声優・細谷佳正さん&安元洋貴さんらが登壇した『メガロボクス』ベストバウト上映、TVシリーズ全13話中のベストエピソードを公開
『あしたのジョー』連載開始50周年企画として制作され、2018年4月から6月に放送したオリジナルTVアニメ『メガロボクス』。11月9日(金)新宿ピカデリーにて、Blu-ray BOXシリーズ最終巻となる第3巻(11月22日発売)の発売記念イベントを実施。TVシリーズ本編の劇場上映とキャスト&監督のトークショーが行われました。
この日は、森山洋監督をはじめとするスタッフ陣、細谷佳正さん(ジョー役)、安元洋貴さん(勇利役)が登壇し、会場を盛り上げました。今回、当日の模様を記した公式レポートが到着したので、ここに公開していきましょう。
『メガロボクス』ベストバウト上映よりオフィシャルレポート公開!
開催に先駆けて『メガロボクス』TVシリーズ全13話中のベストエピソードを選ぶウェブ投票を実施。この投票での得票数上位4位のエピソードが上映された。
また、Blu-ray BOXシリーズに映像特典として収録された、TVシリーズ本編の前日譚を描いた“BEFORE THE ROUND ONE"(Blu-ray BOX特装限定版 第1巻収録)と、後日譚を描いた"AFTER THE ROUND FINAL“(Blu-ray BOX特装限定版 第2巻収録)も合わせて上映。
上映前には、森山洋監督をはじめとするスタッフ陣のトークショーを実施。上映後には森山監督に細谷佳正さん(ジョー役)と安元洋貴さん(勇利役)のキャスト陣を交えたトークショーが行われた。
●上映前のスタッフトーク!
森山洋監督、脚本の真辺克彦さんと小嶋健作さん、藤吉美那子プロデューサーによる上映前のトークショーでイベントは幕を開けた。
本作『メガロボクス』がTVシリーズ初監督作品だった森山監督にとって“『あしたのジョー』連載開始50周年企画“の冠はプレッシャーだったとし、「原案である『ジョー』の名に恥じないオリジナル作品にしたい、という志を常に持って制作していました」と振り返った。
同様に、真辺さんは「『あしたのジョー』は自分にとってバイブルなので(本作で)汚さないように」、小嶋さんは「『あしたのジョー』を読んだ最初の感触を裏切らないように」と、それぞれが原案へのリスペクトを持って物語を紡いでいったことを明かした。
藤吉プロデューサーは「名作を原案に新たな物語をつくることで、怒られたり叩かれたりする覚悟はしていました。それなら、自分たちが本当に面白いと思える作品をつくり、正々堂々と怒られよう」という心境だったと語った。
まさしく本作は、本編の物語同様、"チームでの挑戦"だったことが伺い知れる。
●臨場感たっぷりの「ベストバウト」
「映画館でしか味わえない環境を楽しんでもらえれば」と森山監督が語り、いよいよ本編の上映が開始。上映されたエピソードと得票順位は以下のとおり。
■"BEFORE THE ROUND ONE"(Blu-ray BOX特装限定版 第1巻収録)
■第1話 "BUY OR DIE ? "(得票数4位)
■第11話 "A DEADMARCH"(得票数1位)
■第12話 "LEAP OVER THE EDGE OF DEATH"(得票数3位)
■第13話(最終話) "BORN TO DIE"(得票数2位)
■"AFTER THE ROUND FINAL"(Blu-ray BOX特装限定版 第2巻収録)
大スクリーンで繰り広げられる映像の迫力はもちろんのこと、「細かな音や劇伴にも注目してほしい」と真辺さんが語った通り、パンチの重低音や軋むギアの駆動音など、劇場だからこそ味わえる音響が、圧倒的な臨場感を生む。クライマックスのシーンでは、会場全体が息を呑むような緊迫感に包まれていた。
●キャスト&監督トーク スタート!
上映終了後、観客の大きな拍手に迎えられて森山監督、ジョー/ジャンクドッグ役の細谷佳正さん、勇利役の安元洋貴さんが登壇し、トークショーがスタートした。
劇場で観た感想を聞かれた安元さんは「大スクリーンで観たいとずっと願っていて、その夢が少しだけ叶いました。でも欲を言えば全話観たいですね。」と語る。
細谷さんの「日本中の家庭が劇場と同じ環境で観れるようになればいいのに」という願望には「それは無理」とツッコミが入り、場内は笑いに包まれた。
●それぞれの推薦エピソードは……?
上映話数を選ぶウェブ投票に際して、事前に登壇者それぞれが推薦する「劇場で観てほしいエピソード」を発表していた。
森山監督の推薦エピソードは第1話と第2話。特に第1話は「これからどういう物語にするか、きっちりと固めて出さなければいけなかったので、みずから絵コンテも演出も手掛けました。もっとも熱を注いだエピソードなので、思い入れが深いです。」と森山監督。
続けて安元さんも「苛立ちや葛藤を持ったジョーとの温度差を考え、"鉄"をイメージして勇利を演じました」と役作りについて語った。
安元さんの推薦エピソードは第12話。「いままでの紆余曲折を経て、大一番に向かってすべての準備が整っていく感じが好き」と話す。
森山監督は「第11話でチーム番外地の関係は成熟して家族になり、彼らの物語は一旦完結します。第12話では、もうひとりの主人公である勇利の物語を描きたかった」と当初から構想していたとのこと。
細谷さんは「この作品の登場人物たちは感情を隠したり、強がったりする格好良さがあります。第12話は、それらがすべて取り払われる回。感情が素直に出ている様に見えるようにしたから、ジョーが子供っぽい印象になっているかもしれない」と語った。
細谷さんの推薦エピソードの第5話は、投票では11位となり、上映は叶わなかった。しかし、細谷さんはこのエピソードがお気に入りで、その理由を次のように語った。「2017年の休業があって自分の考え方が大きく変わったと思います。自己責任で好きなように生きていこうと思えるようになったタイミングで『誰かのせいにしても結局決めるのはてめえだ』という台詞にとても共感出来たし、この台詞の為に本作に関われたのかもしれないと思いました」
●Blu-ray BOXシリーズの映像特典について
本編と合わせて上映されたTVシリーズの前日譚"BEFORE THE ROUND ONE“(Blu-ray BOX特装限定版 第1巻収録の特典映像)について、細谷さんは「アフレコを全て終えて、自分の中で役が出来たと感じた後に収録したのが良かったです。好きな役だし、もっと続けたいなと思っていたので嬉しかった」と感想を話した。
一方、TVシリーズの後日譚を描いた"AFTER THE ROUND FINAL"(Blu-ray BOX特装限定版 第2巻収録の特典映像)を演じた安元さんは「勇利が恩人に"ありがとう"を伝えにいくという、とても人間らしい話で、"鉄"から"人"になったことを意識して演じました。勇利のバックボーンが詰まっていて、第12話のセリフの裏付けにもなっています。この話があってよかった
です」と振り返り、ともに『メガロボクス』という物語において重要なピースになっていることを熱く語った。
また、Blu-ray BOX特装限定版 第3巻に収録される、森山監督が手掛けたオリジナルショートアニメ「SIX MIX COSMIC[PILOT EDITION]」のビジュアルも公開された。
●ファンへ向けてのメッセージ!
最後は、観客に向けて、ひとりずつメッセージを届けていく。
森山監督:「テレビ放映開始直前に第1話と第2話の試写会をして、そのときも細谷さんと安元さんと一緒にやれました。最後にもう一度上映会ができてよかったです。まだ具体的なことは何も説明できませんが『メガロボクス』チームで次回作ができたらいいなと思っています」
安元さん「何度も観返す作品というのはなかなかないのですが、『メガロボクス』はいまでも観ています。いろいろな人にオススメしているし、自分でも楽しみました。ありがとうございました」
細谷さん「『メガロボクス』の様な、監督個人の主張が守られ、純粋に反映された作品がもっと増えていって欲しいなと思います。森山監督の次回作も是非よろしくお願いします」
3時間に及んだ『メガロボクス』ベストバウト上映は、来場者に熱と余韻を残して幕を閉じた。
諸品情報
『あしたのジョー』連載開始50周年企画
メガロボクス
Blu-ray BOX 特装限定版
第3巻<最終巻>2018年11月22日 発売
発売・販売元 バンダイナムコアーツ
アニメイトオンラインショップでの購入はこちら
BCXA-1374/13,000円(税抜)/179分(本編96分+映像特典83分)/4話収録(ROUND 10~ROUND FINAL)/リニアPCM(ステレオ)/AVC/BD50G/16:9/本編のみ日本語字幕付(ON・OFF可能)
特典
■SIX MIX COSMIC[PILOT EDITION](森山洋監督によるオリジナルショートアニメ)
■細谷・安元のメガロボクスを観てくださいTV (細谷佳正と安元洋貴が出演した配信特番を特別収録)
■特製メイキングブック
■特製絵コンテ&シナリオブック
■MAKING OF MEGALOBOX 第三章 音楽&音響編
■連載開始50周年記念 あしたのジョー展
■ファイナリストPV[ペペ、勇利、バロウズ、ジョー]
■大好評放送中PV
■本編オーディオコメンタリー ROUND 12【宿命のライバル編】
出演:細谷佳正(ジョー役)、安元洋貴(勇利役)、三好慶一郎(音響監督)、森山 洋(監督)
■本編オーディオコメンタリー ROUND 13【スタッフ編スペシャル】
出演:森山 洋(監督)、真辺克彦(脚本)、小嶋健作(脚本)、mabanua(音楽)、藤吉美那子(プロデューサー)
■森山 洋(監督・コンセプトデザイン)描き下ろしイラスト仕様特製BOX
■清水 洋(キャラクターデザイン・総作画監督)描き下ろしイラスト仕様インナージャケット
※特典・仕様等は予告なく変更する場合がございます
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作品情報
TVアニメ『メガロボクス』
圧倒的なビジュアルを世に放つ、気鋭・森山 洋の初監督作品。原案 『あしたのジョー』。不朽の青春漫画から熱いドラマを受け継ぎ、全く新しい世界を描く、挑戦に満ちたオリジナルTVアニメーション
『進撃の巨人』のビジュアルコンセプトや、『甲鉄城のカバネリ』のコンセプトアートなどで唯一無二のビジュアルを提示してきたクリエイター・森山 洋が、本作では監督とコンセプトデザインを兼任独自の美学にもとづいた、圧倒的な世界観を形成
脚本に、映画 『ソロモンの偽証』で第18回シナリオ作家協会「菊島隆三賞」を受賞した真辺克彦と人気ドラマ『深夜食堂』でも真辺とタッグを組んだ小嶋健作『ジョー』への大いなるリスペクトを感じさせる、人間味あふれるドラマを描く。
近未来を舞台にした作品世界に、奥行きとリズムを与えた音楽は mabanua(マバヌア)が担当プロデューサー/ドラマーとして Chara、矢野顕子、くるりなど、数多くのアーティストをサポートし自身もドラマー/ビートメーカー/シンガーという他に類を見ないスタイルで活動する日本人クリエイター。
肉体とギア・テクノロジーを融合させた究極の格闘技―「メガロボクス」にすべてを賭ける男たちの熱い闘いが始まる!!!
<STORY>
今日も未認可地区の賭け試合のリングに立つメガロボクサー“ジャンクドッグ”。実力はありながらも八百長試合で稼ぐしか生きる術のない自分の“現在(いま)”に苛立っていた。だが、孤高のチャンピオン・勇利と出会い、メガロボクサーとして、男として、自分の“現在(いま)”に挑んでいく――。
<STAFF>
原案:「あしたのジョー」(原作:高森朝雄、ちばてつや/講談社刊)
監督・コンセプトデザイン:森山 洋
脚本:真辺克彦、小嶋健作
音楽:mabanua
キャラクターデザイン:清水 洋
総作画監督:清水 洋、石川晋吾、八崎健二
ギアデザイン:形部一平
プロップデザイン:嶋 謙一
メカデザイン:水村良男
美術監督:河野次郎
色彩設計:茂木孝浩
撮影監督:江間常高
編集:今井大介
音響監督:三好慶一郎
音響効果:倉橋裕宗
アニメーション制作:トムス・エンタテインメント
製作・著作:メガロボクスプロジェクト
<CAST>
ジョー(ジャンクドッグ)/CV.細谷佳正
勇利/CV.安元洋貴
南部贋作/CV.斎藤志郎
白都ゆき子/CV.森なな子
サチオ/CV.村瀬迪与
藤巻/CV.木下浩之
TVアニメ「メガロボクス」公式サイト
メガロボクス公式&あしたのジョー50周年 公式ツイッター(@joe50_megalobox)