<せめて>の一言に詰まった切なさ、切実さに惹かれた──『ソードアート・オンライン アリシゼーション』EDに込めたメッセージと、その裏にあったドラマ|ReoNaインタビュー
絶望の中で咲く一輪の花のような存在感と強い歌声を放つReoNaさん。TV アニメ『ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン』の劇中アーティスト「神崎エルザ」の歌唱で一躍脚光を浴びた彼女が、現在放送中のTVアニメ『ソードアート・オンライン アリシゼーション』の2019年1月クールのエンディングテーマを彩ることとなった。
勿忘草の意味を持つ「forget-me-not」。物語のテーマに寄り添った楽曲ながら、彼女の人生観やメッセージも感じることができるナンバーだ。今回のインタビューでは、前編・後編に分けて、2月6日に発売されるシングルのことをたっぷりと語ってもらった(「forget-me-not」は1月13日から先行配信予定)。
「私に歌う理由をくれた作品」
──新年1月から放送となる『ソードアート・オンライン アリシゼーション』(以下『SAOアリシゼーション』)第2クールでReoNa名義でエンディング曲を歌うことが決まったときはどんなお気持ちでしたか?
ReoNa:デビュー前からずっと見ていた作品だったので、もちろん嬉しかったです。ただ『SAO』シリーズで主題歌を歌われているアーティストの皆さんは“ソードアートファミリー”といったイメージがあったので…長く活動を続けていった先に、いつかは歌える時が来るといいな、という気持ちはあったんですけど、神崎エルザの劇中歌を担当させていただいてから、まさかこんなタイミングでエンディングテーマを歌わせていただくことになるとは思ってなくて。
だからすごくビックリしたというか。
「ついに“ReoNa”として『SAO』に携わることができるんだな」と……。
──デビューして1年どころか、半年以内ですもんね。今回の曲が決まったときも「“あの”神崎エルザだ」って反応も多かったんじゃないかなと思います。神崎エルザという存在はReoNaさんのなかでどう成長していってます?
ReoNa:『ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン』(以下『GGO』)は私に歌う理由をくれた作品です。
デビュー前の私の楽曲を毎週のようにアニメで流していただいて、この作品は一生大事にしていかなきゃいけない作品だと思ってます。
つい先日の話なんですけど、『GGO』の原作者の時雨沢先生がDVDの特典映像で、神崎エルザの身長は私の身長からとって公式も148センチに設定した……と、お話されていることを知ったんです。
それを見た瞬間に家でワンワン泣いて。今こうやって話しているだけでも思い出し泣きしそうなんですけど……。
エルザは……他人とは思えない特別な存在です。
今回の曲も『GGO』のファンの皆さんにも喜んでいただけるような曲にしたいなと思いました。
──『SAOアリシゼーション』はどんな印象がありました?
ReoNa:いまの『SAO』《アリシゼーション》編はこれまでのSAOとは少し違う雰囲気で、一風シリアスで、キリトの意識は別のところにあるし、アスナがやっと出てきたと思ったら……といういろいろな展開があって、新しいショウが開幕した印象です。
続いているアニメの2クール目を担当させてもらうということが初めてなので、大きなバトンを受け取ることに対するプレッシャーもありました。
──1クールのエンディング「アイリス」を歌われていた藍井エイルさんからのバトンですね。
ReoNa:そうなんです。『GGO』のときも「流星」でお聴きしていましたし、私も頑張らなきゃいけないなと気を引き締めました。
──エンディングを歌うことが発表されたときは、川原礫先生からもツイッターでステキなコメントが寄せられていて。
ReoNAさんは皆様ご存じのとおり、『ガンゲイル・オンライン』で神崎エルザとして数々の名曲を披露して下さったので、アリシゼーションにも曲を提供して下さるのは光栄の極みであります! 詞も曲も歌声も強烈にインプレッシブで、画と融合したらどうなってしまうのか……
— 川原礫;SAO21巻12月7日発売 (@kunori) 2018年12月13日
ReoNa:本当に嬉しかったです。川原礫先生は、『GGO』の打ち上げで一度だけお会いできたことがあるんです。「すごい、本物だ!」って(笑)。
<せめて>の一言に詰まった切実さ
──シングルの表題曲「forget-me-not」をいただいたときは、どんな印象を持ちましたか?
ReoNa:『GGO』の時から作詞をずっとしてくれているハヤシケイさん(LIVE LAB.)が書いてくださっているんですけど、歌詞が出来上がっていく過程を、どういう風な形で歌詞が固まるんだろう?とドキドキしながら見させてもらっていたんです。
最初にいただいたときから<倒れて土に還るとき せめて小さな花がほら 咲きますように>というフレーズが凄くすごく好きで。<せめて>の一言に詰まった切なさ、切実さに惹かれました。
──しかも大きな花ではなく<小さな花>というところにもまた、切実さ感じますよね。
ReoNa:そうなんです。だから最初に「forget-me-not」をもらったとき──勿忘草(わすれな草)という意味なんですけど、この言葉を聞いたときからお花のイメージがあったので、「このタイトルで、この歌詞!」という印象があったというか。歌詞を読んだときにすごく切なくなって。
でも曲調は明るくてキラキラしていて、それがすごくしっくりきたんです。早く歌いたいなという気持ちになりました。
──歌詞を作られる経過を見ていたということですが、どんな風に変化されていったんでしょうか?
ReoNa:このお歌の歌詞ができる前に……実は作曲のrui(fade)さんが作られたデモの段階から歌わせてもらっていたんです。その時は英詞だったんですけど。
──英詞だったんですか!!
ReoNa:そうなんです。最初に歌ったのは結構前で。最初にこの曲を歌った時点では神崎エルザでもなく。デビュー前の自分が入れたデモに、『SAO』シリーズとして歌詞がついて生まれ変わったというか。
──なるほど……。それこそ本当に花のような曲ですね。種からずっと丁寧に育ててきて。
ReoNa:そうなんです。“ずっと土のなかで眠っていたお歌”って印象のあった曲です。
──この曲自体が「勿忘草」だったんですね。
ReoNa:本当に。寒い時期にやっと芽が出るというイメージが曲にもあります。
──英詞だとまた雰囲気が違うんでしょうね。
ReoNa:違いました。だからこういう詞がついて、雰囲気が変わって「こんな色の花だったんだ。ビックリ」という感じです。
──ReoNaさんとしては何色のお花に見えました?
ReoNa:勿忘草は紫がかった薄い青ってイメージがあったので……そういうイメージでしたね。話が少し変わるんですけど、私、お花ってかしこいなと思っていて。
──ほう。例えばどんなところが?
ReoNa:桜って春に咲くじゃないですか。一気に咲いて喜んでひとが花の下に集まって、飽きられないうちに散っていく……。私、年がら年中枯れずに咲いていたら絶対そんなに大事にしてくれないと思うし、お花見という文化もあったか分からないと思っていて。飽きられる前に枯れる賢さがうらやましいなって(笑)。
──確かに自分の美しさを知ってる感じがありますよね(笑)。
ReoNa:桜に関しては枯れないで散っていくじゃないですか。綺麗な花びらのまま散っていく。一時の儚い命だからこそ大切にもされて。散るのが分かってても来年咲くことをみんな知っているから「じゃあ、また来年待てばいいや」って思ってもらえる。……ズルいなぁって(笑)。一時の綺麗さが儚くて押しつけがましくなくて、いいなあって思います。
──花に限らず、儚いものには美しさがありますよね。
ReoNa:雪とかも。溶けてしまうのが分かってても好きですし。
──そういった儚い美しさや凛とした強さも、この曲にはある気がします。
「私の声を聴いて」
──では楽曲について、もう少し詳しく教えて下さい。楽曲は爽やかなピアノの音色に続いて、ReoNaさんのコーラスからはじまっていくじゃないですか。あのはじまりがすごくステキだなと思ったんですが、どんなお気持ちで歌われたんでしょうか?
ReoNa:あの最初のコーラスをどうやって歌ったらいいのかは、当日まで悩んでいました。
エルザのときの「Disorder」も冒頭のラップのあとにコーラスに入る形だったんですけど、あそこまでアッパーじゃないし、とは言えバラードでもない。私、こういう曲でコーラスをやったことが今まで一度もないなと思って。
このコーラスって曲を聴き始めたときに最初に耳に入る私の声で。いかに自分の声で(聴き手の)耳に入るようにコーラスをしたら良いのか……すごく難しくて。
──その答えってどうやって導いていったんでしょうか?
ReoNa:何より声を大事にしました。もちろん勢いも大事だとは思うんですけど、やっぱり……声を聴いてほしいなと思って。“私の声を聴いて”という、そんなイメージでレコーディングしました。
──すごく爽やかな歌いだしですよね。
ReoNa:まさか人が倒れて、そこに小さな花が咲きますように……と歌っているとは思えないようなはじまりで (笑)。
──まさかそういった結末がくるとは思いもよらずなんですが、でも少し切なさもはらんでいて。
ReoNa:あのピアノですよね。すごく好きな音色です。
──先ほど、歌詞の成り立ちの話が上がりましたが、ストーリーに寄り添った、それぞれの登場人物の気持ちを感じる歌詞も印象的です。それでいてReoNaさんのメッセージもしっかりと感じさせるというか。
ReoNa:そうなんです。作品との親和性が高い歌詞だなと。ストーリーのなかで大切な“記憶”という概念を擬人化したらどうなるんだろう?というところから、歌詞を書かれていて。作詞家のハヤシケイさんは私より先にこの歌詞を書くにあたって原作を読み込まれていますし、私がどういうお歌を歌っていきたいかってこともすごく考えてくれていて。
自分が言葉にできなくてもどかしかった部分をすんなり言葉にあげてくれて、“この気持ちってこういう風に言葉になるんだな”と。私の心を代弁しているように文字にしてくれています。
ケイさんが書いてくださる歌詞を読むたびに「これは作品を知っているからこそ伝わる歌詞になるんじゃないかな」と。ストーリーが進むごとに作品ファンの皆さんのなかでこの曲も成長していったら嬉しいなと。どんどん花が開いていったらいいなと思っています。勿忘草は小さい花がいっぱい咲くお花なんですけど、咲き誇ってほしいです。
──個人的に<そこにいる それだけで それだけでいいよ>という一節が印象的だったんです。どんな気持ちを込められたんでしょうか。
ReoNa:私自身が……どん底だった自分に何か声を掛けられるとしたら、今のままで良いんだよって言葉で。どの時代の自分にでも絶対に言う気がしています。つらいことがない人っていないと思っていて。それは昔から思っていたことなんですけど。
どれだけ落ち込もうと、自分だけじゃないとはずっと思ってたんです。何ができる、何ができないってそれぞれ自分のなかで色々あると思うんですけど、そこにいる……それ以上、それ以下でもない、“そこにいるだけでいい”と。
──その気持ちがいい形で曲とシンクロしたんですね。最後の<どうか忘れないで>という歌詞がすごく切なくて響いてきます。
ReoNa:私のなかで……嫌われるより無関心のことのほうが怖いなとずっと思っているんです。記憶に残ることによって自分が存在する。誰かに認知されていないと自分の存在ってすごく曖昧になってしまうという気持ちが昔からあって。
それこそ……知られていないとそれ以上にもそれ以下にもなれない。私が何をしているかも目に留まってもらえないじゃないですか。街中を歩いていても存在を知っているアーティストさんの名前を見かけたら「新しいCDが出たんだ」って思えるけど、知らなければスルーされてしまう。どんな形でもその人の記憶に残ることがすごく大事だなって。
だからこそ、忘れられるってすごく怖いことだなと思いますし、できることなら……いろいろな人の“あたりまえ”になっていきたい。それはテーマのひとつとして私のなかにあって。そこからかけ離れていくことは、忘れられてしまうこと。だからReoNaとしても怖いなと思っています。
「どれだけ伝わるように歌えるか」
──先ほども少し話題にあがりましたが、レコーディングはどうでしたか?
ReoNa:前向きに悩めました。どうやったら伝わるだろう、どう良くしていくだろう……と当日ギリギリまですごく考えました。
ライブと違ってレコーディングってその1回きりで、どれだけ何テイク歌っても使えるのは1テイクだけ。いちばんみんなの耳の中に入っていくものは、レコーディング当日のお歌なので……瞬間風速でどれだけ閉じこめられるか、どれだけ伝わるように歌えるかを考えました。
──歌われた直後は、率直にどういうお気持ちでしたか?
ReoNa:歌ったあとに“よし、やった!”という気持ちになっていた記憶はあります。前日の遅くまで、作家さんとスタジオで一緒に悩んで。できあがる直前まで“良い曲にしよう”ってみんなで作っていった曲なので、そのときの最大限をぶつけられたんじゃないかなと……。
──これまで以上にチームで挑まれた作品ということでしょうか。
ReoNa:そういう意識がありました。ReoNaチームで、このクリエイターチームで良かったなって本当に思いました。
【後編に続く】
[取材・文/逆井マリ]
リリース情報
■ReoNa 「forget-me-not」
(TVアニメ『ソードアート・オンライン アリシゼーション』新エンディングテーマ)
1月13日(日) 先行フル配信スタート 配信リンク
2月6日(水) CD Release
【収録楽曲】
M1:「forget-me-not」※TVアニメ「ソードアート・オンライン アリシゼーション」EDテーマ
作詞:ハヤシケイ(LIVE LAB.) 作曲:rui(fade) 編曲:毛蟹(LIVE LAB.)
M2:「トウシンダイ」
作詞:ハヤシケイ(LIVE LAB.) 作曲:ハヤシケイ(LIVE LAB.) 編曲:毛蟹(LIVE LAB.)
M3:「虹の彼方に」
作詞:ハヤシケイ(LIVE LAB.) 作曲:毛蟹(LIVE LAB.) 編曲:毛蟹(LIVE LAB.)
M4:「forget-me-not -Instrumental-」※初回生産限定盤・通常盤に収録
M4:「forget-me-not –TV ver.-」※期間生産限定盤に収録
【仕様/価格】
・初回生産限定盤(CD+DVD) 1,600円+税
☆「forget-me-not」ミュージックビデオ収録DVD付き
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・通常盤(CD) 1,200円+税
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・期間生産限定盤(CD+DVD) 1,600円+税
☆「ソードアート・オンライン アリシゼーション」アニメ描きおろしイラスト使用ミニポスター&三方背ケース付き
☆「ソードアート・オンライン アリシゼーション」ノンクレジットエンディング映像収録DVD付き
アニメイトオンラインショップでの購入はこちら
ライブ情報
ReoNa Live Tour 2019 “Wonder 1284”**
■2019年2月23日(土)大阪・BananaHall
(OPEN 17:00/ START 17:30)
■2019年2月24日(日)愛知・E.L.L
(OPEN 17:00/ START 17:30)
■2019年3月1日(金)福岡・DRUM Be-1
(OPEN 19:00/ START 19:30)
■2019年3月9日(土)東京・東京キネマ倶楽部
(OPEN 17:00/ START 18:00)
■2019年3月10日(日)東京・東京キネマ倶楽部
(OPEN 16:00/ START 17:00)
【チケット一般発売情報】
発売開始:12/9(日)10:00~
ReoNa オフィシャルファンクラブふあんくらぶpresentsReoNa Acoustic Live “ふあんぷらぐど“
日程:2019年5月2日(木・祝)OPEN 14:30 / START 15:00
会場:浜離宮朝日ホール(東京)
チケット:全席指定 4,000円(税込)
※ファンクラブ会員限定1アカウントにつき2枚まで購入可能
※4歳以上チケット必要
詳細は「ふあんくらぶ」オフィシャルサイトをチェック!【ReoNaオフィシャルファンクラブ「ふあんくらぶ」】
チケットFC先行受付:2019年2月5日(火)10:00~2月10日(日)23:59
※抽選当選発表~入金期限:2月13日(水)13:00~2月17日(日)21:00
ReoNa Acoustic ONE-MAN Live “ハロー、アンプラグド。“
日程:2019年5月2日(木・祝)OPEN 19:00 / START 19:30
会場:浜離宮朝日ホール(東京)
チケット:全席指定 4,500円(税込)
※4歳以上チケット必要
チケットFC先行受付:2019年2月5日(火)10:00~2月10日(日)23:59
※抽選当選発表~入金期限:2月13日(水)13:00~2月17日(日)21:00
ReoNaプロフィール
■ReoNa(レオナ)/10月20日生まれ。
陰のある少女らしいルックスながら、繊細で深い、少年の様な歌を歌うシンガー。
TVアニメ『ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン』にて、劇中歌アーティスト「神崎エルザ」の歌唱を担当、「神崎エルザ starring ReoNa」として2018年7月4日(水)にミニアルバム「ELZA」をリリース(初登場8位を獲得)。ダウンロード部門「レコチョク年間ランキング2018」、新人アーティストランキング1位に、「神崎エルザ starring ReoNa」が選ばれるなど、活躍を見せる。
2018年7月放送開始のTVアニメ『ハッピーシュガーライフ』のエンディングテーマ「SWEET HURT」にて、8月29日(水)にソロデビュー。
“静寂”を武器にした独特のライブスタイルが話題を呼び、10月に行われた初のワンマンライブは即時完売。2019年2月からは初のワンマンライブツアー「ReoNa Live Tour 2019 “Wonder 1284”」の開催が決定している。
2019年1月クールのTVアニメ『ソードアート・オンライン アリシゼーション』のエンディングテーマアーティストに大抜擢され、セカンドシングルとして「forget-me-not」を2/6(水)にリリースを予定。
“応援者”ではなく、「背中を押さない」「手も引かない」、”代弁者”として“絶望系アニソンシンガー”を掲げる新時代の女性アーティスト。
作品情報
「ソードアート・オンライン アリシゼーション」
放送情報
TOKYO MX:10月6日より 毎週土曜24:00~
とちぎテレビ:10月6日より 毎週土曜24:00~
群馬テレビ:10月6日より 毎週土曜24:00~
BS11:10月6日より 毎週土曜24:00~
MBS:10月6日より 毎週土曜27:08~
テレビ愛知:10月8日より 毎週月曜26:05~
配信情報
AbemaTV:10月6日より 毎週土曜24:00~(地上波同時配信)
*放送開始日・放送日時は編成の都合等により変更となる場合がございます。予めご了承ください。
イントロダクション
「ここは……どこだ……?」
気づけばキリトは、なぜか壮大なファンタジーテイストの仮想世界にフルダイブしていた。
ログイン直前の記憶があやふやなまま、手がかりを求めて辺りを彷徨う。
そして、漆黒の巨木《ギガスシダー》のもとにたどり着いた彼は、一人の少年と出会う。
「僕の名前はユージオ。よろしく、キリト君」
少年は、仮想世界の住人――《NPC》にもかかわらず、人間と同じ《感情の豊かさ》を持ち合わせていた。ユージオと親交を深めながら、この世界からのログアウトを模索するキリト。そんな彼の脳裏に、ある記憶がよみがえる。
それは、幼少期のキリトとユージオが野山を駆け回る想い出――本来、あるはずのない記憶。
更にその想い出には、ユージオともう一人、金色の髪を持つ少女の姿があった。
名前は、アリス。
絶対に忘れてはいけないはずの、大切な名前――。
STAFF
原作:川原礫(「電撃文庫」刊)
原作イラスト・キャラクターデザイン原案:abec
監督:小野学
キャラクターデザイン:足立慎吾 鈴木豪 西口智也
助監督:佐久間貴史
総作画監督:鈴木豪 西口智也
プロップデザイン:早川麻美 伊藤公規
モンスターデザイン:河野敏弥
アクション作画監督:菅野芳弘 竹内哲也
美術監督:小川友佳子 渡辺佳人
美術設定:森岡賢一 谷内優穂
色彩設計:中野尚美
撮影監督:脇顯太朗 林賢太
モーショングラフィックス:大城丈宗
CG監督:雲藤隆太
編集:近藤勇二
音響監督:岩浪美和
効果:小山恭正
音響制作:ソニルード
音楽:梶浦由記
プロデュース:EGG FIRMストレートエッジ
制作:A-1 Pictures
製作:SAO-A Project
CAST
キリト(桐ヶ谷和人):松岡禎丞
アスナ(結城明日奈):戸松遥
アリス:茅野愛衣
ユージオ:島﨑信長