想像を膨らませるのが楽しいです――『アトム ザ・ビギニング』中村悠一さん×寺島拓篤さん対談
2017年4月15日(土)23時よりNHK総合テレビにて放送開始のTVアニメ『アトム ザ・ビギニング』で2人の天才科学者の学生時代を演じる中村悠一さんと寺島拓篤さんのインタビューと撮り下ろし写真がAnimeJapan 2017(AJ2017)会場内で無料配布中の「メーカー横断アニメガイド2017」と「NBC Universal Anime Press 2017」に掲載されています。
2人が演じるキャラクターが大学院生時代の天馬博士とお茶の水博士ということで、グラビアでは科学者をイメージした写真を公開。インタビューでは放送直前となる本作への印象などを語っていただきました。冊子には掲載されてない、追加ショットとロングバージョンのインタビューをアニメイトタイムズでのみ独占公開となります!
――鉄腕アトムに登場する天馬博士とお茶の水博士の若かりし日のキャラクターを演じるという話が来た時にどんなことを思われましたか?
寺島拓篤さん(以下、寺島):僕は原作を読ませていただいてたんですが、まさか自分にお話が回ってくると思わなかったので、びっくりしました。あのお茶の水博士の若い日を演じることになるとは…! あと、知識として知っているもともとの『鉄腕アトム』とどう重なっていくのかな、と想像を膨らませていくのが楽しいです。ゆくゆくはあのお茶の水博士になるわけですからね。
中村悠一さん(以下、中村)僕はオーディションを経て入ることが決まってから原作を見させていただいたんですけど……やっぱり手塚作品というのはスゴいんだなと思いました。手塚さんが亡くなった後も、今の時代だったらこうだろうとか新たに作品が作られたり、キャラクターの過去は、現在は、未来はと違う描き方があったり、それだけキャラクターが独り歩きできていることだと思います。キャラクター像がしっかり定まっていないなら、他人が描くことはできないと思うんですよ。今回の『アトム・ザ・ビギニング』もスピンオフですけど、手塚先生以外の方の手で描かれ続けていくというのは凄いなと思いましたね。
――おふたりの役のコンビ感が作品のキーということで、相手の役についてはどんなご印象をお持ちですか?まずは中村さん。
中村:天馬とお茶の水は対極にはあるんですけど、目指しているものはふたりともが共通だから親友なんだと思うんですよね。ただ、お茶の水はそれに対してちょっと弱気になっていて。「ひょっとしたら間違っているのかな、みんなには伝わらないものなのかな」というところがあって。それに対して天馬は「いや、そんなことはない。自分はこう思ったらわからせてやればいいんだ!」という……だから印象としては天馬が周囲に受け入れてもらう為にお茶の水は必要な人物です。
寺島:あはははは(笑)。
中村:どちらかというと世間に馴染めないのが天馬の方なので。彼が人として、この世界で渡り歩いていくには必要な人物。だから足りないところをお互いに補っている人たちなんだなというのは感じますね。
寺島:本当にそうだと思う。天馬の方が年下なんだよね?
――五歳飛び級しているので、年下のはずですね。
中村:そんな感じ、ないけどね。
寺島:あははは(笑)。それは彼の自信に裏打ちされた態度が。
中村:年上に言ってるものの聞き方じゃないからね。
寺島:天馬って実際に能力があるから、もともと持っている自信家なところがより増長というか、膨らんで、ああいう物言いになっているんだろうなと。それにプラスして、五年分の経験の浅さだったりというもので、悪びれない、はばからない部分があるんだろうなというのが、天馬のいいところであり、心配なところであり……。でもそれをフォローしつつも、結局一緒になっちゃうお茶の水の子供っぽさとか、まだ大人になれていないところもあって、そのバランスが面白いなと思いますね。
――お茶の水が天馬を必要としているのはどんなところにあると感じていますか?
寺島:まず天馬は根本的に科学に対する熱量があってそれに対して絶対に努力を怠らないとか、研究をやめないとか、そういう科学への愛というのがいちばん大きいと思います。
中村:対極にあるけど嫌いじゃないんだよね。
寺島:そうそう。ちょっとしたあこがれみたいなものもあるんでしょうね。お互いにああできたらな、と。
――そういう男同士の関係性って、おふたりのプライベートな部分に引きつけて理解できるようなものですか? 憧れとか、反発とか。
寺島:友達に対して反発はすることは僕はないですけど、憧れはしますね。こういうとこがすごいなと思う人はいっぱいいます。
中村:それは友人じゃなくても、みんなに思いますね。皆さん自分と違う考えとか、表現の仕方をするから。ああいうふうな人付き合いは自分にはできないけど、それが悪いことじゃなくて羨ましいなと思ったりね。でも自分にはできないだろうな、とか。そういうのはいろいろありますよね。
寺島:だからってこのふたりみたいにケンカはしませんけどね(笑)
――作中には天馬とお茶の水が互いの鼻を触り合うコミュニケーションがあるんですが、すごくないですか?
寺島:衝撃ですね(笑)。
中村:ちょっとあのサイズ感の鼻じゃないんでね。僕らにはそこに至る気持ちがわからないところではあるんですけど。
寺島:きっかけを知りたくはありますよね。ふと触ったときに芽生えたものがあったのかわからないですけど。
中村:「お前のほうが鼻でかいよ」「いやお前だよ」みたいな言い方だったのかな。それで触り合ううちに「あれ?」って。
寺島:原作的にはふたりの決めポーズがほしいというのであれになったそうですね。
――後の天馬博士とお茶の水博士の鼻がさらに大きくなったのはこのせいだそうですね。そこのビギニングも気になります(笑)。
寺島:鼻ビギニング(笑)。
――ところで天馬とお茶の水っていわゆる理系男子ではないかと思いますが、おふたりは自分のことをどう思います?
寺島:文系です。僕はばりばり文系だと思います。
――その理由は?
寺島:そもそも理数系が苦手で。ロボットとかめっちゃわくわくしますけど、「この機構を解き明かしたい!」とかいうことではなく、カッコいいよね、というだけなので、単純に文系ですね。
中村:僕はどちらの面もあると思うんですけど……理系の要素が強いのかなあ、という気はしますね。非常に効率を求めるので。何かのときもやるにあたって、これは何パーセントです、となったときに、友達とか普通にやっている子たちはパーセントというよりは「結構出るよね」みたいな。そういう考えのときに「割りとってなんだよ」と。
寺島:あっはっは(笑)。
中村:ちゃんと数字に出てくんねえとな、みたいな。で、数字が出たら出たで、これホントにあってるのかな? と。統計とってみたり。だからよく、乱数がおかしい、みたいな話をゲームのときにしてですね、そのときに自分でマルバツをつけていって、やっぱり確率として言っているのとズレてるよな、みたいなことをやったりすることはあるので。
寺島:すごいな……。
中村:だから多分、理系でしょうね。
――やりこみゲーマー的な意味で理系だと(笑)。それでは最後にファンの皆様へメッセージをお願いします。
中村:手塚先生が『鉄腕アトム』をお描きになった頃よりもロボットはより身近になっています。だから、この作品の中でおきる事は、これから自分たちの身に降りかかるかもしれないと考えると、ちょっと哲学的でもあったりして。それぞれの方にとって違ったおもしろさがあると思いますのでぜひよろしくお願いします。
寺島:『鉄腕アトム』というタイトルを通して観る人もそうじゃない人も、いろいろと自由な楽しみ方ができる作品です。昔、『鉄腕アトム』を観た人たちのように、未来を想像して夢中になってくれたら嬉しいです。楽しみにしてください!
さらに、NBCユニバーサルブースで配布される「NBC Universal Anime Press 2017」では中村悠一さん、寺島拓篤さんのキャストボイスが聴けるQRコードも記載されています! ぜひ、"天才"と呼ばれる前の天馬博士とお茶の水博士がロボット開発に熱中した日常を描く、TVアニメ「アトム ザ・ビギニング」にご期待ください!
[撮影:松本 祐亮/スタイリング:久芳俊夫(BEAMS)]
AnimeJapan 2017 「アトム ザ・ビギニング」関連情報
●無料配布物情報
メーカー横断アニメ横断ガイド2017
配布日:3月25日(土)、3月26日(日)
配布場所:東京ビッグサイトAnimeJapan2017 NBCユニバーサルブース(J63)ほか会場内ブース
※以下のアニメイト店頭でも3月25日(土)以降、順次配布開始します。(一部26(日)配布の店舗もございます)
アニメイト池袋本店/アニメイト秋葉原/アニメイト名古屋/アニメイト天王寺/アニメイト渋谷
アニメイト福岡天神/アニメイト大阪日本橋/アニメイト横浜/アニメイト新宿/アニメイト札幌
アニメイト三宮/アニメイト京都/アニメイト仙台/アニメイト新潟/アニメイト高知/アニメイト那覇国際通り
NBC Universal Anime Press 2017/「アトム ザ・ビギニング」原作コミック試し読み小冊子
配布日:3月25日(土)、3月26日(日)
配布場所:東京ビッグサイトAnimeJapan2017 NBCユニバーサルブース(J63)
A106お面フライヤー
配布日:3月25日(土)、3月26日(日)
配布場所:博報堂DYミュージック&ピクチャーズブース(A3)
●ステージ情報
「アトム ザ・ビギニング」7研1031ラジオ公開録音
開催日時:3月26日(日)13:40~
場所:東京ビッグサイトAnimeJapan2017 NBCユニバーサルブース(J63)
出演者:中村悠一(天馬午太郎 役)、井上雄貴(A106 役)、櫻井孝宏(堤 茂理也 役)
※抽選による優先観覧。
観覧方法はこちらをご覧ください(http://www.nbcuni.co.jp/anime/anime-japan/2017/index.html#ticket)
●『アトム ザ・ビギニング』放送直前スペシャルステージ
開始日時:3月26日(日)10:40~11:20
場所:AnimeJapan 2017 メインエリア内 オープンステージにて
出演者:中村悠一(天馬午太郎 役)、井上雄貴(A106 役)、櫻井孝宏(堤 茂理也 役)、小松未可子(堤 茂斗子 役)、佐倉綾音(お茶の水 蘭 役)
※観覧応募は終了しております。
『アトム ザ・ビギニング』作品情報
【放送情報】
4月15日毎週土曜日23:00~NHK総合テレビにて放送開始!
【イントロダクション】
これは、いずれ"天才"と呼ばれるふたりの"日常(いま)"
大災害後の日本に、未来を夢見るふたりの天才がいた。ひとりは天馬午太郎。もうひとりはお茶の水博志。天馬はその手で「神」を作り出すことを、お茶の水はその手で「友」を作り出すことを夢見て、日夜ロボット研究に明け暮れていた。そしてふたりの友情が生み出した1体のロボット、A106(エーテンシックス)。A106は果たして「神」となるのか「友」となるのか。若き天才コンビは、来るべき未来を垣間見る――。
手塚治虫が描いた永遠のヒーロー・鉄腕アトム。その誕生までの物語を、『機動警察パトレイバー』のゆうきまさみと『RIDEBACK』のカサハラテツローがタッグを組み、まったく新しい構想でコミック化した本作が、ついにTVアニメーションとして始動。アニメ化にあたっては、『踊る大捜査線』『PSYCHO-PASS サイコパス』の本広克行の下、『モーレツ宇宙海賊』の佐藤竜雄が監督を務め、『BLOOD+』の藤咲淳一がシリーズ構成を担当する。
アトムのいる「未来」と私たちの「今」が、『アトム ザ・ビギニング』によって結ばれる!
【キャスト】
天馬午太郎:中村悠一
お茶の水博志:寺島拓篤
A106:井上雄貴
堤 茂理也:櫻井孝宏
堤 茂斗子:小松未可子
お茶の水 蘭:佐倉綾音
伴 俊作:河西健吾
伴 健作:飛田展男
ほか
【スタッフ】
原案:手塚治虫
プロジェクト企画協力・監修:手塚眞
コンセプトワークス:ゆうきまさみ
漫画:カサハラテツロー(「月刊ヒーローズ」連載)
協力:手塚プロダクション
総監督:本広克行
監督:佐藤竜雄
シリーズ構成:藤咲淳一
キャラクターデザイン:吉松孝博
メカデザイン:常木志伸、石本剛啓、宮崎真一
プロップデザイン:めばち、今橋明日菜、吉田大洋
総作画監督:伊藤秀樹
色彩設計:田中美穂
美術:加藤浩
3DCG監督:菅野高明
モニターグラフィックス:青木隆
特殊効果:村上正博
撮影監督:佐藤哲平
編集:本田優規
音響監督:岩浪美和
音楽:朝倉紀行
アニメーション制作:OLM×Production I.G×SIGNAL.MD
●書籍情報
『アトム ザ・ビギニング』/「月刊ヒーローズ」で連載中
コミックス1~4発売中
原案:手塚治虫
プロジェクト企画協力・監修:手塚眞
コンセプトワークス:ゆうきまさみ
漫画:カサハラテツロー
協力:手塚プロダクション
●オープニングテーマ
「解読不能」After the Rain
2017年4月12日発売
初回限定盤[+特典DVD] ¥1,600+税 GNCA-0468
通常盤 ¥1,000+税 GNCA-0469
After the Rain Official Web Site http://nbcuni-music.com/aftertherain/
●エンディングテーマ
「光のはじまり」南條愛乃
2017年5月17日発売
初回限定盤[+特典DVD] ¥1,800+税 GNCA-0477
通常盤 ¥1,200+税 GNCA-0478
After the Rain Official Web Site http://nbcuni-music.com/aftertherain/