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鈴木達央さん、北川里奈さんが『FF15』にかける熱い想いとは?

ノクティス役・鈴木達央さんが『FF15』にかける熱い想いとは?『FF15』発売記念イベントレポ&インタビュー

 1987年の第一作発売以来、多くのユーザーの心を掴んだまま離さない『FINAL FANTASY(ファイナルファンタジー)』シリーズ待望の最新作『FINAL FANTASY XV』(以下、FF15)が、2016年11月29日(火)に発売! 多くのファンが待ちわびた本作ですが、発売日の当日には、ヨドバシカメラ マルチメディアAkibaにて発売記念イベントが開催されました。

 ゲストにノクティス役・鈴木達央さん、ルーナ役・北川里奈さんら声優陣をはじめ、ディレクターの田畑端氏、お笑い芸人のバイきんぐ(小峠英二さん、西村瑞樹さん)、真野恵里菜さんを迎えて盛大に行われました。

 

遂に始動! ファンとゲスト陣が発売を盛大にお祝い!
 当日は、早朝ながらも多くのファンが長蛇の列を形成して、発売記念イベント、そして本作の発売を心待ちにしていました。早速、イベントが始まると、株式会社スクエア・エニックス代表取締役社長・松田洋祐氏、ディレクター・田畑端氏より挨拶が送られました。続いて出演陣が登壇すると、会場のファンからは大きな歓声が上がります。

 
 ノクトこと、ノクティスを演じる鈴木さんは発売日を迎えて「皆さんと共に旅をすることが今から楽しみです。ぜひ手にとって楽しんでいただければ嬉しいな、という期待と出来上がってホッとした気持ちでいっぱいです」と笑顔でコメント。

▲ノクティス役・鈴木達央さん

▲ノクティス役・鈴木達央さん

 
 ちなみに、『FINAL FANTASY Versus XIII』の頃から収録していたボイスにも注目してほしいとのことで、「タイトルロゴを見て“『FINAL FANTASY Versus XIII』のままじゃないか”と思われるかもしれませんが、進んでいくと何故、この作品が『FF15』なのか、100%分かる作りになっているので、ぜひご自身の目で確かめていただければ嬉しく思います」と語りました。

※『FINAL FANTASY XV』は当初『FINAL FANTASY Versus XIII』というタイトルで開発がスタートしていました。

 
 一方、ルーナを演じる北川さんは、ファンでいっぱいの会場を見て「こんなに沢山の方が『FF15』の発売を心待ちにしているんだなと改めて実感しています。早くプレイしていただきたい気持ちでいっぱいです」と喜びを露わにしました。

 また演じる上で苦労した点について「令嬢という大人しめなポジションと思いきや、泥臭いと感じさせるようなシーンや胸がギュッとなるシーンが多かったので、収録の際にはメンタルがやられないよう、気持ちを整理して臨む部分が大変でした」と、ルーナの気持ちを汲んでアフレコしていたことが明らかに。

▲ルーナ役・北川里奈さん

▲ルーナ役・北川里奈さん

 
 他にも、バイきんぐによる『FF』シリーズの思い出話や、田畑ディレクターへ新ジョブ“芸人”の追加リクエスト等、会場の笑いを誘うトークが飛び出します。

 
 そして『FINAL FANTASY Record Keeper』のCM出演や、『ディシディアファイナルファンタジー』マーテリア役で『FF』と馴染み深い真野さんは、ここ最近、改めて『ファイナルファンタジー IX』をプレイしていたとのこと。

 
 また、ジタン・トライバルのような強引で頼もしい男性に惹かれるそうですが、残念ながら今回、真野さんの口からノクティスの名前が上がることがなく、鈴木さんは「ここから株を上げていきたいですね(笑)。プレイしていく過程で好みのタイプに変わっていければなと思います」とコメントを残しました。

 
 するとここで、前日の夜から本作を購入するために並んでいた男性が、ファンを代表して登壇。田畑ディレクターから直接ゲームソフトを渡されると、笑顔で喜びを噛み締めていました。

 
 最後に店頭発売までの15秒を、登壇者と会場のファンで一緒にカウントダウン! カウントが進むに連れて会場の温度は徐々に高まっていき、そして歴史的な瞬間を迎えました!

 
イベント終了後のキャスト陣にインタビュー!
 大盛況の発売記念イベントとなりましたが、ここでイベント終了後の鈴木さん、北川さんにインタビューを実施! 作品やキャラクターの魅力はもちろん、『FF15』にかける熱い想いを語っていただきました!

――遂に発売日を迎え、多くのファンの方がイベントに足を運ばれていましたが、今のお気持ちをお聞かせください。

鈴木達央さん(以下、鈴木さん):昨今はダウンロード販売も多いので、手に取る・共有する行為が、デジタル上で行われることが多くなっています。そんな中で、この場の空気と共に、実際に皆さんと一緒に祝えることが幸せだと感じています。そして、来てくださった皆さんには早くプレイしてもらいたいですね。本当に嬉しい気持ちでいっぱいです。

北川里奈さん(以下、北川さん):前夜祭もあり、今日のイベントもあり、みんなで発売をお祝いするというムードが嬉しいですね。制作の方とお話しする機会もあったんですが、待ってくださるファンの皆さんとも広い意味でチームのような、もっと大きな家族のような繋がりを実感することができ、ゲームってすごく大きなコミュニケーションのツールだと感じました。また、すごく大きなタイトルなので、少しでも多くの人に伝わって『FINAL FANTASY』の輪がさらに広がればいいなと思います。

――お二人は本シリーズをプレイしたことはありますか?

鈴木さん:小学校の頃に『FINAL FANTASY V』をプレイしたのが初めてでした。一番最初に目にしたのは『FINAL FANTASY III』ですね。

――では『FINAL FANTASY』シリーズを遊んでいる視点から見て、今回の『FINAL FANTASY XV』はどのように映りますか?

鈴木さん:役者としても開発に行ったりしながら共に作った身としては、贔屓目になってしまうかもしれません。ただ、そうだとしても、作ってきたものの中では一番、皆さんが見たことのない、手にしたことのない、『FINAL FANTASY』が出来上がりました。なので、比べたり手ごたえというよりも、新たな世界を提示できたなところが一番大きいですね。

 
北川さん:私は『FINAL FANTASY VIII』をプレイしたことがあるんですが、実は当時、途中までしか遊べていなかったので、今、改めてプレイしています。やはりシリーズ作品ごとにテーマやキャラクターが全然違うため、それぞれの魅力があってとても面白いですし、ストーリーがすごく興味深く惹かれます。

――では『FF15』はいかがでしたか?

北川さん:私は『FINAL FANTASY VIII』や『FINAL FANTASY XIII』のイメージが強く、ファンタジーという印象が残っていました。今回のアートブックなどを見るとファンタジーと言えばそうなのですが、現実に寄り添っている洋服だったり、世界観が本当に新しい『FINAL FANTASY』だと感じました。ファンタジーだけどファンタジーじゃないという、すごく不思議な世界観だと思うので、これまで楽しまれた方にも、また違った側面を見ていただけるんじゃないかなと思います。

 
――鈴木さんは長い期間、本作に関わってきたと思いますし、発売までに様々なことがあったと思います。発売を危ぶんだことなどはありませんでしたか?

鈴木さん:ありますね。正直出ないんじゃないかと思うこともありましたし、プロジェクトとして一度終息を迎えるかもしれないというお話も耳に入っていました。実際に皆さんの目に触れているのとは違うところで、実は僕自身や田畑さんをはじめ、開発スタッフが戦ってきた系譜というものがあります。だからこそ『FINAL FANTASY Versus XIII』から培われてきたものをもって、『FF15』に変えることができました。

その上で、僕たちはナンバリングタイトルを作ったのではなく、“俺たちのファイナルファンタジー”を作っただけだという、様々な思いを経たことで言える言葉が生まれてきているのかなと思います。それは『FINAL FANTASY Versus XIII』から見守っていただいた方にも、『FINAL FANTASY XV』から入った方にも、ゲームを最後までプレイしていただければ、全て分かってもらえると思います。


――具体的にはどのぐらいの期間関わっていたのでしょうか?

鈴木さん:オーディションに参加させていただいのは、7年前になります。そして、実際に収録が始まったのは6年半前ですね。

 
――改めてキャラクターの魅力や、演じた上で工夫した点を教えてもらえますか?

鈴木さん:『FINAL FANTASY Versus XIII』から培われてきた一つのテーマとして、“現実と幻想”を併せ持つ世界観が肝になっています。そこをセリフ回しや、彼らの所作に落とし込んだりしているので、なるべく自分たちが生活している中に溶け込めるような、ロードムービーのようなイメージから、芝居の構築を始めました。

そこから形が変わることもあり、彼らの立ち位置にも変化がありました。そういった部分を加味しての若干の調整はありましたが、それと同時にノクトに関してはプレイアブルキャラクターという立ち位置もあるので、皆さんが遊んでいるときに、なるべく気持ちを共有できるように気を付けました。

自分もゲームを遊ぶのでプレイしているときに、こういう言葉がキャラクターから出てきたらホッとする、同じ気持ちなれる、と思うことを、その都度で吟味しながら演じていました。ときには開発の方に話を聞くこともありましたね。そういう意味で、いい意味での“普通っぽさ”と“ファンタジー感の少なさ”というところは、一つの肝になっています。

そして、ノクトの気持ちの肝としては素直さとか、仲間のことを思う絆であったりとか、自分の生きてきた場所に想いを寄せるところを大事にしましたね。なので、気持ちのシーンは物語に寄せつつ、その上で世界にどう飛び込んでいくか、という部分は協議を重ねて作りました。それが6年半の中で、積み上がったひとつの成果かなと思います。

 
──北川さんはいかがでしょう?

北川さん:まず、私は作品に参加させていただいたのが、およそ2年前だったので、メインキャストの皆さんと比べると、作品と関わってきた時間が圧倒的に少なく、私の中ではそれが色々な意味でプレッシャーになったときもありました。やはり、皆さんに少しでも追い付けるように、キャラクターのことを理解しなければ、と。

その点、私はゲームのお仕事ではスタッフの方とお話をする機会が多くはなかったのですが、今回はスタッフの方々がキャラクターに対する思い入れや世界観の説明をとても丁寧にしてくださったので、スムーズにキャラクターへの理解を深めていくことができました。

ルナフレーナというキャラクターに関しては、ノクトのように操作する立場のキャラクターではないので、プレイヤーの皆さんにどのように感じていただけるか不安な部分もありましたが、他のキャラクターとのやり取りから、彼女の人間らしさというものを感じてもらえると思います。また一人の女性として、悩みや目的がはっきりと出ているキャラクターなので、そういったポイントから魅力を感じていただければ嬉しいです。

 
――ゲーム中で印象的なシーンや、気に入っているセリフがあればお聞かせください。

鈴木さん:本当に沢山ありますが、ネタバレにもなるので明言は避けたいと思います。ひとつ言えるところがあるとすれば、今作は4人の仲間との旅を描いていますが、少しだけ各々気持ちの向いている方向が違ってしまう瞬間があって、その時に台本通りに演じていると、どうしても自分たちの気持ちが繋がらない事態になったことがあります。

そこで、一度開発のみんなとブースの中で顔を突き合わせて、腰を据えて一時間以上、台本をどういう風に直したら良くなるのか話し合いました。ただ、その時にはモーションキャプチャーが出来上がっている状態だったので、もう動きが変えられないという制限があったんです。その制限の中、いかに少ないセリフと自分たちの芝居で見せることができるかを、本当に長いこと話し合いました。

最終的には端的な言葉にまとめて、あとはもう流れのままにやってみようということになり、何度も何度も録り直しましたね。そこは本当に思い出深かったですし、自己満足かもしれないですけど、こういうことができるのが『FINAL FANTASY XV』の世界でのアフレコなんだなと、みんなで確認し合えた瞬間でした。

あと印象的なセリフでいうと、ノクトが父親のレギスと言葉を交わすシーンが冒頭にあるのですが、あの瞬間は一言一言が本当に印象的でした。「未来の奥方に粗相のないようにな」というような言葉であったり、「常に胸を張れ」という言葉であったり。もちろん演じてらっしゃる磯部勉さんの力もすごく大きかったんですけど、まるで自分の父親から何かを言われているような気持ちになりながら演じていました。

あの時に磯部さんとも色々とお話を伺いましたが、あの時から『FF15』のノクトという存在は、ちゃんと地に足をつけて歩き出したんだなと思いましたね。なので、そういう意味でレギスの言葉はすごく心に残っていますね。

 
北川さん:ルーナの出ているシーンで挙げるなら、お兄さんであるレイヴスと会話するシーンが印象的でした。ルーナの本心というか、感情が溢れ出るシーンなので。レイヴス役を演じている中村悠一さんとの掛け合いの中でやらせていただくこともあったのですが、レイヴスとルーナの思いがぶつかり合う瞬間というのは、すごく胸に来るものがありましたね。そこが全てノクトへの気持ちだったり、自分のやらないといけないことに、繋がっているのかなと思います。

――本作に登場する王国の公用車をテーマにしたアウディジャパンとスクウェア・エニックスとのコラボカー“The Audi R8 Star of Lucis”が販売されていますが、ご購入のご予定はありますか?

鈴木さん:本来であればノクトにプレゼントされている車なので、プレゼントお待ちしています(笑)。

――ありがとうございました。

[取材・文・写真/鳥谷部宏平]

 
作品情報
FINAL FANTASY XV (ファイナルファンタジーフィフティーン)
対応機種:PlayStation(R)4/Xbox One
ジャンル:RPG
発売日:2016年11月29日(火)
価格:
パッケージ版/ダウンロード版 8,800円+税
デラックス エディション 12,960円+税

>>『FINAL FANTASY XV』公式サイト
>>『FINAL FANTASY XV』公式Twitter

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