『レディ・プレイヤー1』にはガンダムだけでなくメカゴジラも!? スティーヴン・スピルバーグ登壇の映画『レディ・プレイヤー1』ジャパンプレミアレポート
2018年4月18日、映画『レディ・プレイヤー1』のジャパンプレミアが東京・歌舞伎町シネシティ広場にて行われました。
小説『ゲームウォーズ』(著:アーネスト・クライン氏)を原作とした、スティーヴン・スピルバーグ監督の最新作『レディ・プレイヤー1』。“オアシス”と呼ばれる仮想現実空間を舞台に、『機動戦士ガンダム』のRX-78(ガンダム)、『ストリートファイター』シリーズのリュウに春麗、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のデロリアンといった、アメリカや日本の人気IPのキャラクターをモチーフとしたアバターが多数登場することで大きな話題を呼んでいる作品です。
すでに3月29日からは、全米を含む62の国と地域で公開が始まっており、4月1日までの4 日間だけで約200億円の興行収入を突破。ここ10年間に作られたスピルバーグ監督作品の中でも最高の出だしとなる、大ヒットを記録しています。
豪華出演陣が、レッドカーペット上でファンと交流
そんな話題沸騰中の『レディ・プレイヤー1』ですが、4月20日からはいよいよ日本での公開がスタート。その瞬間が間近へと迫る中行われたジャパンプレミアには、女子スキージャンプ金メダリストの高梨沙羅さんを筆頭に、大関れいかさん、小林麗奈さん、桃山なしこさん、ダンテ・カーヴァーさん、神山健治監督、荒牧伸志監督、叶姉妹、桐谷広人さん&E.T、開田裕治さん、開田あやさん、ハローキティといった各界を代表する豪華な面々が集結。
『レディ・プレイヤー1』に登場するVRゲーム“オアシス”内のアバターのように、様々なキャラクターのコスプレに身を包んだゲストも登場するなど、会場はすっかりお祭り騒ぎのような雰囲気に。客席も一緒になって大盛り上がりとなり、レッドカーペット上で『レディ・プレイヤー1』の公開を祝いました。
さらにその後に、タイ・シェリダンさん、オリビア・クックさん、森崎ウィンさんら本作に出演したメインキャスト3人と、13年ぶりの来日となったスピルバーグ監督が登場すると、会場の熱気は最高潮に。スピルバーグ監督らは、約1時間近くにも渡ってサインや写真撮影に快く応じてファンと交流を深めており、ジャパンプレミアに集まった500人のファンは、目の前に迎えた伝説的な存在と過ごす時間に、誰もが夢のような心地を味わっていた様子でした。
スピルバーグ監督らが、日本のポップカルチャーとの出会いについて語る
ファンとの交流を終えると、続いてスピルバーグ監督ら4人の出演者はステージへと登壇。最初に「コンバンワ」と日本語で挨拶したスピルバーグ監督は、「私はこれまで何度も日本来ていますが、今回は13年も間が空いてしまいました。この作品は私にとってすごくパーソナルな作品なので、是非自分の口から映画を皆さんに紹介したいと思い、やって来ました。本作には日本のポップカルチャーの要素が数多く含まれていますので、ストーリーやキャラクターを存分に楽しんでいただければ」と、メッセージを送ります。
一方、今回が初来日というシェリダンさんとオリビアさんは「すごく礼儀正しく、美しい街」と共通した日本の印象を語ります。またオリビアさんは、「日本に来た際は、お寿司を食べる」と来日前から決めており、早速イベント当日のランチではじめてのお寿司を口にしたのだとか。
その感想を尋ねられると、最初は「ビューティフォー」と英語で表現しようとしていたオリビアさんでしたが、ここでスピルバーグ監督がそっと耳打ち。それを聞いたオリビアさんは、今度は「オイシイ!」と日本語でその感動を伝え、客席からの拍手喝采を集めます。
13年ぶりに訪れた日本への印象を尋ねられたスピルバーグ監督は、「私が以前来た頃から変わっている部分もあると思いますが、やはりシニシズム(皮肉)があまり見られないのがアメリカとの大きな違いだと思っています。本作は私がこれまで作ってきた映画の中でも、特に皮肉的な要素が少ない作品なので、一層日本の方々に馴染みやすい作りになっているのでは」と、『レディ・プレイヤー1』が日本人の気性に適した作品であることに言及していました。
そんなスピルバーグ監督から、日本人キャストとして異例の大抜擢をされた森崎さんは、「最初に(スピルバーグ監督と)ロサンゼルスのホテルで握手を交わしたときから今日という日を迎えるまで、幸せな気持ちで一杯でした。本当に夢のような時間で、冷めないで欲しいと思っています」と公開を迎えた心境を語ります。また「いつも一番先に(現場に)来ているね」とスピルバーグ監督から褒められたことが、現場での思い出の一つになっているのだとか。
「どんなキャラクターのアバターになってみたいか」という質問が飛ぶと、シェリダンさんが「アイアン・ジャイアント」、オリビアさんが「チャッキー」の名前をそれぞれを挙げる中、森崎さんは「ドラえもん」と回答。やはりというべきか、目当てはドラえもんが使うひみつ道具にあるようで「何でもある“オアシス”なのですが、ひみつ道具のようなアイテムは出てこない。なので、ひみつ道具を“オアシス”の中で広めていきたい」と、納得の理由を語ります。
その後、日本のポップカルチャーとの関わりを尋ねられたスピルバーグ監督の口からは「アニメに出会ってから、本当に日本のポップカルチャーに魅了されています。
私がまだ黒澤明監督や三船敏郎さんの作品に触れる前、子供の頃に父に連れられて見た『ゴジラ』がはじめての日本の作品で、すごく印象に残っています。『ジュラシック・パーク』は、『ゴジラ』を元に作りました」と、茶目っ気にあふれる発言が飛び出すと、客席は大爆笑。
さらに監督の口からは、「『レディ・プレイヤー1』にもメカゴジラが登場しますが、オリジナルの楽曲を使わせていただいています」と、さらりとメカゴジラの登場と、あのお馴染みのテーマが流れるという新情報も。公開に向けてさらに期待が高まったであろう、大盛り上がりのステージイベントとなっていました。
まもなく公開を迎える映画『レディ・プレイヤー1』。あくまでアバターという形ではありますが、古今東西の人気IPのキャラクター達が一つの画面の中に集まる本作は、まさに「これまで誰も見たことがない」衝撃的な内容の作品となっています。映画の歴史に新たな1ページが刻まれる瞬間を、是非とも劇場でご確認ください。
[取材・文・写真/米澤崇史]
作品情報
映画『レディ・プレイヤー1』
4月20日(金)全国ロードショー 3D/2D/IMAX3D(R)/4D
<STORY>
いまから27年後の世界。人類はゴーグル1つですべての夢が実現するVRワールド[オアシス]に生きていた。そこは、誰もがなりたいものになれる場所。無敵のヒーローやハーレークイン、キティだってなれる夢の世界! ある日、オアシスの天才創設者からの遺言が発表される――「全世界に告ぐ。オアシスに眠る3つの謎を解いた者に全財産56兆円と、この世界のすべてを授けよう」と。突然の宣告に誰もが沸き立ち、56兆円をめぐって、子供から巨大企業まで全世界の壮大な争奪戦が始まった! 果たして想像を超えた戦いの先に、勝利を手にするのは一体誰だ!
<STAFF>
監督:スティーブン・スピルバーグ
脚本:ザック・ペン
原作:アーネスト・クライン著「ゲームウォーズ」(SB文庫)
<CAST>
タイ・シェリダン
オリビア・クック
マーク・ライランス
サイモン・ペッグ
T・J・ミラー
ベン・メンデルソーン
森崎ウィン