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- 福室美綺
- 福岡出身。触れた作品にすぐハマる、ちょろさNo.1ライター。親友であり敵のような複雑な関係性が大好物です。
2009年~2015年まで『なかよし』連載されていた遠山えま先生原作の少女漫画『わたしに××しなさい!』。玉城ティナさん×小関裕太さんのW主演で実写映画化とドラマ化が決定し、このたび、ムービーコミックでの展開も決まりました!
本作は、人気ケータイ小説家として活躍する女子中学生・氷室雪菜が、ラブストーリーを書くために学校一の人気者である北見時雨と疑似恋愛を始めるストーリーです。
ムービーコミックでは、氷室雪菜役を赤﨑千夏さん、北見時雨役を逢坂良太さん、雪菜の従弟・晶役を市川太一さん、時雨の幼馴染・マミ役を田中あいみさんが演じられます。
そこで、主人公・雪菜の疑似恋愛相手となる北見時雨役・逢坂良太さんにインタビューを実施! 学校一の人気者ですが、「腹黒キャラ」という一面がある時雨を、どのように演じられたのでしょうか。本作の魅力や見どころなども語っていただきましたので、ぜひご覧ください!
──映画化&ドラマ化が決定している本作ですが、逢坂さんから見てどんな作品に映りましたか?
北見時雨役・逢坂良太さん(以下、逢坂):原作を読ませていただいて、すごく分かりやすい内容だと感じました。難しいことを言っているわけじゃないけれど、新鮮なシチュエーションがあったりして、どんどん読み進められる作品だと思います。
赤﨑さんと一緒に収録したときも、「すごく面白いよね」と盛り上がりました(笑) すごく分かりやすい内容だけど、心の葛藤やモヤモヤした気持ちもちゃんと表現されているので、中学生のちょっと“背伸びをしてみた感じ”が表現されていると思います。
──確かに。背伸びをしてみたけれど、その気持ちが何なのか分かっていない部分にやきもきしつつも、展開が気になっちゃいます!
逢坂:ハッキリ言っているんだけども、いまいちその気持ちに気づいていないという部分はありますよね。キャラクターの鈍いところを見ていると、「あ~この年齢だとそう感じるかもね」と納得する部分もあったり。でも、普通の年齢よりもちょっと大人なのかな、と思う部分もあります。なので、小学生の高学年の子や現役中学生が見ると、憧れの対象になるのではないでしょうか。特に、雪菜はクールビューティーだけど、ちょっと女の子らしさがあるという要素に惹かれると思います。
──逢坂さん自身、そのギャップに惹かれますか?
逢坂:僕は、男でも女でもギャップがある人が好きです。良い意味でも悪い意味でも、違った一面を見せられると「おおっ」と思いますね。
──逢坂さんが演じられる北見時雨も学校で見せる姿とは違う“ブラックな面”を隠し持っています。そんなギャップのある時雨に、どのような印象を持ちましたか?
逢坂:普段はやさしいけれど“ブラックな面”を持っている時雨は、とても人間味のあるキャラクターだなと思いました。変な完璧人間よりも、隙のある人のほうが好きなので。そういう意味では、時雨と雪菜は良い相性なんだな、と思います。
──そんな時雨をどんな気持ちで演じられましたか?
逢坂:その場で感じた気持ちや“流れ”に合わせて演じさせていただきました。彼は学園内で見せる「やさしい部分」と「腹黒い部分」を持ち合わせているので、その落差をすごく大きくしてみようかなと。
──本作は、“胸キュンセリフ”が魅力ポイントですが、印象的なシーンがあれば教えてください!
逢坂:僕としては“シーン”よりも“流れ”に注目してほしいと思います。3~5巻あたりになると、雪菜と時雨が男女としてすごく意識し始めるんです。逆に、最初の1~2巻は「悪友同士」が試し合っている感じで、そこにちょっとドキッとする部分がある。よく分かっていないふたりが“とりあえずやってみる”という最初のところが、僕はすごく好きなんです。
そこから“恋心”が生まれてくるんですが、その気持ちにお互い気づかない(笑) 時雨は、気づいていないこともないんですけど、あえて意識しないようにしているというか。
今まで時雨は“惚れられる側”でしたので、“惚れる側”になって変なプライドが邪魔するんです。雪菜は小説のネタのために疑似恋愛をするので、時雨にとっては利用されている感が強く、納得いかないんだと思います。弱味も握られていますし(笑)
──そうでした(笑) 雪菜は、時雨の生徒手帖から「黒い秘密」をにぎり“キョーハク”して、時雨と疑似恋愛を始めるんですよね。
逢坂:なので、ある意味、雪菜が時雨を成長させてくれているんだと思うんです。雪菜自身は言わないですけど、「普段の時雨にも魅力があるから、もっとありのままの姿を表に出してもいいんだよ」という気持ちが、少しずつ時雨に伝わっていくところがいいなと思います。
──恋愛に興味のない雪菜だからこそ、時雨と真正面から向き合えるのかも……。
逢坂:基本的に、恋愛に対して興味のない主人公(雪菜)は珍しいですよね。男の子の行動に女の子がドキッとするシーンが少女漫画でよくありますけど、雪菜はそこがわからないから(笑)
──(笑)。疑似恋愛で変わるふたりの気持ちにも注目ですね! そんな雪菜を担当された赤﨑千夏さんの演技はいかがでしたか?
逢坂:赤﨑さんが今まで演じられたキャラクターとは少し違う役でしたので、どんな感じなんだろうな、と楽しみにしていたんです。上から目線になっちゃいますけど、実際にセリフを聴いて「すごく雪菜だな」と感じました。
実は、僕が初めて名前ありのキャラクターを担当したときに、赤﨑さんも同じクラスメイトの役でいらっしゃって、そのときに初めてお会いしたんです。
僕がアニメで主役をやらせていただいたときは(註)、ヒロインとして赤﨑さんがいらっしゃって。なので、昔から一緒に演じさせていただいた方ということもあり、すんなり役に入り込み気負わずに演じることができました。来たセリフにスッと返すことができたので、息は合っていたのかなと思います。
編集部註:『俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる』(2013年)と思われる。
──ズバリ、本作の“見どころ”はどこでしょうか?
逢坂:全部です! 流れを知っていただかないと面白さがわからないと思うので、1話からちゃんと見ていただけたら嬉しいです。年齢関係なく、女性はもちろん男性でも読むことができる作品ですし、僕も原作を読んですごくハマりました。「子供向けでしょ?」と思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、読んでいただけると想像とは違う“ギャップ”を感じるはずです。そのギャップで、さらに面白く感じると思います。
──本当に、良い意味で期待を裏切る作品です! 最後に、読者の方へメッセージをお願い致します!
逢坂:少女漫画で役を演じさせていただくことがあまりないので、今回、すごく楽しく演じさせていただきました。
アニメ化しても人気が出る作品だと思いますが、映画化とドラマ化が待っていますので、まずはそちらのほうを楽しんでいただけたらと思います。そして、興味が湧いたら原作も手に取っていただいて、ぜひアニメ化を(笑)。
キャスト変更されなければ、続けて演じさせていただきたいと思っておりますので、応援をよろしくお願い致します。
──ありがとうございました! ムービーコミックは2018年2月下旬~6月下旬にかけて配信され、2018年春にドラマ放送、2018年夏に映画公開となります。ぜひお楽しみに!
[取材・文:福室美綺]
更新日:毎週月曜日0:00
配信期間:2018年2月下旬~2018年6月下旬
配信話数:1~20話
キャスト:雪菜役/赤﨑千夏、時雨役/逢坂良太、昌役/市川太一、マミ役/田中あいみ
(C)遠山えま/講談社/BeeTV
福岡出身。触れた作品にすぐハマる、ちょろさNo.1ライター。好きな作品は『Free!』『NO.6』『十二国記』『ギヴン』『新世界より』など。好きな声優さんは保志総一朗さんと坂本真綾さん。ハッピーエンドよりも意義のあるトゥルーエンドや両片想いが大好物な関係性オタクで、主にイベントレポートやインタビューを担当しています。最近はVTuberがマイブーム。