『オーバーロードII』第1期から2年半を経て日野聡さんら5名の声優陣が集結した“ナザリックの集いII”をレポート OxTライブコーナーでは第2期主題歌も
2015年に放送されたTVアニメ『オーバーロード』。その続編となる第2期『オーバーロードII』2018年1月の放送が、いよいよ迫ってきました。本放送に先駆け、2017年12月17日(日)に行われた第1話先行上映イベント“ナザリックの集いII”では、ナザリック地下大墳墓の主・アインズ・ウール・ゴウン役の日野聡さんら、メインキャラクターを演じる声優5名が登壇。第1期を振り返りつつ様々なテーマでトークを繰り広げたほか、主題歌アーティストとして作品に関わってきたOxTによるライブコーナーが大盛り上がり!
本稿では、日野さんによるアインズと鈴木悟の演じ分けについての話や、OxTによる第2期主題歌「GO CRY GO」をいち早くフルサイズで聴けた、このファン垂涎のイベントをレポートします。
【登壇者】
日野聡(アインズ役)
原由実(アルベド役)
上坂すみれ(シャルティア役)
加藤英美里(アウラ役)
内山夕実(マーレ役)
OxT(主題歌アーティスト)
鈴木とアインズの切り替えは意識して演じ分けている訳ではない
第1期アニメや劇場版からのファンが集う会場に声優陣が現れると、一気に熱気が高まりました。ひとりずつ自己紹介を済ませたところで、いくつかのテーマに沿って第1期を振り返っていくことに。
最初のテーマは“鈴木悟とアインズ”。鈴木悟とは、ゲーム『ユグドラシル』時代に“モモンガ”というハンドルネームでプレイしていたアインズの現実での名前のことで、作品を知る人には鈴木悟=アインズ=モモンガであることは周知の事実。第1期放送当時から日野さんによる鈴木とアインズの演じ分けは話題となっており、この機会に本人に直接伺う形となりました。
同一人物でありながら違った側面のある鈴木とアインズの表現の差は、一番最初に声が付いたドラマCDの時に音響監督さんとディスカッションを重ねたと話す日野さん。また、交互に鈴木とアインズが切り替わるような場面のセリフに関しては、なんと意識して演じ分けをしているのではないとのこと。
スタッフがピックアップしたシーンを公開すると、途端に会場から笑いが起きました。その場面はアインズが作り上げた領域守護者・パンドラズ・アクター(CV:宮野真守さん)を目にしたところで、彼はアインズのかつての趣味が反映された黒歴史の塊と言える存在。第1期のなかでも鈴木とアインズの切り替えがコミカルに繰り返される名場面ですが、ここでひとつ問題が! パンドラズ・アクターを演じる宮野さんはこの日はいなかったのです!!
ということで代役が選ばれたのですが、演じることになったのはなんと内山さん。性別からして異なるこの役を、宮野さんの魂を宿すことで見事に演じきった内山さんへ拍手が贈られたところで、次のトークテーマは「アルベドVSシャルティア」。
お互いアインズへ好意を抱く女性キャラクターで、同じナザリック地下大墳墓の階層守護者でありながらライバル的な存在のふたり。喧嘩腰で煽りあう様な場面が多々見られましたが、原さんと上坂さんによると演じる際にプランを相談することはなかったそう。
スタッフのピックアップシーンは、第5話にてシャルティアが出立前にアインズへ挨拶に来た場面となりました。ふたりの掛け合い(煽り合い)が見られた名場面のひとつですが、なんと原さんと上坂さんが台本にないアドリブを入れてきて、アニメ本編からパワーアップしたバージョンでのお届けとなりました。
第6階層の守護者・アウラとマーレを演じる加藤さんと内山さんは、もちろんこの姉弟を掘り下げるトークテーマとなりました。加藤さんによると当初はマーレと声が似てしまうということで、アウラは女の子ながらボーイッシュに演じるようディレクションがあったそう。内山さんは加藤さんの声と似ていると言われて驚きを感じつつも、双子のキャラクターだからこそ嬉しい面もあったのだとか。
アニメでマーレが女の子さながらに内股で走っていたことに触れられたところで、スタッフピックアップシーンを演じる一幕へ。加藤さんと内山さんが挑戦したのはアウラとマーレの初登場シーンで、内山さんによるマーレの内股を想像させる演技で会場は和やかな空気に。
最後はOxTのふたりが、第1期オープニングテーマ「Clattanoia」制作の裏話を明かします。オンエアの1年前から原作を読みつつ作り始めたそうですが、ボーカルのオーイシマサヨシさんが当初はなかなか決まらなかったことを明かしました。そんな状況が続き大変な状況へなってしまった段階で、なんとわずか4時間で書き上げた楽曲が「Clattanoia」だったそうなのです。
ギターのTom-H@ckさんによるとサビの合いの手はデモの段階から入っていたそうで、完成に向けてクオリティを上げる時もそれを生かすよう形にしていったとのこと。
第2期からの新キャラクターとして超豪華声優が参加
声優陣がニコニコ生放送の現場でOxTのふたりのライブを見たときの感想を語っていったところで、遂に第2期の話が出てきました。最新キービジュアルが解禁されると、コキュートス(CV:三宅健太さん)とリザードマンたちがメインとなっていました。第1期のラストでリザードマンの村落を滅ぼすなんて話が出ていましたが、第2期ではその直後から物語が始まるのでしょうか。
上映では相変わらずのアインズやアルベドたちの様子が見られたほか、リザードマンたちを演じるキャストが凄まじい! 東地宏樹さんや楠見尚己さんらが演じていますので、その渋さのほどは本放送でお確かめください。また、あるキャラクターとしてあの大物女性声優が……!?
第2期オープニング「GO CRY GO」は「Clattanoia」を超える!?
ここで上映が終了。声優陣が再登壇したところで、2期第1話のネタバレを交えたトークへ移ります。先述したキャストに関する話題や、第1期を経たキャラクターたちの現状について話していったところで、OxTのふたりによるライブが始まりました。
ここまでは声優さんたちがメインと言うことで、“アニソン界のおしゃべりクソメガネ”を自称するも珍しく静かだったオーイシさんとTom-H@ckさん。そんなおふたりの抜群のトークで場を温めたところで、1曲目は「Clattanoia」!
オーイシさんはイベント前にエゴサーチしたそうですが、なんとこの日のライブを楽しみにしている人は◯人しかいなかったそう。ですがトークコーナーでも話題に上ったサビの合いの手は会場中から声が轟くほどで、見事そんな逆境を跳ね除けていました。
続けて2曲目は第2期オープニング主題歌の「GO CRY GO」!! 上映ではまだ映像がありませんでしたが、第1期と同じかそれ以上の熱を放つ楽曲となっていて、映像がついたらどうなるのかと期待せずにはいられないほどでした。
ライブの熱気も冷めやらぬなか、再び声優陣5名が現れるとイベント終了の時間が近づきます。告知コーナーでは原作情報のほか、第2期のWEBラジオ「オーバーロードⅡ~ナザリック地下大墳墓 定例報告会~」が配信されることがわかりました。新たなラジオは日野さんがパーソナリティを務めるそうです。
2年以上の時を経て第2期の放送をスタートする『オーバーロード』。この待望の続編を、1月からは応援していきましょう!
[取材・文/胃の上心臓]
■INTRODUCTION
2015年にTVシリーズが放送され、大ヒットを記録した最凶ダークファンタジー「オーバーロード」。劇場版総集編を経て、ついに2018年1月より
第2期の放送がスタート予定!
アインズ・ウール・ゴウンの伝説が、ここから再び始まる――!
原作シリーズの累計発行部数が410万部を突破した大人気web小説「オーバーロード」。
2015年にTVアニメ第1期が放送されるや否や、最凶ダークファンタジーの名にふさわしい圧倒的なスケール感、クオリティの高い映像に多くのファンが魅了された。そんな本作が2018年冬、TVアニメとして帰ってくる。
その重厚な世界を再び描き出すのは監督《伊藤尚往》、シリーズ構成《菅原雪絵》、キャラクターデザイン《吉松孝博》をはじめとする第1期と同様の豪華なスタッフ陣に加え、様々な作品で作画監督を務める《田﨑聡》がキャラクターデザインとして新たに参加、アニメーション制作は《マッドハウス》という盤石な布陣で挑む。骸骨の姿をした最凶の大魔法使いがTVアニメに再び降り立つ…!
■STAFF
原作:丸山くがね(「オーバーロード」/KADOKAWA刊)
キャラクター原案:so-bin
監督:伊藤尚往
シリーズ構成:菅原雪絵
キャラクターデザイン:田﨑聡、吉松孝博
サブキャラクターデザイン・モンスターデザイン・プロップデザイン:
今村大樹、杉浦幸次、出雲重機、鈴木政彦、前原桃子
美術監督:池田繁美(アトリエ・ムサ)、丸山由紀子
美術設定:友野加世子(アトリエ・ムサ)、大久保修一
色彩設計:堀川佳典
3D監督:田中康隆
撮影監督:継岡夢月
編集:塚常真理子
音響監督:郷文裕貴
音響制作:grooove
音楽:片山修志(Team-MAX)
音楽制作:KADOKAWA
アニメーション制作:マッドハウス
製作:オーバーロード2製作委員会
■CAST
アインズ:日野聡
アルベド:原由実
シャルティア:上坂すみれ
アウラ:加藤英美里
マーレ:内山夕実
デミウルゴス:加藤将之
コキュートス:三宅健太
セバス:千葉繁
ナーベラル:沼倉愛美
ザリュース:東地宏樹
シャースーリュー:楠見尚己
クルシュ:雨宮天
ゼンベル:石井康嗣
ラナー:安野希世乃
クライム:逢坂良太 ほか