『劇場版 響け!ユーフォニアム ~誓いのフィナーレ~』公開記念舞台挨拶で、声優・黒沢ともよさんらが新1年生やキャラクターたちの成長した姿を語った
TVシリーズ第1期&2期とその劇場版、昨年(2018年)は『リズと青い鳥』が公開されるなど絶好調の『響け!ユーフォニアム』シリーズ。その最新作となる『劇場版 響け!ユーフォニアム ~誓いのフィナーレ~』(以下、本作)が、先日2019年4月19日(金)より全国の映画館で公開となりました。
本稿では4月20日(土)に新宿ピカデリーで行われた、本作の公開記念舞台挨拶の模様をお届けします。なお、上映後の舞台挨拶のためネタバレを含む可能性がありますので、鑑賞前の方はご注意を。
【登壇者】
黒沢ともよさん(黄前久美子役)
朝井彩加さん(加藤葉月役)
豊田萌絵さん(川島緑輝役)
安済知佳さん(高坂麗奈役)
石谷春貴さん(塚本秀一役)
雨宮天さん(久石奏役)
藤村鼓乃美さん(中川夏紀役)
山岡ゆりさん(吉川優子役)
石原立也監督
曲者ぞろいの1年生……そして部長としての優子の姿
今回のMCはフリーアナウンサーの松澤千晶さんが担当。その呼び込みで登壇者のみなさんが登場すると、黒沢さんから順番に会場にあつまったファンへ挨拶していきました。
トークへ移るとまずは公開を迎えての率直な心境が話題に。黒沢さんは第1期TVシリーズのオーディションを受けるにあたって1クールで終わるという企画書を読んでいたそうで、そこから今回で2年生になっている久美子たちを見られて本当に嬉しい、幸せだと表明。
続いて曲者ぞろいの新1年生たちが話題に。今回は雨宮さんが代表しての登壇という形でしたが、新1年生たちの個性の強さに言及しつつ、北宇治の吹奏楽部には本当にいい先輩たちがいると実感した様子でした。
麗奈を演じる安済さんとしては、雨宮さん演じる奏と鈴木美玲(CV:七瀬彩夏さん)にシンパシーを感じていたそうで、もっと彼女たちと話しているところを演じたかったとコメント。
また、トランペットパートの1年生の出番が少なかった点にも触れられ、おさげの眼鏡少女“小日向夢”の登場シーンについての言及も。加えて石原監督からは今回の北宇治についての分析があり、昨年全国大会に出場したことで有名になり吹奏楽経験者が多く入部してきたところがあるそうです。
豊田さんは、自身の演じる緑輝の後輩として入ってきた月永求(CV:土屋神葉さん)が可愛いかったと絶賛。緑輝とその他の面々との対応の温度差などは、見どころになってくるようです。
今回で男を見せた秀一についても話題に上りました。彼を演じる石谷さんはそれぞれの関係性の変化が見られたと語ったほか、演奏シーンについても後半になるにつれて音の厚みが増していったとアピール。
そして部長&副部長コンビのおふたり。3年生に進級して部長として頼もしくなった優子ですが、山岡さんは今まで真っ先に泣くタイプだったのに、誰にも涙を見せず最後まで部員たちを鼓舞する姿を見て成長したなと話していました。また、この「誰にも」という言葉を受けた藤村さんが「見せてたよ」と話すと、「あなた(夏紀)には見せてた」と述べる一幕も。
そんな優子をサポートしていた夏紀は、ある理由から同じユーフォニアムを担当する奏とひと悶着があるそうですが、藤村さんはその際にとてもビックリしたのだとか。収録している時からその該当のシーンは結構傷ついてたそうですが、最後の方で奏と夏紀がふたりでチューニングをしている場面を見て良かったと思ったそうです。
対する奏を演じる雨宮さんもこのシーンでは胸が痛くなったそうですが、やはり奏と夏紀がチューニングをしている場面は救いがあったと感じた様子。ここでMCから奏は決して悪い子ではないとの言葉があると、雨宮さんは「本当ですか!? それを伝えたい!!」と発言。すると黒沢さんが「(奏を)好きだよ!」にプラスして「天ちゃんのことも好きだよ!」と畳みかけ、雨宮さんを照れさせる一幕がありました。
もちろん今回の劇場版で物語の中心にいた久美子についても語られることに。黒沢さんは今回の劇場版ですごく成長したと思っているそうで、二年生になって初めて前に進んだなと述べました。好きだったこと、頑張りたい自分に気づき、その先に歩き出した印象だったとのこと。
また雨宮さんは、そんな久美子が走って追いかけてきてくれたことを意外に思っていたそうで、凄く嬉しかったのだとか。
3年生になった久美子たちはどうなる!?
ここで話題は3年生になった久美子たちが作る北宇治に。重大なネタバレになるので詳細は本作を確かめていただくとして、声優陣から本作の先を演じたいとして会場のみなさんへ「よろしくお願いします!」との言葉がありました。加えて石原監督も先を描きたい想いを持っている様子。
イベント終了が近づいてくると、石原監督から順番に締めの挨拶の時間に。監督は平成の初めからこの仕事を始めたことを振り返ったほか、藤村さんは『リズと青い鳥』で中心に据えられた鎧塚みぞれと傘木希美の演奏シーンに言及。
また雨宮さんはアフレコの時から自分の演じる奏が登場するシーン以外でも、胸をギュッと掴まれるような感覚があったとコメントしていました。
そして安済さんはキャラクターたちも年を重ねられたことを喜び、本作で入ってきた1年生が進級した姿や、久美子たちが3年生になって全国を目指すところが見たいと本作の先の物語へ想いを馳せる一幕も。
最後に挨拶することになった黒沢さんはいま幸せな気持ちでいっぱいだと話すと、涙ながらに作品への溢れんばかりの愛を語りました。そうして本作からのキャストのみなさんも『響け!ユーフォニアム』が好きで入ってきてくれたことや、色々な人の愛に支えられて綺麗な作品が出来たと述べました。
もちろん3年生になってもっと変わった久美子たちや、本作で入ってきた奏たちが先輩になった姿が見られたらと話し、集まったファンにこれからもシリーズを応援して欲しいと語りました。
終了後のフォトセッション前には、シリーズのマスコットキャラクター・チューバくんがくす玉を持って登場。会場にはもうひとつ大きなくす玉が運びこまれ、黒沢さんが音頭を取って本作のタイトルを叫び、それを受けた会場のみなさんが「大ヒット!」と返すやりとりと共に割る試みが行われました。
いよいよ公開となった本作。TVシリーズでは1年生だった久美子たちが先輩として後輩たちを指導したり、そのフォローに回る姿や、優子と夏紀が部長と副部長として中心に立つ姿など、各キャラクターたちが一歩成長した姿が見られることとなります。
また、演奏シーンについては映画館の音響で体感する絶好の機会ですので、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
[取材・文/胃の上心臓]
『劇場版 響け!ユーフォニアム ~誓いのフィナーレ~』2019年4月19日(金)より公開!
イントロダクション
高校の吹奏楽部を舞台に繰り広げられる人間ドラマ、そして繊細かつダイナミックな演奏シーンが話題となり、多くの人々から支持を集める「響け!ユーフォニアム」シリーズ。
そんなシリーズの完全新作『劇場版 響け!ユーフォニアム~誓いのフィナーレ~』が公開!
――久美子先輩って優しいですね。
主人公・黄前久美子が2年生に進級し、吹奏楽部へ「後輩」たちがやって来る。一筋縄ではいかない後輩との関係を通して、久美子が得たものとは――。
ストーリー
昨年度の全日本吹奏楽コンクールに出場を果たした北宇治高校吹奏楽部。2年生の黄前久美子は3年生の加部友恵と、4月から新しく入った1年生の指導にあたることになる。
全国大会出場校ともあって、多くの1年生が入部するなか、低音パートへやって来たのは4名。一見すると何の問題もなさそうな久石奏。周囲と馴染もうとしない鈴木美玲。そんな美玲と仲良くしたい鈴木さつき。自身のことを語ろうとしない月永求。
サンライズフェスティバル、オーディション、そしてコンクール。「全国大会金賞」を目標に掲げる吹奏楽部だけど、問題が次々と勃発して……!?
北宇治高校吹奏楽部、波乱の日々がスタート!
スタッフ
原作:武田綾乃 (宝島社文庫『響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部、波乱の第二楽章』)
監督:石原立也
脚本:花田十輝
キャラクターデザイン:池田晶子
美術監督:篠原睦雄
色彩設計:竹田明代
楽器設定:髙橋博行
撮影監督:髙尾一也
音響監督:鶴岡陽太
音楽:松田彬人
音楽制作:ランティス、ハートカンパニー
音楽制作協力:洗足学園音楽大学
演奏協力:フレッシュマン・ウインド・オーケストラ
音楽監修:大和田雅洋
アニメーション制作:京都アニメーション
製作:『響け!』製作委員会
配給:松竹
キャスト
黄前久美子:黒沢ともよ
加藤葉月:朝井彩加
川島緑輝:豊田萌絵
高坂麗奈:安済知佳
塚本秀一:石谷春貴
中川夏紀:藤村鼓乃美
吉川優子:山岡ゆり
後藤卓也:津田健次郎
長瀬梨子:小堀幸
久石奏:雨宮天
鈴木美玲:七瀬彩夏
鈴木さつき:久野美咲
月永求:土屋神葉
田中あすか:寿美菜子
滝昇:櫻井孝宏
公式サイト
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