プチミレ流“ロック”とは!?声優・悠木碧さん&竹達彩奈さんによるユニットpetit milady 5thアルバム「Howling!!」インタビュー
今年で結成5周年を迎えた、悠木碧さん・竹達彩奈さんによるユニットpetit milady(以下、プチミレ)。2018年12月19日(水)には5thアルバム「Howling!!」が発売となります。今回はその発売を記念して、プチミレのお二人にインタビューを実施。
「プチミレ流ロック」という、これまでとは一風変わったアルバムのテーマから、ライブにイベントが目白押しだった5周年の思い出など、多岐に渡るお話を聞くことができました。ムッチュ☆(プチミレのファンの総称)の皆さんは、是非ともご一読ください。
5thアルバム「Howling!!」はこうして生まれた
──今回発売される5thアルバムのコンセプトについて、今作は「バンド」をコンセプトに制作されたとのことですが、これにはどんな経緯があったのでしょうか。
悠木碧さん(以下、悠木):最初の頃のプチミレって、いわゆるトークとライブコーナーが混ざった形でイベントをやっていたんです。その後、3rdライブの時に初めて音楽に特化したライブを開催したら、ムッチュ☆(プチミレファンの通称)の皆にすごく喜んでもらえて。
それからはライブかトークかのどちらかに特化したイベントをやることが多くなったのですが、いつか生演奏だけのライブをやりたいとも話していました。
4thアルバムの時は作りこまれた楽曲が多く、ライブでもカラオケ音源を使った方が再現性が高まるということもあって実現しなかったんですが、今回は、全曲バンド演奏が前提の楽曲を揃えたアルバムができました。
【関連記事】
悠木碧さん&竹達彩奈さんの声優ユニット「プチミレディ」、3rdライブは笑いあり、感動ありのプチミレワールド炸裂
それは、小さな淑女と紳士達が織りなす不思議な物語――新たな「始まり」も告げられたpetit milady 4th LIVE『ラ・プチミレッタ~小さな淑女の童話歌劇』 レポート
──普段の楽曲と歌い方に違いはあったのでしょうか?
悠木:シャウトした曲もありますし、楽曲自体もハードなものが多いです。プチミレの楽曲自体がどんどんテクニカルになりつつあることも要因でしたが、「私、この音まで出せるんだ」ということに気付かされて。私が先に収録していたので、彩奈に「楽しいけど、歌うと頭痛くなるよ」と伝えたりもしていました。
竹達彩奈さん(以下、竹達):「ヤバイよ」という前情報だけ聞いていて、ドキドキしながら収録に臨んだのですが、本当にヤバかったです(笑)。
──今作のサウンドは、プチミレ流“ロック・アルバム”とのことですが、ただのロックではない、プチミレ流“ロック”とは、どのようなものなのでしょうか?
悠木:ロックって世の中に対してなにかしら自分たちの主張をするという側面があると思うんですけど、私達には特に訴えたいことはないんですよ(笑)。ただ純粋に、「ロックってかっこいいな」という、憧れを形にしたものというか。
楽曲自体はバンドさんにも入っていただいているのですごくカッコいい曲に仕上がっているのですが、とくに「Howling!!」の歌詞は、結構スットコドッコイな内容になっています(笑)。
竹達:世界に対してモノを申したいというより、自分たちの狭い世界の中だけでキャンキャン吠えている猫とか犬みたいなイメージだと思います。何が言いたいかはよくわからないけど、とにかく吠えたい人たちの気持ちというか(笑)。そういう「あり余る若さ」みたいなものを表現した楽曲になっています。
──収録されている楽曲の中で、特にお気に入りの曲など、アルバムの中でポイントになる曲をお聞かせ下さい。
悠木:おそらく他の作品ではまずしないであろう、私達の本気のシャウトが聞ける「She CAN DROPS☆」です。
竹達:あれはガチの奇声みたいなのも収録したので、曲の中でどう生かされているのかも気になってます(笑)。個人的には「be myself」も気に入っていて、常に迷いながらひたむきに頑張って生きている、努力していく前向きな雰囲気が伝わってきて、すごく好きですね。
竹達さんの10数年越しの疑問が氷解!?
──今回のインタビューは、アニメイトで配布される冊子「きゃらびぃ」にも掲載されます。アニメイトにまつわる想い出話があればお聞かせ下さい。
竹達:小学校6年生の時、電車で1時間かけて初めて池袋のアニメイトに友達と一緒に行ったことは今でも覚えていますね。ありったけのお小遣いで『カードキャプターさくら』のグッズを買えるだけ買っていました。
ただ、その時に買ったミニクッションって、小学生からすると決して安くない金額だったんですが、どう使えばいいのか全く分からなくて。最近になって、パソコンを使う時の肘置きにちょうどいいなと、10数年の時を経てようやく気づきましたね(笑)。
悠木:私の場合は、思い出も何も今も現役で通ってますから(笑)。思い出すのは、レジの列に並んでいた時、ちょうど止まったところの目の前がプチミレをプッシュしているコーナーで。
ここまで来たらもう開き直るべきだなと思って自撮りで撮影を始めたんですが、さすがに前後にいた人に気づかれて、「やっぱり悠木さんですよね?」と声をかけられました(笑)。
あとは、某作品の等身大パネルを撮影しにいった時、後ろにいた人が『僕のヒーローアカデミア』の梅雨ちゃん(※悠木さんが演じているキャラクター)のポップを撮影していたということもありました。
──まさか、そのキャラクターを演じている人が後ろにいたとは夢にも思ってないでしょうね(笑)。結構ファンの方から声を掛けられることはあるのですか?
悠木:もはや見慣れている感もあるのか、そっとしてくれる方が多いです(笑)。
──もしアニメイトをお仕事のプロモーションやプライベートの趣味など、何にでも自由に利用していただけるとしたら、どんな風に使っていただけますか?
悠木:すごく小さいことなんですけど、アニメイトの店員さんって推しキャラの缶バッチをエプロンにつけてるじゃないですか。私も推しキャラの缶バッチいっぱいつけながら仕事したいなって……(笑)。
──たしかに、ささやかな願いですね(笑)。竹達さんはいかがでしょう?
竹達:私はアニメ店長と話してみたいです。アニメイトの会員証がまだカードになる前、紙だった頃、絵柄がアニメ店長でしたよね。私はその頃の思い入れが強いので、アニメ店長大好きなんです。声が桃矢お兄ちゃん(※)ということもあって。
(※カードキャプターさくらの登場人物。アニメ店長と同じく関智一さんが演じている)
悠木:それはいいの? 桃矢お兄ちゃんがああいうキャラクターだったら、お兄ちゃん性大崩壊じゃない!?(笑)
竹達:確かに、声優として関さんとお仕事させてもらえるようにもなって、現実を知った面もありますけど……(笑)。
盛りだくさんの5年目の活動を振り返る
──petit miladyは今年で5年目を迎えて、精力的にイベントを行われていますが、その中で特に印象に残っているものはありますか?
悠木:ムッチュ☆の皆にハイタッチをして回った、“360°星のハイタッチ会”(「360°星のオーケストラ」発売記念フリーライブ)です。
私達の方からタッチにいくという試みも珍しかったですし、サンシャインシティの噴水広場って、普通にプライベートでお客さんの側としていく場所なので、あのステージの壇上に立つという経験も新鮮で面白かったです。あと、個人的にもフリーイベントって結構好きなんです。
【関連記事】
悠木碧さん&竹達彩奈さんとムッチュ☆たちが夢のハイタッチ!? petit milady(プチミレディ)「360°星のオーケストラ」発売記念フリーライブレポート
──そういえば、プチミレは定期的にフリーイベントをやっていますね。
悠木:そうなんです。初めてラクーアでやらせてもらった時、今までプチミレのイベントに来たことがなかったという方々にもたくさん参加してもらえて、それをきっかけにライブにも来てくださる方がいるのが嬉しくて。
実は“360°星のハイタッチ会”の時は、その前に台風で1回イベントが流れてしまった後だったので、ようやく実施できたという想いもあって印象に残っています。
竹達:どれも濃すぎて、どれか一つを選ぶのが難しいんですが、アニサマ(アニメソングの祭典「Animelo Summer Live 2018」)は印象的でしたね。アニサマでは『ポプテピピック』とのコラボで、大川ぶくぶ先生に私たちのイラストを描いていただいたり、そのイラストを使った衣装も着させていただいて。
あの時はフリートークを一切挟まず、事前に収録したMCを流したので、曲が終わって音声が流れた時、お客さんがちょっと怪訝そうな表情を浮かべていたのを覚えています(笑)。千葉繁さんと古川登志夫さんが入れてくださった声に合わせて私たちが動きをつけたり、コラボにコラボが重なったような豪華な内容で、とにかくすごかったです。
【関連記事】
「アニサマ2018」2日目レポート! 悠木碧さん&竹達彩奈さんのpetit miladyが『ポプテピピック』で大暴れ!?
──お二人ともソロアーティストとしても活動されていますが、ソロとプチミレの活動での違いというものはありますか?
悠木:だいたいプチミレでやる方が楽しいです。もちろんソロも楽しいのですが、ひたすら世界観を作り込む、クリエイター的な側面の強いソロと、お祭り的なノリのプチミレでは、楽しさの方向性が違っていて。
私達自身もその場にいるだけで楽しくて、ムッチュ☆の皆にも、何も深いことを考えず、「とにかく来たら楽しい」と思ってもらいたいというのが、プチミレのイベントなんです。表立ってめちゃめちゃ歌や踊りがすごくなくとも、「とにかく来たら、絶対どのイベントよりも楽しい」ということが重要だと思っていて、それは二人だからこそできることなのかなと。
竹達:常に「どうやったら楽しんでもらえるか」ということは私達の頭の中にあって、アルバムとかイベントの話し合いの度に「何をすればムッチュ☆が喜んでくれるかな」という話が、何よりも先に出るんですよね。
まずムッチュ☆に楽しんでもらいつつ、私達も一緒に頭空っぽになって遊べる感じがプチミレならではなのかなと。頭使わなさすぎて、いざ頭を使わないといけなくなった時にどうしようとなることもありますけど(笑)。
悠木:「頭使ったら負け」みたいな(笑)。私も最初の1年目はツッコミ役だったはずなのに段々とボケ要員になってきて、工藤さん(※ZERO-Aプロデューサーの工藤智美氏)や、鷲崎(健)さんが司会に入ってもらわないとグダグダになったり(笑)。
──最後に、アルバムの発売を楽しみに待つムッチュ☆に向けて一言お願いします!
悠木:とにかく、頭を空っぽにして聞いてみてください!
竹達:頭を空っぽにしながら、聞いて楽しんでもらえたら嬉しいです!
──ありがとうございました。
[取材・文/米澤崇史]
CD情報
「バンド」をコンセプトに制作されたプチミレ流“ロック・アルバム”! 幾多のライブを支えてきたバンド“リアジュボーン”による生演奏で全曲収録。シングル曲含め、全曲新録。
5thアルバム「Howling!!」
2018年12月19日(水)発売
〈初回限定盤A〉
CD+DVD 8,333円+税 デジパック仕様 缶バッヂ+ミニステッカー付き
<初回限定盤A アニメイト限定セット>
〈初回限定盤B〉
CD+Blu-ray 5,370円+税 デジパック仕様
<初回限定盤B アニメイト限定セット>
〈通常盤〉
CD 3,000円+税 紙ジャケット仕様
<通常盤 アニメイト限定セット>
CD収録内容
-
Howling
作詞・作曲:俊龍/編曲:佐藤清喜 -
She CAN DROPS☆
作詞:宮嶋淳子/作曲:金崎真士/編曲:清水武仁 -
be myself
作詞:大西洋平/作曲・編曲:坂部剛 -
A or A!? (feat. リアジュボーン)
(TVアニメ 『ありすorありす』 オープニングテーマ)
作詞・作曲:宮崎まゆ/編曲:hisakuni -
世界中が恋をする夜 (feat. リアジュボーン)
(TVアニメ 『百錬の覇王と聖約の戦乙女』 エンディングテーマ)
作詞:中村彼方/作曲:伊藤賢/編曲:佐藤清喜 -
Color voice
作詞・作曲・編曲:横関公太 -
blue cores
作詞:只野菜摘/作曲:伊藤賢/編曲:佐藤清喜 -
キミとソラのむこう
作詞・作曲・編曲:鈴木裕明 -
途中までのメロディー
作詞:大西洋平/作曲・編曲:佐藤清喜 -
はじまりのうた
作詞:大西洋平/作曲:松坂康司/編曲:佐藤清喜 -
Lost my melody (feat. リアジュボーン)
作詞:RUCCA/作曲・編曲:松坂康司 -
360°星のオーケストラ (feat. リアジュボーン)
(TVアニメ 『七星のスバル』 オープニングテーマ)
作詞・作曲・編曲:hisakuni
演奏:リアジュボーン(Guitar:浅井真/Bass:西川響/Drums:柴田尚)
DVD収録内容(初回限定盤Aのみ)
・「Howling」Music Video
・Special Movie「モシモトラベル ?ふたりで函館慰安旅行に行ってみた?」
●収録楽曲(Blu-ray) ※初回限定盤Bのみ
・「A or A!?」Music Video
・「世界中が恋をする夜」Music Video
・「360°星のオーケストラ」Music Video
・「Howling」Music Video
ライブイベント情報
●「Howling!!」発売記念フリーライブ
〈東京〉日時 2018年12月22日(土)開演14時00分
場所 東京ドームシティ ラクーアガーデンステージ
〈尼崎〉日時 2019年1月13日(日)開演13時00分
場所 あまがさきキューズモール
●「Howling!!」リリース記念イベント
〈第1部〉日時 2018年12月22日(土)開演19時00分
場所 アニメイト池袋本店 9Fアニメイトホール
内容 トークイベント
〈第2部〉日時 2019年1月12日(土)開演13時00分
場所 イオンシネマみなとみらい 2番スクリーン
内容 Blu-ray『弾けろ!プチパリ・ミュージックアワード!』最速試写&トークイベント
〈第3部〉日時 2019年1月12日(土)開演18時00分
場所 アニメイト横浜
内容 トークイベント
〈第4部〉日時 2019年1月13日(日)開演18時00分
場所 アニメイト大阪日本橋 animate O.N.SQUARE
内容 トークイベント
●petit milady 5th LIVE
日時 2019年3月3日(日)開場17時00分 開演18時00分
場所 豊洲PIT
チケット:アルバム『Howling!!』商品内にチケット最速先行予約申込シリアルを封入