『i☆Ris』次に目指すのは"東京ドーム"という『Happy New World☆』だ。『i☆Ris 6th Anniversary Live ~Lock on♡ 無理なんて言わせないっ!~』レポ
山北早紀さん、芹澤 優さん、茜屋日海夏さん、若井友希さん、久保田未夢さん、澁谷梓希さんの6人による「声優とアイドルのハイブリッドユニット」『i☆Ris』が、2018年11月7日、TOKYO DOME CITY HALLで『i☆Ris 6th Anniversary Live ~Lock on♡ 無理なんて言わせないっ!~』を開催した。
『i☆Ris』としての単独ライブは本公演が発表された『i☆Ris 4th Live Tour 2018 ~WONDERFUL PALETTE~』以来。彼女たちの結成6周年を祝福するために多くのファンが会場に足を運んだ。興奮が高まる会場のファンを焦らすこと数分。彼女たちのライブの幕が開けた。
アーティストとファンが一体になったことで生まれるグルーヴ感
今回のライブは事前のツイッター投稿で告知されていた通り、ストーリー仕立ての内容になっていた。ただ、本稿ではその点を割愛した内容で届けたいと思う。
『i☆Ris』結成6周年を記念したAnniversary Live。"Lock on♡"と冠についていた通り、彼女たち6人が会場全体をロックオン♡した所からライブはスタートした。
一曲目に選ばれたのは、『Special Kiss』。彼女たちの7thシングルである『ミラクル☆パラダイス』に収録されていた楽曲である。
「6周年を記念するライブに7枚目のシングルの楽曲」が選ばれた。これからの7年目のスタートに相応しい楽曲からライブの幕が開けた。
2018年も11月に入り、寒さが気になる季節になってきた。だが、開始5分でTOKYO DOME CITY HALLの温度は真夏に戻ったかのようだ。『Special Kiss』に続いて、テレビアニメ『プリパラ』3rdシーズン第1クールOP『Ready Smile!!』、2ndシングル『イチズ』のカップリング『i☆Doloid』を連続で披露。
3曲を歌い終えた後のMCでは、芹澤さんが髪をしっかりと巻いたこと、澁谷さんが朝起きたら髪が伸びていたことなど、ヘアスタイルでも変化を見せていることをアピールしていた。
MCが終わり、4曲目は彼女たちにとって初のオリコントップ20入りシングルとなったテレビアニメ『プリパラ』第2クールOP『ミラクル☆パラダイス』。
少々、話は逸れてしまうが、私は今回が初の『i☆Ris』単独ライブ参加となる。その光景を見ていて、直感的に感じたのが、アーティストとファンが一緒になってライブというエンターテイメントを作っているということだ。事実、ストリーミングサービスで耳にしていた楽曲の印象が全く異なるものになっていたように感じた。
煽り、歓声、盛り上がり方。その全てが一つの作品のようであり、ジャズのセッションのよう。この日、この瞬間、この場所にしかないグルーヴ感を生み出している。
プレス席から見ているだけでも、その熱気に飲み込まれそうになる。これが、『i☆Ris』のライブか。と、考えにふけっていると、印象的なイントロから『幻想曲WONDERLAND』がはじまった。
同曲は、『i☆Ris』のデビュー1周年を記念してリリースされたシングル。アニメファンであれば誰でも知っている大人気作品『セーラームーンR』のEDテーマ『乙女のポリシー』の作曲・編曲を手掛けた永井ルイさんによる1曲は変調とファンタジックなアレンジが印象的な1曲だ。久保田さんのセリフから生まれる幻想的な雰囲気の魅力について調べていたら、久保田さんが2013年11月9日に綴ったブログにたどり着いた。
6周年を迎えたこの日。『i☆Ris』がつないできたブログを振り返ってみるのも一興だと思う。
3つのデュオ
ここからライブはデュオ曲のセクションへ。まずは山北さん、澁谷さんが『Believe in』を歌い上げた。大人の魅力、カッコよさ。6人とはまた違う2人だけならではの魅力を感じる。
「もっと!もっと声出せ!!!」
既に声を張り上げるファンを更に煽る澁谷さん。ライブの中盤で更にテンションを引き上げるパフォーマンスはまさに千両役者と言ったところだろう。
カッコいい2人の次は可愛い2人。芹澤さん、久保田さんが登場。『Love Magic』。数々の人気楽曲を手掛けてきた宮崎誠さんが作詞・作曲・編曲を担当した同曲は、2人の個性である「可愛らしさ」を最大限に引き立てるアイドルソングだ。
カッコよさ、可愛らしさ。この2つはライブでファンの目線を釘付けにするための大切なエッセンスだ。ただし、もう一つライブに足を運ぶのであれば期待したいことがある。それは、歌唱力だ。
芹澤さん、久保田さんからバトンを引き継いで登場したのは、茜屋さんと若井さんだ。2組のデュオと同じく1stアルバム『We are i☆Ris!!!』に収録されいてる『流星』を披露した。
先程の『Love Magic』と同じく、作詞・作曲・編曲を担当したのは宮崎誠さん。アイドルソングから一転、心を揺さぶるバラードは会場の雰囲気を変えた。
芹澤 優というアイドル性の塊
あっという間にライブは10曲目へ突入した。『鏡のLabyrinth』、2ndアルバム『Th!s !s i☆Ris!!』の最後に収録されている『Raspberry night』を連続で歌い上げた。
私は基本的にライブレポートを執筆する際は、書きながらライブを体感している。ただ、時として手が止まってしまいステージに目を釘付けにされる時がある。それが、『Raspberry night』だった。6人のハーモニー、コーラスがとても美しい。そんな余韻に浸ってる内に人気ナンバーの『Memorial』がはじまるのだから、『i☆Ris』のパワーは凄まじい。
原稿を書く手を止めてステージで歌い、踊る彼女たちを改めて見てみた。そこで、さらに目が止まったのが芹澤さんのパフォーマンスだった。振り付けの合間の目線、細かくファンに手を振るなど集まったファンとのコミュニケーションを楽しんでいる。
彼女がステージ右手で手を振れば、ステージの右側のファンが大きく波を打つ。自然にファンとの距離を縮めることができる。彼女の魅力を少しだけ知ることができた瞬間だった。
Happy New World☆
「うちらのハジマリの曲です!聞いて!『Color』!」この言葉からはじまった彼女たちのデビューシングル『Color』。そして、テレビアニメ「プリティーリズム・レインボーライブ」第2クールのエンディングテーマの『§Rainbow』へ流れ込む。ここまでの14曲、全てが"神曲"だ。
『§Rainbow』のBメロには芹澤さんのソロパートがあるのだが、会場から飛び交った「優ちゃん」コールは、彼女の歌声と同じボリュームにまで高まっていた。これまでにも多くのライブを体験してきたが、中々できない体験だったように思う。
そして、彼女たちにとって初となるオリコントップ10入りを実現した『ドリームパレード』へ。ライブ本編を締めくくるのは、『Happy New World☆』。6周年の次に控えているのは、7周年というHappy New World☆だ。
「『i☆Ris』はまだまだ満足していません。隣(東京ドーム)へ行きたい!」
Encore
アンコールはサプライズからはじまった。TOKYO DOME CITY HALLの中心に姿を現した6人。『Make it!』を歌いながらアリーナから登場する姿にファンは更に盛り上がりを見せる。また、それぞれのサインボールを投げる演出があったのだが、最も遠投に成功していたのは、若井さんだった。小さい身体から繰り出すサインボールは美しい曲線を描き、新しい笑顔を作った。
写真撮影に続いて、アンコールの2曲目はライブでは初披露となる『Changing point』のカップリング『アメコイ』だ。作詞を手掛けたのは、前澤希さん。これまでも数多くの心に残るフレーズを紡いできた作詞家は今、そしてこれからの『i☆Ris』を体現する歌詞を書いた。
「この手 伸ばして 奇跡 起こす」
ライブ本編で語った東京ドームへ続く、6人とファンが連なる夢の行進はこれからはじまるのだ。
アンコールを締めくくったのは、『Goin'on』。『i☆Ris』はまだまだ進行中だということを証明する1曲だ。
6年前。2012年11月7日に山北さんが綴ったブログのタイトルは「しあわせさきさま♪♪」だった。
6年経っても6人のまま。これからもリーダーの幸せな笑顔を見続けていたいと思った。
[文・川野優希/撮影・Yosuke Kamiyama、Yasuyuki Kimura(オフィシャル)]
セットリスト
1.Special Kiss
2.Ready Smile!!
3.i☆Doloid
4.ミラクル☆パラダイス
5.幻想曲WONDERLAND
6.Vampire Lady
7.Believe in(山北さん、澁谷さん)
8.Love Magic(芹澤さん、久保田さん)
9.流星(茜屋さん、若井さん)
10.鏡のLabyrinth
11.Raspberry night
12.Memorial
13.Color
14.§Rainbow
15.ドリームパレード
16Happy New World☆
【Encore】
EN1.Make it!
EN2.アメコイ
EN3.Goin'on
※i☆Risの公式HP、Twitterのご掲載と
この度発表いたしましたツアーの詳細をご掲載いただけますと幸いです。
■公演名
i☆Ris 5th Live Tour 2019 ~FEVER~
■日 程/会 場 (開場/開演)
・4月13日(土) 埼玉県 /三郷市文化会館
14:00/ 14:30 18:00/ 18:30
・4月21日(日) 福岡県 / Zepp Fukuoka
14:00 / 14:30 18:00 / 18:30
・5月4日(土) 宮城県 /日立システムズホール仙台 シアターホール
14:30 / 15:00 18:30 / 19:00
・5月6日(月・祝) 大阪府 / Zepp Namba
14:00 / 15:00 18:00 / 19:00
・5月11日(土) 愛知県 /日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール
14:15 / 15:00 18:15 / 19:00
・5月19日(日) 北海道 / Zepp Sapporo
14:00 / 14:30 18:00 / 18:30
・5月25日(土) 神奈川県 /関内ホール 大ホール
14:15 / 15:00 18:15 / 19:00
・6月1日(土) 東京都 /中野サンプラザ
14:00 / 15:00 18:00 / 19:00
全8会場16公演 (全会場 昼/夜2回公演)
■虹会1次抽選先行 受付期間
11/7(水)21:30~11/16(金)23:59
※抽選受付となります。
■チケット
〈全席指定〉¥6,800(税込)
小学生以上有料。未就学児童は入場不可。
※Zepp公演: ドリンク代別途500円あり
※枚数制限:4枚
【公式サイト】https://iris.dive2ent.com/
【Twitter】@irisofficial