板垣伸監督「『Wake Up, Girls！新章』は新しい魅力を」第2話と今後について吉岡茉祐さん、田中美海さん、青山吉能さんが語る【WUG新章・バックステージ#2】

2017年10月より放送中のTVアニメ『Wake Up, Girls！新章（WUG新章）』。

2014年1月からスタートした同アニメシリーズ。劇場アニメ『Wake Up, Girls！ 七人のアイドル』、TVアニメ『『Wake Up, Girls！』、続・劇場版前編『Wake Up, Girls！ 青春の影』、続・劇場版後編『Wake Up, Girls！ Beyond the Bottom』など約3年以上の歴史を刻んできた『Wake Up, Girls！』の最新作に大きな期待が集まっている。

連載第2回目となる今回は、第1回に引き続き『Wake Up, Girls！新章』の監督を務める板垣伸氏と『Wake Up, Girls！』の吉岡茉祐さん、田中美海さん、青山吉能さんが登場。

第1回では、『Wake Up, Girls！新章』では手書きではなく、モーションキャプチャーで7人それぞれの姿が投影されているダンスシーンについてや『Wake Up, Girls！新章』がスタートすることへの思いを聞いた。

今回はグループではなく、『WUG』それぞれの仕事がスタートした第2話について迫る。

第2話はどんな話？

―― 『Wake Up, Girls！新章』第2話はいかがでしたか？

青山吉能さん（以下、青山）：そうですね。夏夜（菊間夏夜：声・奥野香耶さん）のダイエット話という感じでしたね。あとは、『WUG』ちゃん7人の寮生活がスタートしました。

田中美海さん（以下、田中）：すごく楽しそう！憧れますね。

青山：行ってないです！

板垣：あの寮ってもう誰かが住んでいるんだけど、住む前に色々写真撮ったりしたんだよね。昭和の建物だから実はすごくコンパクトにできていて。はじめて7人が寮に行った時に「可愛いです」ってセリフがあったよね？

青山：未夕（岡本未夕：声・高木美佑さん）が言ってましたね。

板垣：そう。あのセリフって実はシナリオになかったんだけど、プラスさせて頂きました。実際に見ると、すごく可愛いって印象を受ける建物になってるんだよね。縁側の扉も細くて小さかったり。女子がちょうど良いってサイズなんだよね。

―― 共同生活と言えば、ユニット『Wake Up, Girls！』結成のときに合宿などありましたか？

青山：2～3回くらいありましたね。

板垣：何日間くらい合宿したの？

青山：10日間くらいありましたね。

板垣：当時、合宿しててつかみ合いの喧嘩とかなかったの（笑）？

吉岡茉祐さん（以下、吉岡）：“つかみ合い”は、してないです（ニヤリ）。

一同：(爆笑)

青山：ね。でも、ほとんどはじめましての状態で共同生活をしたので、精神的にはキツかったなぁ。

田中：今（合宿を）やってみたら、また違う感じになりそうだよね？

青山：普段、企画とかがないと一緒に料理作ったりとかもしないからね。

田中：誰か企画立ててくれないかな（笑）？

青山：『WUG』ちゃん一週間共同生活とかね。ずっと生放送で！

田中：生放送は絶対ヤバい（笑）！

吉岡：ムリムリムリ！

―― 第2話では料理シーンもありました。

青山：まゆしぃがじゃがいもを分厚く剥いちゃって。

板垣：あれはね。本読みの時に「吉岡さんは料理が得意じゃなくて現在勉強中」って話を聞いたんだよね。じゃあ、それを使おうってなったの。

吉岡：あー。

―― でも、最近は料理の腕も上達しているという噂も。

吉岡：そうですね。番組（LIVEDAMCOMPANY presents『吉岡社員の今晩なにつくろ？』）でやらせていただいていたので。ちょっとは良くなったと思います。ピーラーがあるので、あんなことにはなりませんよ！

板垣：お化け屋敷の話をどこかに入れたかったんだよね。

吉岡：あっ、はい。。

板垣：『わぐばん！』も見たんだけど、あの回（第7〜8回『わぐばん！的納涼大会』）がすごく面白くてさ。でも、アニメの12話だと入れる隙間がなくてね。でも、どこかで使いたいとは思っています。

青山・田中：特典かなぁー？（ニヤニヤ）

板垣：うん。それかアイキャッチもいいかなって考えています。今回『Wake Up, Girls！新章』のアイキャッチはお仕事の風景にしたんですよ。そういったところで、島田真夢がお化け屋敷に挑戦しているシーンとかどうかなって。吉岡さんは本当にお化け屋敷とかが苦手なの？

吉岡：本当に無理ですね。生理的に無理（キッパリ）。

―― 吉岡さんのお顔が暗くなってきましたので、明るい話を！第2話では、片山実波（CV・田中美海さん）と菊間夏夜（CV・奥野香耶さん）がペアで食レポに挑戦しました。この組み合わせって、これまでにはあまり多くなかったですよね？

田中：でも、すんなりいった感じですよ。メンバー内では夏夜がお姉さんで実波が妹って感じですし。この組み合わせで出ると、より2人のキャラが際立った印象を受けました。

以前のテレビシリーズの中でも、実波が「お腹すいたー」って言ったら、夏夜がさっとカロリーメイト的なモノを差し出して、餌付けするみたいなシーンはあったので（笑）。本当にお姉ちゃんと妹みたいな感じだなぁって。

―― なるほど。菊間夏夜ってこれまでは島田真夢がメンバーにずっと言えなかった悩みを聞いたり、幼馴染との別れがあったりと、ウェットな心理描写が目立っていましたよね。そんな中で、今回のダイエットで悩むってどう感じましたか？

田中：可愛いな。女の子なんだな〜って感じです。本当に可愛い！って思いました。

板垣：絵コンテ作ってる時は「アイドルのカロリー消費舐めんなよ！」ってセリフは面白いと思いました。そういえば、夏夜がメンバーみんなに部屋で太ったことを告白しているシーンにこだわりがあるんです。
実はこのシーンで夏夜が取っているポーズは、『あしたのジョー』で力石徹が減量しているところのオマージュなんです。減量と言えばこのポーズしかないと。

―― 「み、水をくれ・・・」のシーンですね。

吉岡：気付かなかった人は、もう一度見直して欲しいですね。

板垣：後は、夏夜が食レポやる！ってなったシーンの佳乃が面白いんですよ。

青山：「天ぱりでバイトしてたしね？（七瀬佳乃の声で）」ですね。

板垣：それ、全然関係ないんだよね（笑）食レポと。リーダーのへっぽこ感が出てる良いシーンです。

軸はそのままに、新しい魅力を描く

―― 第2話が放送となりましたが、『Wake Up, Girls！新章』は監督としてどんな作品にしていきたいですか？

板垣：明るい作品ですね。また、『WUG』はメンバーそれぞれの成長劇という側面もあります。これって、一度解決してしまったら、次に同じことで掘り下げようがないんですよ。だからこそ、メンバーそれぞれのこれまでにない一面を出していきたいと思っています。

『WUG』の“地に足の着いたアイドル作品”という軸はそのままに、新しい魅力を描きたいですね。

―― では、最後に読者の皆様へメッセージや期待して欲しい点をお願いします。

田中：そうですね。『新章』という言葉がタイトルについていますが、登場しているキャラはそのままですので。

私も『WUG』という作品がすごく大好きだし、実波ちゃんってキャラクターを4年間演じているとかけがえのない存在になっています。そんな実波ちゃんが1人で考えたり、頑張ってるんだぞってシーンもあるので。ぜひ、これからも『Wake Up, Girls！新章』見ていただきたいです。

青山：1話・2話を見ていただいて『新章』ならではの良さも感じていただけたんじゃないかなと。

私としては、『新章』から何気なく見て頂いて、より「『WUG』がここまで行くのにどんなストーリーがあったんだろう」って思って欲しいんです。

劇場版やTVアニメ、続・劇場版で歩んできた道がありつつも、まだまだ伸びしろがある。もっと、もっと面白くできる。私は客観的に見ても『Wake Up, Girls！』って素晴らしいと思っているので、その気持ちを多くの方と共有したいですね。あっ、ボブになった佳乃をよろしくお願いします（笑）。

吉岡：3つあります。まず、『新章』という作品では、7人のグループとしての成長だけじゃなくて、個人個人が仕事で頑張るシーンが見えてくると思います。なので、これまで作品を見ていただいた方には、『新章』でメンバーそれぞれが頑張っていく姿を見て欲しいです。

次に、『新章』になっても私たち声優ユニットの『Wake Up, Girls！』との三次元と、二次元との関係性は続いていくので、この数年単位で誕生した“中の人ネタ”も次々と出てきます。このポイントもじっくりと探していただきたいですね。

最後に、もっと先のお話なのでネタバレはできませんが、、「すごい！！！」って思っていただけるシーンがあります！そこも楽しみに待っていて欲しいです。

―― ありがとうございます。では、最後に板垣監督お願いいします。

板垣：えっと、期待して欲しいポイントでしたっけ？

―― はい。そうです。

板垣：全部ですね。

吉岡・田中・青山：！！！

板垣：個人的に作品というのは、それぞれのベストを刻んでいくものだと思っています。いいところも悪いところも含めて、全力で挑む。そして、視聴者の方には全体を見てほしいです。

―― ありがとうございました！

第2回はここまで。次回の連載ではあの3人の登場が決定。第3回をお楽しみに！

[取材・文／川野優希]

「WUG新章・バックステージ」連載記事まとめ

【WUG新章 #01】
ファン待望の第1話について、板垣伸監督と吉岡茉祐さん、田中美海さん、青山吉能さんが語る

【WUG新章 #02】
板垣伸監督「『新章』は新しい魅力を」第2話と今後について吉岡茉祐さん、田中美海さん、青山吉能さんが語る

【WUG新章 #03】
『Run Girls, Run！』初アフレコの感想は？島田真夢の心理描写に注目の第3話に迫る

【WUG新章 #04】
人の行動を変えるほどのインパクトがある出会い方とは？板垣伸監督＆『Run Girls, Run！』が第4話について語る

【WUG新章 #05】
『I-1club』の山本希望さん、加藤英美里さん、津田美波さんが語る、キャラへの思いと「アイドルの心構え」

【WUG新章 #06】
山本希望さん、加藤英美里さん、津田美波さんが行ったアフレコへの準備と『I-1club』の未来

【WUG新章 #07】
吉岡茉祐さん×大坪由佳さん対談！『夢みるふたり』の演技に隠された秘密とは？

【WUG新章 #08】
吉岡茉祐さん×大坪由佳さんが語る、声優としてのターニングポイント

【WUG新章 #09】
『Wake Up, Girls！』×『MONACA』対談！OP『7 Senses』には幻のヴァージョンが存在した!?

【WUG新章 #10】
『WUG』らしい楽曲とは何か――？『Wake Up, Girls！』×『MONACA』が語る、楽曲制作秘話

【WUG新章 #11】
『Run Girls, Run！』が語る、泣いて、笑って駆け抜けた183日！

【WUG新章 #12】
『Wake Up, Girls！』が語る『Polaris』の意味――「仙台、東北への想い。ワグナーへの想い」
　

【INTRODUCTION】
「Wake Up, Girls！(以下、WUG)」は、2014年に劇場作品「七人のアイドル」とTVアニメシリーズが放送され、
2015年には前・後篇となる「青春の影」・「Beyond the Bottom」が劇場にて公開。
2017年、再びTVアニメにて「新章」が公開となるオリジナルアイドルアニメーション。

「新章」では、主人公のキャラクターを演じる7人の声優
(吉岡茉祐、永野愛理、田中美海、青山吉能、山下七海、奥野香耶、高木美佑)に加え、
新たに3人の声優（林鼓子・森嶋優花・厚木那奈美）が
「Wake Up, Girls！AUDITION-第3回アニソン・ヴォーカルオーディション-」より選ばれ、
アイドルに憧れる新キャラクターを演じる。

現実とアニメの境界を越えて、今再び、彼女達の新しい物語が始まる―。

【STORY】
「Wake Up, Girls！」は、宮城県・仙台市で暮らす7人の少女たちが
アイドルグループ「Wake Up, Girls！(以下、WUG)」を結成し、互いに切磋琢磨しながら、トップアイドルを目指していく姿が描かれた成長と絆の物語。

仙台の弱小芸能プロダクション「グリーンリーヴス・エンタテインメント」に所属するWUGは、数多の挫折を経験しながらも、国民的アイドルグループ「I-1club」を「アイドルの祭典」で破り、優勝した。一躍トップアイドルに……と思ったのもつかの間、
「アイドル経済不況」が叫ばれてきたこのご時世、現実は甘くない。7人は地道なアイドル活動に追われる日々が続いていた。

一方、仙台市の中学に通う速志歩・守島音芽・阿津木いつかの３人は、次第にアイドルに憧れを持つようになり……。

【放送情報】
テレビ東京：2017年10月9日（月）深夜2時05分　放送開始
仙台放送：2017年10月10日（火）深夜2時　放送開始
AT-X：2017年10月11日（水）深夜11時30分　放送開始
リピート放送：毎週金曜午後3：30／毎週日曜深夜2：00／毎週火曜朝7：30
※放送日時は変更になる場合があります。

【配信情報】　
10月13日（金）深夜0時より随時スタート
あにてれ・dアニメストア・アニメ放題/U-NEXT・JCOM+KDDI　ほか

【STAFF】
原作・脚本：Green Leaves
監督：板垣伸
キャラクター原案：近岡直
キャラクターデザイン：菅原美幸
色彩設計：山上愛子　長岡純子
美術監督：海野よしみ
撮影監督：春原幸子　川田敏寛
編集：長谷川舞
音響監督：菊田浩巳
音楽：神前暁 MONACA
音楽制作：DIVE II entertainment
アニメーション制作：ミルパンセ

オープニングテーマ：Wake Up, Girls！「7Sense」
エンディングテーマ：Wake Up, Girls！「雫の冠」

【声優】
島田真夢：吉岡茉祐
林田藍里：永野愛理
片山実波：田中美海
七瀬佳乃：青山吉能
久海菜々美：山下七海　
菊間夏夜：奥野香耶
岡本未夕：高木美佑

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