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『重神機パンドーラ』梅原裕一郎さんインタビュー

『重神機パンドーラ』梅原裕一郎さんインタビュー|真面目だけど何かがズレている?ジェイ・ユンを語る!

早くも放送まで1ヶ月を切ったTVアニメ『重神機パンドーラ』。『マクロス』シリーズなどを手掛けた河森正治監督が挑む、新たな超大作は一体どんな物語を繰り広げるのでしょうか?

アニメイトタイムズでは、『重神機パンドーラ』の連続インタビューを掲載中です。今回の主役は、ジェイ・ユン役の梅原裕一郎さん。

ネオ翔龍のトップであるセシル・スーの補佐を務めるジェイですが、梅原さんによると残念な一面もあるようで……。

■■■■その他のインタビューはこちらから■■■■■
レオン・ラウ役:前野智昭さんインタビュー
クロエ・ラウ役:東山奈央さんインタビュー
クイニー・ヨウ役:花澤香菜さんインタビュー
ダグ・ホーバット役: 津田健次郎さんインタビュー
セシル・スー役: 茅野愛衣さんインタビュー
ケイン・イブラヒーム・ハサン役:石塚運昇さんインタビュー
グレン・ディン役:内田雄馬さんインタビュー
河森正治監督インタビュー

完璧に見えるけど、実は不器用

――まずは作品の印象などをお聞きかせください。

梅原:セリフ中に哲学や量子力学の用語が出てくるので、最初は難しいお話なのかなって思うかもしれませんが、ロボットものとしての側面がちゃんとあり、キャラクターのドラマもしっかりと描かれています。

それぞれのキャラクターが翔龍クライシスという事故によって人生が変わって、色々背負っているものがあって、その過去が段々と明かされていく。乗り越えて前に進んでいくという人間ドラマを楽しむことができます。

もちろん、科学や量子力学的な楽しみ方もできるので、色々な魅力が詰まった作品になっていると思います。

――他のキャストのみなさんも「難しい言葉が大変だ」と仰っていました。梅原さんが演じているジェイも難しい言葉を使うんでしょうか?

梅原:使うこともありますが、そこまで多いわけではありません。やっぱり多いのはレオンですね。

ただ、台本を読んでいく中で、理解しながら演じなくてはいけないので、そこは難しかったですね。

――事前にわからない言葉は調べたりするんでしょうか?

梅原:全く聴いたことがない言葉も出てくるので、そこは事前に調べていきます。あとはアフレコ現場で「あーじゃないか。こーじゃないか」って話し合って、本当にわからなかった時は音響監督さんに聞いています。

――なるほど。それでは、ジェイのご紹介と、キャラクターに対する印象をお願いします。

梅原:ジェイは本当にまじめで、他人に厳しく、もちろん自分にも厳しい人間なんですが、傍から見ると頑張っているジェイの姿が滑稽に映るときもあったりします。空回りしちゃうんですよね。

本当に有能な人間で、ネオ翔龍のためになりたいという気持ちがあるんですけど、結果が伴わなかったり、ちょっと頭でっかちなところがあるので、レオン・ラウ(CV:前野智昭さん)のような人に劣等感もあります。

他のキャラクターと違って前線で戦闘するキャラクターではないので、そこでの負い目みたいなものもあるし、姫(セシル・スー、CV:茅野愛衣さん)の従者として、必死に彼女を守ろうとしてはいるんですけど、なかなかうまく行かなかったりするところがあって……。

完璧そうに見えるけど実はすごく不器用な人間なんだなっていう印象が、アフレコが進むにつれてどんどん濃くなっています。

最初は頭が良くてクールな人なのかなと思ったんですけど、今の印象としては、残念な部分もあるキャラクターなんだなってわかってきました(笑)。

――頑張っているのに結果が伴っていないというか……。

梅原:結局レオンには勝てないところがありますし、それをジェイは自分でわかっていて、それが彼の迷いと言うか、いら立ちの原因になっています。

――そのあたりが語られることもあるのでしょうか?

梅原:そうですね。ジェイも当番回があるので、楽しみにしていただければと思います。そこでジェイは前に進めた感じがありますよ。

――演じる上でのポイントなどは?

梅原:大まかに言うと、頭が良くて、一応冷静沈着というキャラクターです。こういった役どころは以前にも演じさせていただいたことがあるんですが、ジェイの違うところは、残念な部分があったり、基本的に話し口調が厳しいところだと思います。

話が進むにつれて、「心が打ち解けたのかな?」と思って優しい喋りにすると、「そこは厳しくして欲しい」と音響監督さんに言われたりすることがあります。

それは、ジェイなりの立場があるからこそだと思います。他のキャラクターたちとジェイの関係も徐々には変化していきますが、基本的なスタンスは変わりません。

根っ子は優しい人間ではあるんですけど、あまり優しくはならない方がいいのかなと。仕事をしているときはキリっとしたほうがいいのかなと演じながら思いました。

バランス感覚がすごい河森監督

――みなさんにもお聞きしているのですが、河森監督はどんな印象の方でしょうか?

梅原:不思議な方ですよね。スタッフさん含めてご飯に行く機会があって、そのときに席がお隣だったんです。河森監督のお話を聞いていると、色々なことにアンテナを伸ばしていて、それを実践されている方なんだなと思いました。海外に行った話を聞いたり、「気」の話などもありました。

それがこの作品にも反映されていたので、たくさんのものを受け取って作品に反映させていらっしゃるんだなと感じましたね。中には「本当ですか!?」って思うような話もあったんですけど(笑)、河森監督が言うと説得力があるんです。

僕らの知らない世界を河森監督が知っている感じです。不思議だなと思うと同時にこういう方だから、素敵な作品をたくさん作れるんだなっていう感動みたいなものがありました。

――やはり不思議な方なんですね。

梅原:不思議ですね。雰囲気は本当に優しい人っていう感じなんですけど、話される内容がとても面白いんですよ。

――「監督のここがすごい!」と思ったところはありますか?

梅原:量子力学が今回のお話のキモになりますが、それをテーマにしてお話を作るっていうこと自体がすごいなと思います。

理解しづらかったり、学問としても最先端なので、それをわかりやすく作品に落とし込むのは大変だと思うんですけど、本当に量子力学のことを何も知らない人が見ても楽しめるようになっているんです。その中にスピリチュアルな要素もあって、ちゃんと人間ドラマも描かれている。そのバランス感覚が素晴らしいなあと思いますね。

――セリフ回しも面白いものが多い印象です。

梅原:特にレオンは面白いですよ。他にもいろいろとギャグシーンがあって、ダグ・ホーバット(CV:津田健次郎さん)とかクイニー・ヨウ(CV:花澤香菜さん)が普段の喋りとは違う風になってしまうときがあるんですが、それも面白かったです。

――その様子だと、収録も楽しそうですね。

梅原:みなさん優しい方なので、いい雰囲気で無駄な緊張感もなく、いい緊張感でやらせていただいています。

作品の謎や難しいところをアフレコ中にみなさんで話し合ったりして、和気藹々とした現場ですね。

本当に役そのままで、アフレコ現場がネオ翔龍みたいな雰囲気になっています。

――その他に、本作に参加して驚いたことはありますか?

梅原:オーディションの資料をいただいた段階で驚いたんですけど、主人公が正統派ではないというのが一番大きいのかなって思います。「主人公がもっさり」と現場で言われているくらいですから。そこが新鮮です。

確かに、科学者や頭がいい人のイメージはキリっとしているよりも、1人でボソボソ喋っていたり、もっさりしているイメージだったので、そこはリアリティを覚えて、びっくりしましたね。

主人公が熱血ではないけど、熱いものを持っていて、少年ではない。初めて台本を読んだときに、きっと大人な作品になるんだろうなと思いました。

――対するジェイの推しポイントはどこでしょうか?

梅原:ジェイは冗談が通じないんですね。くそ真面目に命令したりするところが、逆に面白かったりするんです。ジェイとしては必死に真面目にやってるんですけど、本人が真面目であればあるほど見ている人としては面白くなっちゃう。

あとは過去が語られることが多いので、昔のジェイと今のジェイを比べてみてもいいと思います。恐らく少年だった頃の気持ちは今も持ち続けている人なので、そこのギャップだったり、同じところだったり、過去からの今を見てもらいたいですね。

――では、最後に本作を楽しみにしているファンへのメッセージをお願いします。

梅原:河森監督の作品ということで興味を持っていただけた方もいると思います。本当に期待を裏切らない作品になっていると思いますし、色々な楽しみ方があると思います。考察しながら観て頂いても、ロボットが戦っているところを楽しんでもいいです。

あとはどこか懐かしさを感じるような作品でもあるので、30代、40代の方にも楽しんでいただけると思います。個性豊かなキャラクターたちが出てくるので、男女問わず見ていただければと。

――ありがとうございました!

[インタビュー/石橋悠]

3月24日(土)AnimeJapan2018ステージの登壇者を追加発表!

放送開始直前を記念した AnimeJapan2018ステージイベントの登壇者を追加発表! 先に発表されている総監督の河森正治さん、前野智昭さん(レオン役)、津田健次郎さん(ダグ役)に加え、東山奈央さん(クロエ役)、内田雄馬さん(グレン役)、梅原裕一郎さん(ジェイ役)、茅野愛衣さん(セシル役)が登壇することも公開されています。

さらに、どんなキャラクターを演じるのかまだ発表されていない中村悠一さんの出演も決定! 詳細はステージイベントにて明らかに……!? このほかにも最新情報を解禁予定ですので、このスペシャルな機会をどうぞお見逃しなく。

TVアニメ『重神機パンドーラ』作品概要

〈イントロダクション パンドーラ編〉
2031 年 、次世代エネルギーとして開発されていた量子リアクターの暴走事故「翔龍クライシス」により世界は激変した。
突如 、 地下から広がったその閃光は都市ビル群を呑み込みながら大地を覆い尽くし、
やがて生物、機械、植物を超越・融合した未知なる特異進化生物「 B.R.A.I 」 が出現 した 。

7 年後、翔龍は 絶対防衛都市 「 ネオ翔龍 」へと生まれ変わっ てい た 。
驚異的スピードで進化を遂げ人類 を滅亡 の危機に陥れた B.R.A.I に対抗する 、 人類最後の希望の砦である。

運命に導かれネオ翔龍に集 う、 レオン、クロエ、クイニ ー 、ダグ 。
彼らを防衛軍へと迎え入れる 、 セシル、ケイン、ジェイ、グレン。
そして、人類の存亡をかけて戦う特殊部隊「パンドーラ」が誕生する。

契約の時、希望は彼らに託された――

<スタッフ>
原作:河森正治・サテライト
総監督:河森正治
監督:佐藤英一
シリーズ構成:根元歳三
キャラクター原案:江端里沙
キャラクターデザイン:安彦英二
重神機デザイン:河森正治
色彩設計:林可奈子
美術監督:伊藤聖
CGディレクター:後藤浩幸
音楽:得田真裕、眞鍋昭大
制作:サテライト

<キャスト>
レオン・ラウ:前野智昭
クイニー・ヨウ:花澤香菜
ダグ・ホーバット:津田健次郎
クロエ・ラウ:東山奈央
グレン・ディン:内田雄馬
ケイン・I・ハサン:石塚運昇
ジェイ・ユン:梅原裕一郎
セシル・スー:茅野愛衣

檜山修之/中村悠一/近藤孝行/石川界人/瀬戸麻沙美/能登麻美子/石田彰

公式サイト
公式Twitter @unit_pandora

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