下野紘さん大喜びのサプライズゲストとは!? バースデーライブイベント2017 東京公演レポ
2017年4月21日にお誕生日を迎えた下野紘さんのバースデーライブイベント「下野紘バースデーライブイベント2017~Running High~」が、4月22日(土)に大阪国際交流センター 大ホール(大阪府大阪市)、4月30日(日)にNHKホール(東京都渋谷区)にて開催されました。
会場ロビーにはたくさんの方々から贈られたフラワースタンドが立ち並び、笑顔でそれらを撮影するファンで溢れた会場内は、楽しげなお祝いムード一色に。そんな記念すべきバースデーライブイベントのレポートを、今回は東京公演よりお届けします。
激しいスモークの中から現れたのは……!?
客席に座り舞台に目を向けると、そこには赤褐色の崖、その奥に青い海と空が広がるステージセットが目に入ります。そう、新曲「Running High」のPVで何度も目にしたあの光景です! 作りこまれたステージの世界観に、これから始まるイベントへの期待が高まります。
そして、照明が落ちるとスクリーンに映像が映し出され、激しく噴き出す真っ白なスモークの中から「Running High」の曲と共に下野さんが姿を現すと、割れんばかりの大歓声で会場は一気に盛り上がります。
曲を歌い終えた下野さんは「僕のライブにいつも来てくれる、あんちくしょうが居ますので、皆さん一緒に『あんちくしょう』と呼んでください」と声をかけ、恒例のやり取りにすっかり慣れている様子のファンは笑顔で「あんちくしょー!」と叫ぶと、MCの伊達忠智さんが登場します。
紅白歌合戦の会場でもある、ここNHKホールに感動し、「楽屋が凄い! シャワーもついてるし、あとキッチンと冷蔵庫があれば普通に住めるよ」と楽屋の間取りを説明し始めた下野さんに、「楽屋の話しかしてないじゃん」と伊達さんが突っ込みを入れる一幕も見られ、先輩後輩の和気あいあいとした雰囲気でライブイベントが進みます。
あの人気ロックグループや有名キャラクターもお祝いに駆けつけてくれました!
ここからはクイズコーナーに移ります。題して「下野紘バースデークイズ 天国と地獄」。
事前に下野さんに、今欲しいもの、やってみたいこと、行きたいところのアンケートをとり、クイズに見事正解すると景品がプレゼントされるというこのコーナー。下野さんの欲しいもの、やりたいこと、行きたいところは
・ニンテンドーSwitch
・鉄アレイ(大阪公演で見事獲得)
・恐山に行きたい
・東北地方に旅行したい
・四国八十八か所を巡りたい
・温泉にゆっくり浸かりたい
これらの景品獲得をかけて、下野さんにまつわるクイズに挑戦します。不正解の場合は罰ゲームが用意されており、まさに天国と地獄! 下野さんは無事景品をゲット出来るのでしょうか……!?
第1問目は、雑誌インタビュー(声優グランプリ2007年3月号)より出題。「アニメ『東京魔人學園剣風帖 龍龍』のインタビューを終えて控室に戻り、言った一言は?」の問いに、下野さんは少し悩んだ後「喋りすぎちゃったな」と回答。正解は「あぁ、恥ずかしかった~!」ということで、この問題は不正解に。
くじ引きで決まった罰ゲームは「新しく歌のお兄さんになった紘お兄さん。子供たちには優しく明るく、お母さんたちにはちょっと誘惑気味に自己紹介」というもの。困惑気味の下野さんに会場から「お兄さ~ん!」の声がかかると、優しい声で子供たちへの自己紹介を始め、お母さんには低く響く声で「良い子のお母さんたち……」と囁き、会場からは黄色い歓声が沸き起こります。
続く2問目ですが、こちらも惜しくも不正解。罰ゲームは「苦にがの刑」ということで、出てきた緑色の苦い健康茶を男らしく一気に飲み干します。
3問目「アニメ『カブキブ!』のEDテーマを歌ってるのは?」の出題には見事正解し、カブキブロックスのメンバー(梅原さん、逢坂さん、島崎さん、河西さん、市川さん)からのビデオレターが流れ、下野さんのお誕生日をお祝いしてくれました。
4問目、下野さんとコラボしているサンリオキャラクターのシナモンに関する問題にも余裕で正解すると、なんとご褒美としてシナモンが登場。「嬉しい!」と大喜びでシナモンと抱き合う姿を見たファンからは「可愛い~!」と大興奮の声が響き渡り、会場はほっこりとした空気に包まれます。
最終問題の5問目は「衣装撮影(声優グランプリ2008年10月号)の際に下野さんが着てみたいとリクエストした衣装は何?」。こちらも見事「警察官」の答えで正解します。
景品として運ばれてきたのは、下野さんが欲しいとリクエストしていた「ニンテンドーSwitch」。ゲームを抱きかかえて無邪気な笑顔で大喜びすると「37歳でゲーム機貰って喜んで、小中学生みたい。でも嬉しい!」と、はにかんだ様子がとても愛らしい印象でした。
貴重なリハやオフショット映像のスペシャルVTRにファンも釘づけ
下野さんが一旦退場すると、スペシャルVTRとしてリハや大阪公演前夜の様子が映し出され、リハに取り組む真剣な様子にファンの目も釘づけです。
大阪公演前夜には、スタッフやバンドメンバーと共に食事をする下野さんの前に、突如サプライズとしてお誕生日ケーキが運ばれてくるワンシーンも。その場にいる全員でバースデーソングを歌いお祝いしますが、下野さんの名前を言うフレーズで「ハッピーバースデーディア△○※×~」と、皆バラバラの名前を言ってしまい、思わず「呼び方統一しとこうよ!(笑)」と突っ込む下野さんの姿に会場も大笑い。和気あいあいとした暖かい雰囲気に、映像を見るファンも目を細めます。
すると、スタッフの一人がおもむろにパソコンで映像を流し始め……そこに映されていたのは「Running High」のPVをスタッフで演じたパロディ映像。これには下野さんも爆笑でしたが、とても嬉しそうな表情で映像に見入っています。
最後に、バンドメンバーからギターをプレゼントされますが、早速演奏してみようと構えたギターのネックが左右逆側になってしまうという、お茶目な姿も見せてくれました。
朗読劇では、下野さんの演技力で会場を圧倒
ここからは朗読劇へと移っていきます。
舞台は特に観光地や娯楽もない片田舎。あるのは、シャッター通りの商店街、曲がったレーンにスコア計算がセルフサービスのボーリング場や、最新作が半年遅れで上映される映画館。そんな街で、裕福とは言えない家庭に生まれ育った主人公「ヒイロ」が憧れの劇団「オリオン」に入団し、生まれ故郷のこの街で凱旋公演をするに至った、とある出来事を語ってくれます。
舞台の上にいるのは下野さん唯一人。全てのシーンを一人きりで演じる圧巻の演技力に、会場は固唾を呑み、物語の行く末を見守ります。
友達付き合いが上手くできず、シェイクスピアの本を読むのが大好きなヒイロは、この街に人気の劇団「オリオン」が公演に来ると聞き、心を躍らせます。しかし、朝から晩まで働きずくめの母を見て、チケットが欲しいだなどとは到底言い出せず、いても立ってもいられない彼は、公演当日、劇場の前で立ち尽くしていました。
物語の随所に挟まれる、著名な作家の名言を力強く読み上げるシーンでは、普段のアニメ等の仕事とはまた一味違った、表現力の底力を感じさせてくれます。
物語は進み、もうすぐ開演という時間に差しかかった時、ヒイロに声をかける一人の婦人がいました。その場で立ち尽くしていた彼が気になっていた婦人は、チケットを持っていない事を悟ると「おばちゃん、急な用事ができて観に行けなくなっちゃったの。替わりに観てきてくれない?」と、優しい嘘をついてヒイロにチケットを手渡します。
この婦人とヒイロのやり取りは、もちろん下野さん一人で演じ分けます。優しげに話しかける婦人と、戸惑いながらもチケットを手に入れられる事が嬉しくてたまらない少年ヒイロとを即座に切り分け、演じる姿には、声優・下野紘さんの演技力への感嘆を隠せません。
この後、舞台を観劇したヒイロはその世界に心を奪われ、芝居の道に進む事を決意し、紆余曲折を経て憧れの劇団「オリオン」に入団します。
そして舞台は回想から現在へと戻り、生まれ故郷での凱旋公演に。開演のアナウンスが流れ、開幕のブザーが鳴り響くと「あの日、あの時、俺に感動を教えてくれたように、今度は俺が届けてみせる。この声で」と言う下野さんの声と共に「Running High」が軽快に流れます。
これまでの清聴していた朗読劇から一転し、ファンはペンライトを握り締め、一気に盛り上がります。この後のMCで、朗読劇から区切らずに歌に移った演出に関して「声優・下野紘とアーティストとしての下野紘を線引きする必要はなくて、もっと自分らしくてもいいんじゃないかと思い、今回こういった演出を取らせて貰いました」と、下野さんらしい考え方を説明してくれました。
感動的な花吹雪の演出にホロリ。タオルを振り回してボルテージは最高潮に!
ライブパート最初の曲は「ONE CHANCE」。スクリーンに映し出された映像には曲に合わせたエフェクトがかかり、演出を盛り上げます。顔中に汗を光らせながら激しいナンバーを力強く歌うと、会場も一段と激しくペンライトを振り、熱いライブパートをリードしていきます。
「COLORS」「約束」と続き、「約束」ではスクリーンに映し出された画面と実際のステージに桜の花びらが舞い散ると、切ない歌詞にマッチした桜舞う演出に感動の様子でファンは聞き入ります。
そしてアコースティックコーナーでは「beyond…」「リアル‐REAL‐」を披露。先ほど舞い散った花びらがステージの床一面に広がり、その中でスポットライトに照らされた下野さんがムードたっぷりに歌い上げる様子は、どこか幻想的な光景にすら見えます。
アコースティックコーナーが終わると、おもむろにタオルを取り出し「タオルを振って、一緒に盛り上がれたら嬉しいな!」と、曲中でタオルを振るタイミングと振付をレクチャー。会場のファンも楽しげな笑顔を浮かべ、ノリノリで下野さんと一緒に練習をします。
そして始まった「Pleasure」では、ステージを縦横無尽に駆け抜け、サビ部分では会場一体となって激しくタオルを振り回すと、ファンの熱気は一段とヒートアップします。
「リアル‐REAL‐」を歌い終えると、すぐさま響き渡るアンコールの声に再び下野さんが登場。するとバースデーソングがかかり、何と出てきたのは浅沼晋太郎さんと唐揚げで出来たバースデーケーキ!
驚きの表情を隠せない下野さんですが、浅沼さんの登場にとても嬉しそうな様子。パーカーをプレゼントされ、お決まりの「あーん」で唐揚げを食べさせてもらうという文字通り“美味しい”シチュエーションにファンからも大歓声が上がります。
アンコールでは「ONE CHANCE」「Running High」を熱唱し、ダブルアンコールで「Pleasure」を歌い上げると、駆けつけたファン達からは力いっぱいの大きな声援が上がり、興奮冷めやらぬままバースデーライブイベントはフィナーレを迎えます。
今年は既に「カブキブ!」でアニメとのタイアップ曲も掴み、声優・アーティストとして益々の盛り上がりを見せてくれる下野さんの今後の活躍から目が離せません。
[文/五十嵐 麻維]
CD情報
New Single 『Running High』In Store Now
【初回限定盤】DVD付き ¥1,800(+tax)/PCCG.01589
【通常盤】¥1,500(+tax)/PCCG. 70365
【アニメ盤】¥1,500(+tax)/PCCG. 70366
【きゃにめ限定盤】DVD付き ¥1,800(+tax)/SCCG.00019
>>下野紘ソロプロジェクト公式HP