「次のことは終わってからゆっくり考えます!」と言い切りながらも、神谷さんは喜びからか、堪えきれない笑みを零していました。
満月をバックにしっとりと歌い上げた『GRAVITATION』から再びライブがスタートすると、夏の香りが漂うエネルギッシュなナンバー『HA-RE? GO!』へ。「さあ! ラストスパート、最後まで盛り上がっていこうぜ!」の掛け声とともに『SELFISH』『イイカンジ』を披露。鮮やかな幾億の蝶々たちの前で歌った『虹色蝶々』では、リフターでステージ上部へとせり上がると、慈しむような表情で会場内を見回す姿も見られました。
いよいよ次がラストの曲目であることを伝えると、客席からは”いやだ~!”と惜しむ声が。神谷さんも「僕も嫌です!」と真剣な瞳で答えるも、「終わってくれないと困る!(笑)」と続け、悪戯な笑みをファンへと向けていました。
フィナーレは投げキッスのプレゼント
そして、「本日、最後の曲となります」と、一礼すると本編ラストの曲目『シアター』へ。ステージと会場中央のステージを繋ぐ花道にはレッドカーペットが敷かれ、その上をゆったりとした足取りで歩む神谷さん。天井からは花吹雪が舞い落ち、華やかかつ壮大な情景が描き出されます。そんな光景のなか、会場に設置されたスクリーンに映る神谷さんの目元は少し潤んでおり、感極まったような表情だったのが印象的でした。
アンコールでは、『影もまた真なり』『GLORIOUS TIME』を披露。そして、鳴りなまぬ声援に答えてダブルアンコールでは『贅沢な時間』を歌い上げた神谷さん。「みなさんと歌いたい!」という神谷さんの声に合わせて、会場が一体となって大合唱。途中、メロディが静まったかと思えば、「声優として、みなさんに贅沢な時間を届けられることを、本当に嬉しく感じています」とのメッセージを届けました。
全22曲を歌い上げた神谷さん。「本日はみなさん、当劇場にお越し下さりありがとうございました!」とメッセージを届けると、客席へ向けて投げキッスをプレゼント。最後の最後までエンターテイナーとして、支配人として、声優として、ファンたちに贅沢な時間を届けてくれました。
[取材・文/河内香奈子]
『Hiroshi Kamiya Live2016”LIVE THEATER”』セットリスト
1.Dolce misto
2. everlasting
3.Such a beautiful affair
4.シリカゲル
5.Fiction Factor
6.ミラーワールド
7.START AGAIN
8. full count
9.Danger Heaven?
10.Always Kissing You
11.スノウフレイク・ワンダーランド
12. Q.E.D.
13.YELL
14.GRAVITATION
15.HA-RE? GO!
16.SELFISH
17.イイカンジ
18.虹色蝶々
19.シアター
EN.1影もまた真なり
EN2.GLORIOUS TIME
WEN.贅沢な時間
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