岡本信彦さんのアーティスト活動の集大成がここに――『岡本信彦 5th Anniversary Live ”DREAM GATE”』 レポート

様々な人気男性声優が活躍するエンターテインメントレーベル“Kiramune”。そのKiramune での岡本信彦さんの活動5周年を記念する『岡本信彦5th Anniversary Live ”DREAM GATE”』が、 2017年11月4日、千葉・幕張イベントホールにて開催されました。

ここでは、風使い（岡本さん）と、妖精さん（ファン）によって紡がれた、盛大なライブの模様をお届けしていきます。

開幕から「ノンストップ」な盛り上がり

ライブは、客席までその熱が伝わってくるほどのド派手な火柱が上がる演出と共に、白銀のタキシード姿に身を包んだ岡本さんが登場する形でスタート。

まずは「non stop」「最最強」と、岡本さんらしい溌剌さに溢れた楽曲を元気いっぱいに歌い上げつつ、「全力で声を出していってくれるなー！」と声を上げて客席を激励。

「君の笑顔僕の笑顔」では、花道を通って中央へと移動しつつ、“僕の笑顔さ“の歌詞と同時にキラキラの笑顔を披露したかと思えば、続く「Sniper」では、指先で銃の形を作りながら、次々と客席の大勢の妖精達のハートを撃ち抜いていく凄腕のスナイパーっぷり。

多彩なパフォーマンスで、ファンの心を開幕から鷲掴みにしていきます。

最初のMCパートでは、たった一人で幕張メッセという大舞台でのライブを後押ししてくれたファンへの感謝の言葉を述べる岡本さん。

キッズダンサー達のかわいさに客席と岡本さんもメロメロに!?

ライブ中盤からは、序盤の明るいポップな楽曲から雰囲気が一変。「HOLY HOLY」「Miserise of life」とカッコイイナンバーが次々と登場し、力強い歌声を響かせ、堂々とした姿で歌い上げます。

中でも印象的だったのが「HOLY HOLY」。

メインステージに設置されている、複数のスクリーンには、お城のビジュアルと共に垂れ下がっている旗が映し出され、そこに古城が本当に存在しているかのようでした。

さらに岡本さんの歌声が加わることで、今回のライブのタイトルにもなっている「DREAM GATE」をくぐった先の幻想的な光景が、巧みに演出されていました。

しっとりと伸びやかなメロディが気持ちいい「永遠時計」を歌い終えた後には、突如として岡本さんの姿がステージ上から消失。

すると「SHOW☆TIME」を口ずさみつつ、シルクハットに様々な装飾が施された真っ赤なロングジャケットを着た、マジシャンを思わせる衣装に着替えて再登場します。

楽曲の最中には、岡本さんが一見何もないただの檻に布を被せた後、何もなかったはずの檻の中から、ダンサーや子供が出現するという驚きの手品パフォーマンスも披露し、客席の度肝を抜くことに。

さらにかぼちゃやヴァンパイアに扮した大勢のキッズダンサー達も加わり、「Melty Halloween」、「Master BadMoon」、「Want you」の３曲を熱唱。

ステージは、ハロウィンの時期ににぴったりな賑やかな様相で、子供たちを引き連れた岡本さんたちの冒険を描いた、ちょっとしたストーリー仕立ての内容となっており、ファンを大いに楽しませます。

キッズダンサーのかわいいダンスにも大きな声援が送られていました。

キッズダンサー達の出演は、今回のライブを行うにあたって岡本さんが真っ先に希望していたもので、それが本当に実現したと、後のMCで嬉しそうに語っていました。

さらに、そんな念願が叶った形となったキッズダンサーとの共演については、「かわいすぎて涙が出そうになりました」と、子供のかわいらしさにメロメロとなっていた客席とまったく同じ心境になっていたことも明かしていました。

さらには、「HAPPY DOOR」や「DREAM WORLD」など、これまでのライブのタイトルを使った、五年間の岡本さんの歩みを振り返るコール＆レスポンスも行われ、改めて会場が１つになりました。

ステージ、客席、小道具――あらゆるものを駆使した圧倒的なパフォーマンス！

その幕開けを飾る「愛の花束」では、 花束を片手にしっとりとしたバラードの歌詞を情感たっぷりに歌い上げていた岡本さん。

楽曲の最中、ステージを降りて客席に移動した岡本さんは、なんと手にしていた花束を、近くのお客さんに向かって差し出すという特大のサプライズ！

直に花束を受け取った幸運すぎる妖精さんはもちろんのことながら、会場全体も大興奮となり、盛大な歓声が上がることに。

その後も、万華鏡のような背景のスクリーンに、岡本さんのシルエットが浮かび上がるという幻想的な光景が印象的な「サクラメント」、何度も火柱が吹き上がり、ステージが赤一色に染まる猛々しさに溢れた「Love Labyrinth」など、時に客席を魅了、時に圧倒する、バリエーションに飛んだ多彩な演出が展開されていきます。

さらにこれまでのライブやPVを振り返る映像が上映された後には、これまでとはがらりと雰囲気の異なるスカジャンにジーンズというラフな衣装に身を包んだ岡本さんが登場。

「きっときっと」、「青春タイムマシン」「グッドラック」の３曲では、トロッコに乗りながらぐるりと客席の周囲を一周しながら、後方のサブステージ上へと移動。

心にじんわりと響く、懐かしさに溢れるナンバーを、噛みしめるように歌い上げます。

客席の近くを通り過ぎる際には、一人一人に向かって何度も手を振りつつ、「千手観音になりたい！」と漏らしていた岡本さん。

一人でも多くのお客さんに楽しんで欲しいというその真摯な想いが、ひしひしと伝わってきていました。

再びメインステージに戻っての「未来スケッチ」では、岡本さんが「風よ、爆ぜろ！」の合図を送ると、客席で大きなウェーブが沸き起こる一幕も。

そんな岡本さんから「初めはステージに立つだけで震えてばかりだった僕が、今はここまでできるようになったことを見せたかった」と、今回のライブに込めた想いが語られた後、クライマックスを飾る楽曲となったのは、ハイテンポなロックチューンである「瞬間BEAT」。

美しく紙テープも舞い散る中、ノリノリでその美声を響かせる岡本さんと共に、客席も一緒になって口ずさみ、今この瞬間だけ感じとることのできる最高のビートを、会場内の誰もが心の中に刻んでいた様子でした。

クライマックスでは、Wアンコールが沸き起こることに

その余韻も収まらぬ中、自然と沸き起こる盛大なアンコールに答えるように、「Positive Fighter 」を熱唱しながらステージへと舞い戻る岡本さん。

「声優なんだけど、（ライブを行うことに対して）良いのかな？　と悩んだこともありましたが、みんなの応援のおかげでここまで来ることができました」と、その正直な気持ちと感謝の気持ちを吐露しながら、「これからも付いて来てくれますか？」と問いかけると、客席からはこれ以上ないほどに力強い答えが返って来ることに。

そんなアンコールでの特大のサプライズとなったのが、「OASIS」「Over the Horizon 」「風の詩」「テーマソング」などが矢継ぎ早に登場した「"DREAM GATE”スペシャルメドレー」。

驚くべきことに、岡本さんがこの5年の間にリリースしてきたほぼ、全ての曲が歌われるというとんでもないボリュームでした。

長時間に渡り、息つく暇もなく切り替わるメロディなど、聞いている側に大変さを感じ取ることのできるメドレーを見事に歌いきると、客席のボルテージも最高潮へと達します。

最後を締めくくるのは、大団円を迎えるに相応しい、「DREAMLAND NEVEREND」と「Happy memories 」。

壮大さと希望の未来に満ち溢れた楽曲となる楽曲を、岡本さんは妖精達と一体となりながら、実に生き生きと楽しそうに歌い上げます。

これにより、これまで岡本さんがKiramuneでリリースしてきた全ての楽曲が歌われたことになります。

まさに盛りだくさんの内容となっていたライブは幕を閉じる……かに思われたのですが、終演後のアナウンスが行われた後もその盛り上がりは収まらず、沸き起こる２回目のアンコールに答える形で、岡本さんが再びステージへ！

実は今回のライブは、「全ての曲を歌う」という構成だったので、Wアンコールはないと思っていたそうなのですが、実際の会場の熱気はその想定を遥かに上回るものとなっていたようです。

そんな想定外の事態にも動じることなく、今度はトロッコではなく自分の足で会場を一周しながらファンとのコミュニケーションを取る、これまでにないパフォーマンスを織り交ぜながら、本当のラストとなる楽曲「未来スケッチ」を再び熱唱。

最後には、ファンに対する様々な感情がこもった「愛してる！」というメッセージが贈られ、歓喜の渦が沸き起こる中、岡本さんの「集大成」と呼ぶに相応しいライブは締めくくられました。

［取材・文／米澤崇史］

『岡本信彦 5th Anniversary Live ”DREAM GATE”』 セットリスト

M01　non stop
M02 　最最強
M03　君の笑顔　僕の笑顔
M04　Sniper
M05　ハロー・グッディ
M06　ONE
M07　HOLY HOLY
M08　Miserise of life
M09　永遠時計
M10　SHOW☆TIME
M11　Melty Halloween
M12　Master BadMoon
M13　Want you
M14　愛の花束
M15　サクラメント
M16　Knight's Courage
M17　Love Searcher
M18　Love Labyrinth
M19　きっときっと
M20　青春タイムマシン
M21　グッドラック
M22　未来スケッチ
M23　瞬間BEAT
EN1　Positive Fighter
EN2　"DREAM GATE”スペシャルメドレー
EN3　DREAMLAND NEVEREND
EN4　Happy memories
WEN51　未来スケッチ

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