映画
フランス実写版映画『シティーハンター』神谷明&伊倉一恵インタビュー

フランス実写版映画『シティーハンター』神谷明さん&伊倉一恵さんインタビュー|ゲスト出演にはあんな遊び心が!? 山寺宏一さん&沢城みゆきさんへのメッセージも

山寺さんと沢城さんへメッセージ

――今回の実写版の獠は、お二人とも縁が深い山寺さんが担当されます。お二人はどんなところを期待していますか? また、山寺さんに決まった時の印象などをお聞かせください。

神谷:最初に冴羽獠役のオファーをいただいたのですが、個人的な事情でお断りしました。

その後、山ちゃんにオファーがいってると聞いていて。『劇場版シティーハンター <新宿プライベート・アイズ>』の打ち上げの時に山ちゃんと話して迷っているというか、遠慮してるような感じでしたので僕は「山ちゃん頼むよ!山ちゃんしかいない!から」と。

「やりたくないの?」と聞いたら「そんなことはありません!」と言ってくれて。

そのくらい信頼しているので今作では、立派に冴羽獠を演じていただけると思っています。

伊倉:間違いない感じですね。香役の沢城さんも。任せておいたらすごいことをしてくれるっていう気がします。

――『劇場版シティーハンター <新宿プライベート・アイズ>』でも、山寺さんは、伊倉さんに教えていただとか、神谷さんの憧れの話をずっとされていました。それもあって、プレッシャーがあったんじゃないかと。

神谷:だから、山ちゃんには自信を持って、演じていただければもう間違いないと思っています。

伊倉:私、山寺くんと養成所が一緒で、同じ先生に教わったんですけど、入ってきた時から違いましたから彼は。「すごいの入ってきた」って噂になったくらいです。「何十年に一人のすごい役者が入ってきたよ」って。

山寺くんは、可愛いし、できるし、性格はいいし、そうやってもり立ててくれるんですよ。私は何も教えてないと思いますけど、教えてくれたとかいいこと言ってくれるんですよ。先輩を立てる。私は何も教えてないと思います。

――そんな山寺さんの役者としての魅力は、先輩の役者から見て、どういうところがあると思いますか?

神谷:彼の吹き替えをいろいろと見せていただきましたが、自在にキャラクターを演じられる人は、長い吹き替えの歴史を振り返ってもいない、一番だと思うんですね。

そういう意味で太鼓判を押して、挙げられる。素晴らしい俳優さんだと思います。

あれは、何年前になるか分かりませんが、『アラジン』で山ちゃんがジーニーで、僕イアーゴという役をやっていたんです。TVシリーズと合わせて100本以上ご一緒したんですけど、それが見事で。

あとはエディ・マーフィーの演技とか、普通はできないですよね。あの独特なテンポの中で、しっかりした芝居を入れていくっていうのは、本当に今の時代、山ちゃんしかいないんじゃないかって思います。

山ちゃんにオファーがいったのを聞いて、「よし!」っていう感じでしたね。

伊倉:役者的にもすごいんですけど、性格もすごいいい人なんですよ。謙虚だし、努力家だし、場を和ませてくれて、先輩でも落ち込んでたら励ましてくれたりとかしてくれるんです。

私も何度か励ましてもらってます。山寺くん、べらぼうに歌上手いじゃないですか。私が玉置浩二さんを大好きなんですけど、何度か飲みに行って歌を本当に良い声で歌ってくれて、ボロボロ泣いたことを今、思い出しました。

神谷:多分、収録までには相当仕上げて、来るんじゃないかと思いますね。

伊倉:楽しみですね。

――具体的な相談とかアドバイスみたいのはあったりしましたか?

神谷:思ったとおりにやっていただければ、山ちゃんの冴羽獠が出来てくると思います。それが楽しみですね。

伊倉:沢城さんもいい役者さんですよね。いい役は大抵やってるから、すごいなと思うんですよ。

この前、実写映画の『アラジン』を見ていて、ダリアを「良いなこの女優さん。誰かな?」っと思ったら、沢城さんだったんですよ。楽しいものにしてくださると思います。また全然違う作風で作ってくると思いますよ。

神谷:獠も香もすごく魅力的だし、やり甲斐のあるキャラクターだと思いますので。

伊倉:脚本も面白いしね。多分、誰でもやりたがると思う。本当によく出来てますよね、この映画。

間違いなく『シティーハンター』

――『劇場版シティーハンター <新宿プライベート・アイズ>』の時から北条先生とも色々お話する機会があったと思います。久しぶりに北条先生とお会いして、どんなお話をしましたか?

神谷:『劇場版シティーハンター <新宿プライベート・アイズ>』の話が決まって、一度メインのスタッフで集まってから、よく会うようになって、このところよくお話もするんです。

やっぱり作品に対する思い入れがものすごくあって、アニメもそうだし今回の実写版でもそのあたりを押していらっしゃる。

アニメや漫画の『シティーハンター』ファンが見ても、ちゃんと北条イズムを感じると思いますので、安心して見に行っていただきたいですね。

『劇場版シティーハンター <新宿プライベート・アイズ>』は、“ラーメンを頼んだらラーメンが出てきた”“カレーライスを頼んだらカレーライスが出てきた”感じだったと思うので、今回も心配せずに足を運んでいただきたいと思いますね。

伊倉:本当に面白くて、数えだしたらキリがないぐらい面白いですよ。冒頭から、いくつかメモしてきたんですけど……。

神谷:いろんなハンマーが出てくるんですけど、北条司先生のアドバイスがちゃんと入っているんです。

伊倉:ハンマーも最初三種類くらい案があったそうです。あの重量感で壊したりすると、こんなことになるんだなと。

最初の看護師さんのバカバカしいところも面白かったですよね。バカバカしい心電図とか。

神谷:あの心電図は一番最初に「ブッ!」って吹いちゃった! 何やってるのって(笑)。至るところにそういうユーモアがある。

伊倉:看護師さんが手を上げるところも面白かったし、エレベーターで服が脱げちゃうところも可笑しかったし、自白剤のシーンも面白かった(笑)。

銃を使うかっこいいシーンもありますしね!

神谷:やっぱり『シティーハンター』の世界。

伊倉:『シティーハンター』のファンが見て、間違いなく『シティーハンター』だって思えるし、『シティーハンター』ファン以外の人が見ても、すごい楽しい映画になっていると思いますよ。

神谷:そうですね、だから獠も香もその他のキャラクターもみんな実写になればこうなるんだっていう感じ。

海坊主なんかあのまんまだしね。冴子も「これは冴子だ」って分かるし、槇村なんて、言われなくても槇村なんだもんね。良い役者さん探したね。

あのシーンなんて実写で見たら、こうなるんだって思うような。これ上手いよね。本当に楽しい作品だよね。

[インタビュー/石橋悠]

 

1989年(平成元年)生まれ、福岡県出身。アニメとゲームと某王国とHip Hopと自炊を愛するアニメイトタイムズの中堅編集者兼ナイスガイ。アニメイトタイムズで連載中の『BL塾』の書籍版をライターの阿部裕華さんと執筆など、ジャンルを問わずに活躍中。座右の銘は「明日死ぬか、100年後に死ぬか」。好きな言葉は「俺の意見より嫁の機嫌」。

この記事をかいた人

石橋悠
1989年福岡県生まれ。アニメとゲームと某王国とHip Hopと自炊を愛するアニメイトタイムズの中堅編集者。

担当記事

関連記事
【そろそろBLのこと知ってみませんか?】いまさら聞けない商業BLの世界!「アニメイト編集部BL塾」開校【前編】
近年盛り上がりが急激に加速している「ボーイズラブ(通称、BL)」。20年以上前は秘匿性の高かったジャンルが、過渡期を迎えていた。ところが、アニメイトタイムズ編集部員の石橋さんはほとんどBLに触れてこなかった様子。BLの知識はほぼないに等しい。アニメイト社員ともあろうものが、このままでは波に乗り遅れてしまう。やばい、やばすぎる。……ということで、「アニメイトタイムズ編集部員にBLのアレコレソレを教えて!」と急遽助っ人を要請。「アニメイト編集部BL塾」と題して、BL塾の開校に踏み切った。今回の企画では、BL通のライター・阿部裕華が先生役となり、BLの世界をいちから初心者の方に向けてご案内。BLを知りたい! もっと深く知りたい! と思っている読者のみなさんは、石橋さんとともに生徒気分でお楽しみを。※BL事情は諸説あるため、本企画には個人的見解も含まれています。※一部、R-18の作品も紹介しています。<登場人物>●阿部裕華フリーのライター。本企画の助っ人。石橋さんの飲み友達。BL愛好歴15年。『好きなものは好きだからしょうがない‼』に衝撃を受け、BLへ沼落ち。黒髪メガネ受けが登場する商業BLマンガは一通りチェックする。今回の先生役。●石橋悠アニメイトタイ...
関連記事
「田村ゆかり BIRTHDAY LIVE 2018」に王国民歴10年の編集者と初参加ライターで参戦してみた
「ゆかりん(田村ゆかりさん)が2018年2月24日、25日、27日に武蔵野の森総合スポーツプラザで、「田村ゆかりBIRTHDAY♡LIVE2018*Tricolore♡Plaisir*」を開催するんです。その名の通り、バースデーライブ。せっかくの機会。非常に貴重なライブなので、取材してください」アニメイトタイムズの編集者・石橋さんから、上記のメッセージが届いたのは2月中旬のこと。スケジュールを確認した結果、25日・27日なら取材可能だった。彼にそのまま伝えると「参加するなら27日が圧倒的にオススメです」とキッパリ。その理由を聞いてみると、田村ゆかりさんが誕生日当日にライブを行うのは5年振りということらしい。「2度とないこの日のライブにこれまでにないレポートを書いてほしい」これが僕に課せられたミッションだ。「当日は横で解説お願いしますよ?」(川野)「いや、それは無理です(即答)。僕は3日間全て客席にいるので」(石橋)なるほど。アニメイトタイムズの編集担当・石橋さんは生粋の王国民(田村ゆかりさんのファン)だった。こんな贅沢な時間を取材席で淡々と見つめることはできないと。1人のファンとして声を熱を届けたい。応援したいという大人の判断である。「僕は初心者の目線としてラ...
関連記事
祝『ヒプノシスマイク』1周年大特集! 第1弾「世界観&ハマる理由編」|ご新規さんもゴリゴリのヘッズも読んでほしい『ヒプマイ』が素晴らしい理由
8月26日に行われたライブも大盛況のうちに幕を閉じ、話題沸騰中の『ヒプノシスマイク』。声優とラップという異色の組み合わせで、新たなムーブメントを巻き起こしている『ヒプノシスマイク』が、9月2日で1周年を迎えました!アニメイトタイムズでは、1周年を記念して『ヒプノシスマイク』を大特集! 全5回に渡って、世界観やキャラクターについて掘り下げていきます。第1回となる今回は、「世界観」と「ハマる人が続出している理由」について。ヒップホップとアニメ漬けの生活を送ってきた編集部員・石橋が解説していきます。「ちょっと乗り遅れちゃったな〜」「もうちょっと詳しく知りたいな」「ここで復習しておきたい!」と思っているヘッズのみなさんはぜひご覧ください!なお、本企画は石橋の個人的見解も盛り盛りでお届けしますので、ご了承ください。そもそも『ヒプノシスマイク』って何ですか?まずは『ヒプノシスマイク』という作品そのものについて語っていきましょう。『ヒプノシスマイク』は2017年9月4日に発表されたキングレコードのEVILLINERECORDSによる音楽原作のCD企画です。木村昴さん、浅沼晋太郎さん、速水奨さん、白井悠介さんといった人気声優をキャスティングし、キャラク...
もっと見る
関連記事
『絶望放送』や『下ラジ』を作った構成Tこと構成作家・田原弘毅さんに聞く「ラジオの作り方」──連載第1回「苦情も来ないようなラジオは誰も聴いてないんですよ!」
 ラジオってどうやって作られているのでしょう? 何気なく「パーソナリティが話しているのを録音して配信、生放送したもの」というイメージがありますが、実際のところ、素人からするとブラックボックスな部分が多いような気がします。どんな仕組みでできているのか、気になりませんか? そんな「ラジオの作り方」をお伝えする企画がスタートです。私たちを導いてくれるのは構成Tこと、構成作家・田原弘毅さん。『ぱにらじだっしゅ!』『さよなら絶望放送』『下ネタという概念が存在しない退屈なラジオ』などの伝説的なラジオをアニメイトTV、アニメイトタイムズで数多く制作してきた田原さんと、愉快なゲストをお招きして「ラジオの作り方」についてレクチャーしてもらいます。 さらに、今回の企画の集大成として、アニメイトタイムズ新米編集者・石橋が田原さんと共にラジオを作ります! しかし、聴くのは好きでも作るのはズブの素人である石橋。果たして、ラジオを作ることはできるのでしょうか? 連載第1回となる今回は、ラジオのプロデューサーをしているフロンティアワークスの寺田純一さんをお招きし、ラジオ作りの裏側を聞きながら、これから目指すアニメイトタイムズラジオのヒント...
関連記事
『すずめの戸締まり』新海誠監督インタビュー|神木隆之介さんへのオファーは一度断れながらも電話で直談判!? 10年たった今だからこそ描く東日本大震災への想い
また新海誠監督の最新作がやってきます。まるで4年に一度のオリンピックを楽しみにするように、3年に一度のお祭りのような感覚で新海監督の作品を心待ちにしている自分がいます。それは、読者のみなさんも同じではないでしょうか。『すずめの戸締まり』はその期待を良い意味で裏切ってくれるはずです。だって、新海監督の作品ですから。公式サイトやTwitterで事前にアナウンスされているように、本作『すずめの戸締まり』は、地震をモチーフにしている、花澤香菜さんや神木隆之介さんが出演する、監督史上最大規模の作品、といった気になる情報がいくつか散見されます。新海監督はどういった経緯で『すずめの戸締まり』の制作に踏み切ったのでしょうか。本稿では、映画公開を直前に控えた新海監督に行ったインタビューの模様をお届けします。監督の言葉の端々に隠されたヒントを読み解いていきましょう。おすすめ記事寂しい風景が増えた日本ーー試写で作品を拝見させていただきました。待望の新作ということでワクワクしております。新海誠監督(以下、新海):3年ぶりになってしまい申し訳ありません。観客のみなさんがどう思っているのか気になっています。ーー新海監督の作品では珍しいロードム...

 

作品情報

『シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション』

11月、TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開
配給:アルバトロス・フィルム

原題:NICKY LARSON  et le parfum de Cupidon(冴羽獠とキューピッドの香り)
フランス公開:2019年2月8日
監督:フィリップ・ラショー(『世界の果てまでヒャッハー!!』)
出演:フィリップ・ラショー(冴羽獠) 、エロディ・フォンタン(槇村香)
配給:アルバトロス・フィルム
宣伝:ガイエ

公式サイト
公式ツイッター(@cityhunter_2019)
公式Facebook

おすすめタグ
あわせて読みたい

シティーハンターの関連画像集

関連商品

おすすめ特集

今期アニメ曜日別一覧
2025年冬アニメ一覧 1月放送開始
2024年秋アニメ一覧 10月放送開始
2025年春アニメ一覧 4月放送開始
2024年夏アニメ一覧 7月放送開始
2024秋アニメ何観る
2024秋アニメ最速放送日
2024秋アニメも声優で観る!
アニメ化決定一覧
声優さんお誕生日記念みんなの考える代表作を紹介!
平成アニメランキング