松山ケンイチさん、早乙女太一さんもサプライズ出演! 佐倉綾音さん、稲田徹さんら登壇の映画『プロメア』スペシャルステージレポート【AJ2019】
2019年3月23日・24日の期間中、東京ビッグサイトにて開催されていた“AnimeJapan2019”。そのステージイベントとして行われた映画『プロメア』スペシャルステージ。その模様をレポートしていきます。
2019年5月24日より公開予定の映画『プロメア』。今石洋之監督と、脚本の中島かずきさんという『天元突破グレンラガン』や『キルラキル』など、数々の熱いアニメを生み出してきたコンビが再びタッグを組んで送り出す、全世界のアニメファン待望の最新作です。
AnimeJapan2019でのステージは、その今石監督と中島さんに加えて、佐倉綾音さん(アイナ・アルデビット役)と稲田徹さん(バリス・トラス役)、さらに当日のサプライズゲストとして、松山ケンイチさん(ガロ・ティモス役)、早乙女太一さん(リオ・フォーティア役)も登壇するという、超豪華なメンバーによって行われました。
『天元突破グレンラガン』が松山さんの心の支えに!?
この日、事前の出演情報が伏せられていた松山さんと早乙女さんが登場すると、会場は大盛り上がり。
お二人はAnimeJapanのステージには今回が初参加となるようで、本当はお客さんとして参加したかったという松山さんと、向かいのステージの内容が気になって仕方がない早乙女さんという、アニメファンとしての本音を思わず漏らし、客席の笑いを誘います。
『キルラキル』が終了してからすぐに企画が動き始めていたという本作ですが、新しいものと今まで培ったもののバランスに苦労し、その制作はかなりの難産だったことが明かされることに。
脚本を何度も練り直しながら、現在の方向性が固まったのが今から2年前。その前の3年間は、シナリオと絵コンテをひたすら練り直すという作業が行われており、お二人がこれまで手がけてきた中でも、過去最高の手間暇をかけて作られているのだそうです。
超豪華なキャスト陣が出演するのも特徴となっている本作ですが、松山さんと早乙女さん、そしてクレイ・フォーサイト役の堺雅人さんを含めた3人は、企画にあたって中島さんが希望していたキャスティングなのだとか。
松山さんたちは、「劇団☆新感線」の舞台ですでに中島さんの脚本を経験しており、すでにその空気感を理解できているキャスティングとして白羽の矢が立つことになったようです。
そんな松山さんによると、俗にいう“熱血バカ”なキャラクターである主人公のガロは、『グレンラガン』の雰囲気も彷彿とさせる、熱い心をもったキャラクター。
実は松山さん自身も、『グレンラガン』の大ファンで、仕事で心が折れそうになった時は、グレンラガンの最終話を見直して、心を奮い立たせていることを明かしていました。
一方、「劇団☆新感線」の舞台公演中にオファーを受け、二つ返事で出演をOKしたという早乙女さん。
早乙女さんが演じるリオは、突然変異によってバーニッシュと化してしまい、同じ境遇に置かれた仲間たちを率いるリーダーを務めることになったというキャラクター。女性のような容姿をしていますが、れっきとした男性であることが明言されていました。
今石監督と中島さんの作品には初参加となる佐倉さんは、とにかく大きい声を出すことを要求されるという、独特なアフレコの噂を以前から耳にしていたそう。
そんな佐倉さん自身は「劇団☆新感線」のDVDを買ったり、松山さんたちが出演した時の舞台公演も見に行っていたほどの中島さんの脚本のファンで、出演が決まった時の喜びも一塩だったのだとか。
『キルラキル』から引き続いての参加となる稲田さんは、面白い作品に参加することができなかったという嫉妬心から、もし本作に参加できなかったら、悔しくて見ることができなかったかもしれないと告白。
実際に『グレンラガン』は『宇宙パトロールルル子』が終わるまで、見ることができないでいたのだそうで、『プロメア』に関してはポジティブな気持ちで作品を楽しめることを、心から喜んでいた様子でした。
クレイ役・堺雅人さんの圧倒的な存在感
トーク中には、クレイを演じる堺雅人さんについても話題が及びます。
堺さんと一緒に収録した松山さんは、収録前に子育ての話などで盛り上がった時の和やかな様子と、収録が始まってからのただならぬ雰囲気と恐ろしさのギャップにかなり驚かされ、数多くの作品に出演している松山さん自身も、学ぶことができるポイントが多かったのだとか。
収録を同じくした早乙女さんも、堺さんの叫びの迫力に衝撃を受け、それに引っ張られる形で、より質の高い演技をすることができたと語り、今石監督たちも、期待していたものをさらに上回るものをみせてもらえたと、その卓越した演技力を絶賛していました。
また本作には、稲田さんだけではなく、吉野裕行さん、小清水亜美さん、檜山修之さん、小西克幸さんらなど、これまでにお二人が手がけてきた作品の常連とも言えるキャスト陣も多数出演しています。
そんな勝手知ったるメンバーが中心だっただけに、アフレコ前の説明で中島さんが、いつもの感じでお願いと、簡潔な説明だけで去ろうとすると、初参加である佐倉さんから呼び止められたという出来事もあったのだとか。
さらに実は松山さんは『勇者王ガオガイガー』の大ファンで、主人公・獅子王凱を演じていた檜山修之さんと共演できたことが、嬉しくてたまらなかったことも告白していました。
ステージの最後には、澤野弘之さんが手がける楽曲を収録したオリジナルサウンドトラックが、映画公開日と同日の5月24日に発売されることが明らかに。
さらに、今石監督と中島さんが手がけた前作『キルラキル』の再放送が、4月4日よりTOKYO MXにてスタートし、6月26日には、BD BOXの発売も決定したことも発表されていました。少しずつ近づきつつある公開日に向けて、『プロメア』はますます盛り上がって行きそうです。
[取材・文/米澤崇史]
『プロメア』作品情報
ストーリー
世界大炎上――全世界の半分が焼失したその未曽有の事態の引き金となったのは、突然変異で誕生した炎を操る人種 <バーニッシュ>の出現だった。
あれから30年――攻撃的な一部の面々が<マッドバーニッシュ>を名乗り、再び世界に襲いかかる。
対バーニッシュ用の高機動救命消防隊<バーニングレスキュー>の燃える火消し魂を持つ新人隊員・ガロと<マッドバーニッシュ>のリーダー・リオ。熱き魂がぶつかりあう、二人の戦いの結末は――。
スタッフ
原作:TRIGGER・中島かずき
監督:今石洋之
脚本:中島かずき
キャラクターデザイン:コヤマシゲト
美術監督:久保友孝
色彩設計:垣田由紀子
3DCG制作:サンジゲン
3Dディレクター:石川真平
撮影監督:池田新助
編集:植松淳一
音楽:澤野弘之
音響監督:えびなやすのり
タイトルロゴデザイン:市古斉史
アニメーション制作:TRIGGER
製作:XFLAG
配給:東宝映像事業部
キャスト
松山ケンイチ
早乙女太一
堺雅人
佐倉綾音
吉野裕行
稲田徹
新谷真弓
小山力也
小清水亜美
楠大典
檜山修之
小西克幸