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『重神機パンドーラ』東山奈央さんインタビュー|元気で活発な妹&貴重なロリ枠!? クロエというキャラクターとは?

『重神機パンドーラ』東山奈央さんインタビュー|元気で活発な妹&貴重なロリ枠!? 家族契約から生まれたクロエというキャラクターとは?

2018年春より放送開始のTVアニメ『重神機パンドーラ』。『マクロス』シリーズを手掛ける河森正治監督の最新作であり、未だ多くの謎を秘めた期待作でもあります。

新たな情報が公開される中、アニメイトタイムズでは、出演声優陣に行ったインタビューを掲載中です。

今回のゲストはクロエ・ラウ役の東山奈央さん。東山さんが演じたクロエは、元気で活発な妹ですが、ときには姉のような、ときには彼女のような、ときには母のような表情を見せるという、なんとも不思議で魅力的なキャラクターになっているそうです。

作品の謎にも迫るインタビューは、放送を待ちきれないファン必見の内容です! ぜひ最後までお楽しみください。


■■■■その他のインタビューはこちらから■■■■■
レオン・ラウ役:前野智昭さんインタビュー
クイニー・ヨウ役:花澤香菜さんインタビュー
ダグ・ホーバット役: 津田健次郎さんインタビュー
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ジェイ・ユン役・梅原裕一郎さんインタビュー
河森正治監督インタビュー

一緒にもの作りがまたできるのが嬉しい

──では、まずは本作の印象を教えてください。

東山奈央さん(以下、東山):初めは『THE NEXT』っていうタイトルで発表されていたんですが、10月の発表会で『重神機パンドーラ』という正式タイトルが発表されたんです。

何やら重々しい雰囲気だなって感じていたんですけど、今回、河森監督が着想を得てテーマにされたことが壮大なんです。

たとえばAIなど。人が作り出したテクノロジーは、もっともっと未来に行くと人の手には負えないものになってしまうじゃないかな、っていうもの。

人類が自らパンドラの箱を開けてしまったような、今生きている我々に問いかけるような題材も扱っていたりしています。

それがタイトルの「パンドーラ」という部分でもあるんですけど、そういうのがすごくエンターテインメントの中に落とし込まれています。

ロボットものの格好いい作品のようにも、自分たちとはかけ離れたディストピアの中のお話のようにも見えるんですけど、よくよく紐解いていくと私たちにとって身近なテーマだったりもするんです。

パッと見ても面白いし、深く掘っていくとメッセージ性が込められているという、見方がいろいろできる作品だなと思いました。

──先日は発表会も行われましたが、参加されていかがでしたか?

東山:急にカウントダウンから始まったので、なんか時限爆弾みたいな感じで……(笑)。

改めて大きな作品に関わらせていただいてたんだなって、その時になってようやくそわそわ、ドキドキし始めました。

もちろんみなさんも、河森監督の作品ということで注目されていると思います。

私も今までにお世話になっていたスタッフさんが多く参加されているので、また一緒にもの作りができるのが嬉しいなって思いながら登壇させていただきました。

発表会なので、関係者のみなさんやプレスのみなさんが多くて。

いつもだったら「フー!」とか「いえーい!」とか声がするのに、割と厳かな感じだったので、本当に制作発表って感じがするなって思いながら、いつの間にかワルキューレネタ(※1)とかぶっこんでみちゃったりしたんですけど(笑)。

あと、生放送のコメントも見られたので、皆さんからの応援にも勇気づけていただきましたね。

発表会では、いろいろとお話させていただきましたけど、それだけではまだ語りつくせない魅力があると思っていただいていいと思います。

※1:ワルキューレネタ
東山さんは2016年に放送された河森監督作品であるTVアニメ『マクロスΔ』に、レイナ・プラウラー役で出演。また、「ワルキューレ」としてユニット活動も行っている。先日行われた『重神機パンドーラ』発表会では、ギリギリのネタが飛び出すたびに、ワルキューレの楽曲「いけないボーダーライン」のワンフレーズ「ギリギリ愛」を振りつきで披露し観客を沸かせていた。

貴重なロリ枠で賑やかし担当!

──東山さんが演じているクロエはどんなキャラクターですか?

東山:『重神機パンドーラ』は、ロボットものでバトルものでもありつつ、キャラクターの年齢層が結構高めなんです。

その中でもクロエは若い10代の女の子ということで、おそらく最年少の役どころになるのかなという感じです。なので作品のロリ枠。

──ロリ枠ですか(笑)。

東山:はい、貴重なロリ枠を(笑)、担当させていただきました。

政治の話も出たりして、そういう責任ある立場のキャラクターもいるのですが、クロエは良い意味で普通の女の子で、にぎやかし的なところもあるのかなと、意識しながらお芝居させていただいています。

──「クロエかわいいな」って思う瞬間はありましたか?

東山:レオン(レオン・ラウ、CV:前野智昭さん)の妹ポジションではあるんですけど、妹であり彼女っぽいところもあるんです。「なんだろう、これって嫉妬なのかな?」みたいなシーンもあったり。

レオンがほかの女性のキャラクターと絡んでると、クロエ今ちょっと嫉妬してるのかなーとか、それとも単に妹として至らぬ兄が粗相をしないかどうか心配をしているのか、見る人によってとらえ方が分かれそうです。

あとはちょっとお母さんっぽくなったりとか。保護者みたいな目線もあったり、奥さんみたいな目線もあったりします。

いろいろな家族の在り方がクロエの中に集約されているような感じがして、面白いなと思いながら演じていました。

──なんだか不思議なキャラクターですね。

東山:クロエは大きな事故が起きて孤児になってしまった女の子で、“家族契約(※2)”を結んでレオンと一緒に生活をしています。

例えば彼女とか奥さんとかだったら、気が合うからとか考え方が合うからとかいって付き合ったり結婚したりすると思うんですけど、そういうベースが一切ない中で引き取られて一緒に家族になっているんです。

だから家族契約があるのかなって。極端な例ですけど、裸でうろちょろしないとか、歯はちゃんと磨くとか、そういう本当に生活の基礎となるところからわざわざ言葉にしていかないと気持ちよく一緒に暮らしていけないのかもなっていうのを改めて認識しましたね。

※2:家族契約
『重神機パンドーラ』でレオンとクロエの二人が血縁関係がないながらも結んでいる契約。

──あの世界では必要なことだったっていうことですね。

東山:視聴者のみなさんも人と付き合ったり、結婚したりしたら、「いってきます」と「ただいま」はちゃんと言うみたいな約束事とかをすると思うんです。

でも、それを100個以上も用意しなきゃいけなかったっていうことが契約家族なんだなと感じました。

ふたりのやり取りが結構コミカルで、私はギャグシーンとして楽しんで見ていたんですけど、こういう家族の在り方が珍しくない世界なので、ちょっと考えさせられちゃうなって思いましたね。

ビックリな展開も!? 河森監督作品の魅力

──本作に参加して何か驚いたことはありますか?

東山:あー、ありますあります!

B.R.A.Iっていう怪物と戦っていくんですけど、そのB.R.A.Iが生き物と機械の融合体みたいな存在なんです。

鯨とか蟹とか私たちにとっても身近な生き物が、急にB.R.A.Iになって急速な進化を遂げて大きくなったり、すごい液体を吐いたりとかして、我々を襲ってくるようになってしまうんです。

一方で、そこまで強大なパワーを得ていないB.R.A.Iは、人間が食べちゃったりするんですよ(笑)。

それを知ったときは「ええ!?」みたいな(笑)。なかなか敵を食べるアニメってあんまりないと思うんですよね。

B.R.A.IコウモリとかB.R.A.Iヤモリとか……。「食べるのか!」ってビックリしました。

先日の収録でも丁度そんな話があって、B.R.A.I海老を食べてて、屋台のおじさんに「このB.R.A.I海老、メタルチップが多いぞ」って言っていたり。


──ええー!? 面白いですね(笑)。

東山:骨とか鱗みたいな感じで言うんですよ。そういう世界感なんだ、と毎話毎話驚かされますね。

──やはり不思議な世界観です。

東山:でも、もしかしたらそれくらいのことなのかなって私は思っちゃったんです。

私たちは、食物連鎖の中でヒエラルキーの下のものたちを食べているわけじゃないですか。それが急速に変化したからって、全く食べられなくなってしまうかっていうとそうではなくて。

自分たちよりも弱いものは食べていくしかないし、今まで骨だったのがメタルチップになったからって食べないじゃなくて、本当に限られた中で食べていかなきゃいけないっていう。

──『マッドマックス(※3)』で昆虫を食べているのと同じ感じなんですね。

東山:確かに第1話の収録ときに「『マッドマックス』みたいに荒廃した世界です」ってスタッフさんに言われていたので、本当に近いんだと思います。そういうディストピア感がある感じみたいな。

分かるキャストさんは「あー」って言ってました。私は分からなかったので、とりあえずその場では「あー」って言ってましたけど(笑)。

※3:マッドマックス
1979年に公開された映画。荒廃した近未来が舞台となっており、荒野を暴走するカスタムカーが登場するなどバイオレンスな内容が人気。

──(笑)。そういう世界観を作ることができるのが、河森監督の魅力でもあります。河森監督はどんな印象の方ですか?

東山:私は『マクロスΔ』や『ノブナガ・ザ・フール』(※4)でもご一緒させていただいただいたんですけど、もうなんか、優しすぎて仏様みたいな感じです。

お若い時からこの業界の第一線で活躍されていて、楽しい作品をいっぱい生み出されていて、まさに巨匠じゃないですか。

なのにすっごく優しくて、ちょっとめんどくさい質問をしても嫌がらないでとことん付き合ってくださったり、分かるまで言葉をかみ砕いて話してくださったりするんです。

こういう方だから、みんなついていきたいって思えるんだろうなって思いました。

『ノブナガ・ザ・フール』でお世話になったときは、ヒミコっていう個性の強いキャラクターをやらせていただいていて、当時は河森監督からも「東山さん=ヒミコみたいな感じだね」とおっしゃってくださったんです。

でも逆に、だからこそ、次にご一緒する機会はもうないのかもって思っていたんです。だからこうやってご一緒できて嬉しいです。

※4:ノブナガ・ザ・フール
2014年に放送された河森監督作品であるTVアニメ。ふたつの惑星を舞台にした戦国SFとして話題を呼んだ。東山さんは16歳ながらも一国を統べる少女・ヒミコを演じた。

──なるほど。

東山:いつどんな時にお会いしてもすごくフラットな方で、対等な目線で一緒に考えてくださるんです。

お会いしても変に緊張しないというか、緊張させないように話してくださるって言うのはすごく素敵だなって思います。河森監督ならではですね。

お人柄ももちろんなんですけど、作品としてもすごいところばかりですよね。常に新しいことにチャレンジされているなって思います。

常に世の中の流れを見ていて、未来を見ている感じというか、先読みしている感じというか。この作品も後から振り返ってみたら予言しているようなところももしかしたらあるかもしれないし、もしかしたら違うルートをたどるかもしれない。それこそ作品の中でいうところの、多重世界的に。

そんな難しい話題を取り上げていながらも変なハードルがなく、エンターテイメントとして楽しめる作品になっているんです。

これってイチャイチャ!

──家族契約というのが本作のポイントになっていると思います。家族契約についてもう少し教えてください。

東山:さっきもお話したことが家族契約の内容の一部になっていて、しかもレオンがかなり破るんですよ(笑)。

すぐ裸でうろちょろしたり……。そうやって破った時にクロエが、「ちゃんと守んないと家族契約破棄しちゃうからね!」とか言うんですよ。ビリビリって、紙(契約書)を破る仕草をしたりして。

そんなことをすぐ言うんです(笑)。それがなんか彼氏彼女の「もう別れちゃうよ!」みたいな感じなんですよね。

──キュンキュンするやつですね(笑)。

東山:それを「オイオイオイオイ!」って思いながら見ています(笑)。「イチャイチャすんなよ!」って(笑)。

そういうコミカルなものもあれば、いつどんなタイミングで作ったんだろうと思うほどの重たいのもあったりして。

重い言葉が、すごくいいシーンで出て来るんです。でもその約束だって、きっとそういうピンチがあったから作ったんだろうなって思うんです。

これは妹目線、これは奥さん目線、これはお母ちゃん目線とか。家族契約の内容によっても、そういうシーンを感じました。

ひとつひとつが血のつながらない兄弟の絆の軌跡だと思うので、みなさんにも一緒に楽しんでいただけたらなと思います。

18年春の飯テロアニメは『重神機パンドーラ』で決まり?

──ズバリ、クロエの推しポイントはどんなところでしょうか?

東山:にぎやかしっていうこともあって、表情が豊かなんです。すぐプリプリ怒るんですけど、そういうところもかわいいなって思っていただけたら嬉しいです。

あとは食べ物がいっぱい出てくるって言うお話もしましたけど、B.R.A.Iだけじゃなくて、中国がモデルになっているので中華料理がいっぱい出てくるんですよ。火鍋とか。

毎回読めない中国語の食べ物が出てきて、調べても読みが出てこなかったりするんですけどね……(笑)。それをクロエが美味しそうに食べるんです。

美味しいっていうのは中国語で「好吃(ハオチー)」って言うんですけど、「ハオチーハオチー!」ってクロエが言いながら料理をおいしそうに食べています。これは飯テロになるなと……(笑)。みなさんの食欲を刺激できたらいいなと思いますね(笑)。

実はキャストのみんなで火鍋を食べに行こうって約束しているので、タイミングを探って、きっと火鍋を食べると思います。

──楽しみですね。その話はぜひまたいずれ聞かせてください。

東山:ぜひぜひ! 早めに食べないとアフレコの今後のお芝居にも関わってくるかもしれないので早く食べたいんですけど(笑)。

──(笑)。では最後に、本作を楽しみにしているみなさんにメッセージをお願いします。

東山:いろいろとテーマはあるんですけど、難しいことは考えずにまずは見ていただければと思います。

ものすごく準備万端に、満を持して制作しているなって感じで、現場の士気もすごく高いですし、みなさんにも楽しんでいただける作品になっていると思います。

なのでまずは見ていただいて、そしてすごく考える余白もある作品なので、気に入ってくださった方はどんどん深堀していっていただきたいです。

私もすっかりこの作品のファンになっていて、スタッフさんに「これって、こういう意味もあったりするんですか?」って言ったら、「あ、そこまでは考えてなかった」みたいなこともありました(笑)。好きな作品を観るとき特有の深堀りし過ぎちゃうやつ(笑)。

「猫」というワードがいっぱい出てくるから深読みしちゃって。「シュレディンガーの猫(※5)」とか、レオンが「猫背」だったり。「これってもしかして、猫繋がりとかあるんですか?」とか言ったら、そんなことはなかったっていう(笑)。

私も思わず深堀りしたくなるようなフックがいろいろ散りばめられている作品なので、広くでも深くでも楽しめる作品になっていると思います。

ぜひ放送を楽しみにしていただきたいと思います。

※5:シュレディンガーの猫
量子力学における思考実験。蓋の付いた箱の中に猫とランダムで有毒ガスが発生する装置を入れ、一定時間後に猫が生きているのか、死んでいるのか、という実験を行う。猫の生死は蓋を開けてみなければ確認できず、蓋が閉まっている状態では「猫が生存している状態」と「死んでいる状態」が共存している、という矛盾が発生する。

──インタビューは以上になります。ありがとうございました!

東山:ありがとうございました!

[インタビュー/石橋悠]

『重神機パンドーラ』×animate キャンペーン実施中!

◆重神機パンドーラ×animate ポスターツイートキャンペーン【第1弾】
『重神機パンドーラ』第1弾キービジュアルを使用したポスターを全国のアニメイトに掲出します。

こちらのポスターを撮影し、Twitter で「#パンドーラアニメイト○○」(※○○は写真を撮影した店舗名)とお書き添えのうえツイートした方に、レオン・ラウ役の前野智昭さん、クロエ・ラウ役の東山奈央さんの直筆サインが入ったポスターを抽選で2名様にプレゼントされます!

期間:11月18日(土)~ 12月3日(日)

◆重神機パンドーラ×animate 開店・閉店コメント【レオン・ラウ役/前野智昭さん】
全国のアニメイトで実施するポスターツイートキャンペーンにあわせて、開店・閉店コメントにレオン・ラウ役の前野智昭さんが登場! 期間中は、第1弾PVを各店舗のモニターにて上映します!

期間:11月18日(土)~ 12月3日(日)

『重神機パンドーラ』作品概要

イントロダクション 【レオン・クロエ編】
2031年、「翔龍(シャンロン)クライシス」が起きたその日、レオン・ラウはまさにその中心にいた。枯渇する環境資源の代替として研究、開発された次世代エネルギー装置「量子リアクター」が暴走し未知なるエネルギーを撒き散らし爆発したのだ。

それにより世界の環境は激変した。人類以外の生物や機械は独自の進化を遂げ、誕生した特異進化生物「B.R.A.I(ブライ)」。その勢力に人類は絶滅寸前まで追い詰められていた。

「翔龍クライシス」から7年後、レオンは絶対防衛都市ネオ翔龍のはずれにある荒野にいた。「家族契約」を交わしたクロエ・ラウと共同生活をしながら、「B.R.A.I」に対抗するべく独自の研究を行っていた。

もっさりなレオンに世話焼きなクロエ。ときに過去を忘れるかのような日々に、しかし、脅威は着実に迫っていた。

<スタッフ>
原作:河森正治・サテライト
総監督:河森正治
監督:佐藤英一
シリーズ構成: 根元歳三
キャラクター原案:江端里沙
重神機デザイン:河森正治
制作:サテライト

<メインキャスト>
レオン・ラウ:前野智昭
クロエ・ラウ:東山奈央

>>公式サイト
>>公式Twitter

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