この記事をかいた人
- 胃の上心臓
- 拗らせ系アニメ・ゲームオタクのライター。ロボットアニメ作品やTYPE-MOONの作品を主に追いかけている。
2018年の秋に放送されたTVアニメ『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』。そんな『青春ブタ野郎』シリーズ(以下、青ブタ)の劇場作品として、2019年6月15日(土)に公開される『青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない』の完成披露上映会が、5月25日(土)に新宿バルト9で行われました。
イベントには梓川咲太役の石川界人さんと桜島麻衣役の瀬戸麻沙美さんに加え、監督を務めた増井壮一さんが登壇。そして牧之原翔子役の水瀬いのりさんもサプライズゲストとして駆けつけ、いち早くファンのみなさんに作品を見てもらった心境や印象に残ったシーンを語りました。
石川さん、瀬戸さん、増井監督が登場すると、まずは石川さんが「どうでしたか」と作品を見終わったばかりのファンのみなさんに、その反応を伺いました。すると会場は温かい拍手に包まれ、続いて瀬戸さんがファンの感想を知りたい想いを吐露。ここで水瀬さんも登場すると、会場には一際大きな歓声が巻き起こりました。
そうして当日のMC・向清太郎さんから質問を投げる形でトークを進めていくことに。まずはこの日を迎えての心境が話題になると、石川さんは感無量な様子で終わりの始まり感があると話しました。ファンのみなさんに作品を見てもらえることはもちろん嬉しいそうですが、そうなることで大好きな『青ブタ』に関われる時間が終わってしまう寂しさを感じているようでした。
続いて瀬戸さんは自身のブログにイベントに来られなかったファンからの反響があったと話したほか、多数の応募の中から選ばれたファンみなさんの目に作品を焼きつけてもらえた喜びを露わにしました。
水瀬さんについては今回の『青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない』でフィーチャーされるヒロイン“翔子”を演じるということでプレッシャーを感じていたそうで、だからこそファンの反応は気になっている様子でした。
続いて増井監督の話からは、本作に懸けるスタッフ陣のこだわりが明らかに。みなさん『青ブタ』という作品を大切に、想いを込めて作っていたそうです。なんと最後の最後までもっと作品をよくしたいと粘りに粘っていたのだとか。
次の質問はこれまでキャラクターを演じてきて、印象が変わったところについて。石川さんはTVシリーズ終盤で感情的になる部分があった咲太を振り返ると、今回の『青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない』でもそういった場面があると話しました。しかしその感情の質がかなり異なっているそうで、その違いが作品の中で出ていればともコメント。
瀬戸さんはTVシリーズと劇場版でのアフレコの違いに言及。TVシリーズの時はアフレコがある期間はずっと麻衣でいられたそうですが、劇場版では収録が一日に凝縮されるため、集中力が必要だったそうです。
最後に水瀬さん。今回は台本を貰う前からある種の覚悟があったそうですが、読んでみて翔子の台詞の多さに驚いたそう。なんと台本に書かれた“翔子”の文字の多さに段々とゲシュタルト崩壊してきて、咲太のところをチェックしてしまったこともあったのだとか。
ここで監督も交えた劇中の重要シーンのアフレコ裏話を挟むと、続いて登壇者のみなさんそれぞれが注目してほしいシーンを語ることに。石川さんから挙がったのは、本予告でも聞くことができる翔子の台詞「生きたいんです!」。なんでもこの感情の込められた切実な場面を見た際に、それを演じる水瀬さんの力に舌を巻いたそうです。
瀬戸さんは2つほどシーンをピックアップし、そのひとつは作品が最初のクライマックスを迎える場面。もうひとつについてはネタバレなのでここでは伏せさせてもらいますが、ヒントはウサギの姿の咲太となります。
水瀬さんはスペシャルビジュアル第1弾でも見られる、翔子のウェディングドレス姿を推しました。物語を通して彼女の夢が詰まっており、あらすじや結末を知ったうえで最後まで見ることでまた発見があるそうです。
監督からは双葉理央(CV:種崎敦美さん)のシーンが飛び出しました。頭のいい彼女の話の内容を理解できると、作品をさらに深く理解できるのだとか。
イベント終了の時間が近づいたところで、登壇者から一言ずつコメントがありました。石川さんはこの作品に語り尽くせないほどの想いや色々なものが詰まっているとすると、一度見た後にもう一度見ると泣けると話しました。
瀬戸さんと水瀬さんについては、本作の魅力をまだ作品を見ていないファンの人へネタバレせず伝えてと求めました。加えて6月15日(土)に行われる舞台挨拶で、またみなさんにお会い出来たらとも。そうして最後に増井監督が、原作小説がまだ続いていることを述べ、この先の物語への期待を煽りました。
いよいよ公開の近づく『青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない』。TVシリーズから『青ブタ』を追いかけていた方にとっては待望の、“牧之原翔子”のエピソードとなります。なぜ彼女が大人びた姿と中学生の姿で登場していたのか……その真実をぜひとも劇場で確かめましょう。
[取材・文・撮影/胃の上心臓]
拗らせ系アニメ・ゲームオタクのライター。ガンダムシリーズをはじめとするロボットアニメやTYPE-MOONを主に追いかけている。そして、10代からゲームセンター通いを続ける「機動戦士ガンダム vs.シリーズ」おじ勢。 ライトノベル原作や美少女ゲーム、格闘ゲームなども大好物。最近だと『ダイの大冒険』、『うたわれるもの』、劇場版『G-レコ』、劇場版『ピンドラ』がイチオシです。
原作は累計発行部数100万部を超える鴨志田 一の人気小説“青春ブタ野郎”シリーズ。
2018年10月よりTVアニメ「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」が放送を開始。独創的なストーリー展開と巧みな心理描写が大きな話題を呼びました。
そして2019年初夏、待望の続編がスクリーンに登場。
監督は「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ黄金のスパイ大作戦」等、数多くの作品を手掛ける増井壮一。脚本は「劇場版 Free! Take Your Marks」で知られる横谷昌宏。
アニメーション制作は「PERSONA5 the Animation」のCloverWroksが担当し、感涙の思春期ファンタジーを描き切ります。
空と海が輝く街“藤沢”に暮らす梓川咲太は高校二年生。先輩で恋人の桜島麻衣と過ごす心躍る日常は、初恋の相手、牧ノ原翔子の出現により一変する。
何故か翔子は「中学生」と「大人」がふたり存在しているのだ。やむなく翔子と一緒に住むことになった咲太は「大人翔子」に翻弄され、麻衣との関係がぎくしゃくしてしまう。
そんな中、「中学生翔子」が重い病気を患っていることが判明し、咲太の傷跡が疼き始める――。
原作:鴨志田 一(電撃文庫刊「『青春ブタ野郎』シリーズ」)
原作イラスト:溝口ケージ
監督:増井壮一
脚本:横谷昌宏
キャラクターデザイン:田村里美
音楽:fox capture plan
制作:CloverWorks
製作:青ブタ Project
梓川咲太:石川界人
桜島麻衣:瀬戸麻沙美
牧之原翔子:水瀬いのり
古賀朋絵:東山奈央
双葉理央:種崎敦美
豊浜のどか:内田真礼
梓川花楓:久保ユリカ
公式サイト
公式ツイッター(@aobuta_anime)