【連載】TVアニメ『アサシンズプライド』小野友樹さんから見た、女性声優陣が演じるキャラクターたちの印象/インタビュー
2019年10月から放送中の天城ケイ氏によるライトノベルを原作としたTVアニメ『アサシンズプライド』(富士見ファンタジア文庫 刊)。アニメイトタイムズでは、各話ごとの声優インタビューを実施中! 第2話「少女の世界が変わるとき」の放送後は、前回に引き続き、本作の主人公のクーファ=ヴァンピールを演じる小野友樹さんです。
《連載バックナンバー》
□連載Vol.1:小野友樹
女性キャスト陣に対して感じたこと―――
――1話でメリダにマナを分け与えることに成功して、修行のシーンがあったりするんですけど、最初は暗殺者というところから入って、結構立場が変わって来ていると思うのですが、そこでお芝居に変化をつけたりはしたのですか?
小野友樹さん(以下、小野):1話の最後で、メリダを守ると決めて「私にあなたを殺させないでくださいね?」という感じで、一蓮托生の覚悟を決めたクーファなんですけど、2話の冒頭とか3話あたりのメリダへの接し方の空気を、まだ大きく変えないでくださいということは言われました。
実際僕も変えていた部分があったので、そこで見せるべきバランスのこだわりが、監督やスタッフ陣の中であるんだろうなっていうのを察しながら、毎回「このくらいですかね?」「これは行き過ぎですか?」というやり取りをしながら芝居をしています。
まずは「俺こう思うんですけど」というのを芝居で見せながら、そこからディレクションをしてもらっている感じです。
――役者さんは、自分のこう思うんだけどっていう芝居をまずは乗せて、それをテストで見せるんですか?
小野:そうですね。まずやってみてからという感じなんです。
――修行するシーンとかもありましたけど、そこでのやり取りは。
小野:そこは厳しく!という感じでした。
――そこの掛け合いで、楠木ともりさんともお話をしながら?
小野:しますね。「今の過剰に優しかったですよね?」とか、「今の先生の教え方厳しすぎです!」とか。ストレートに言ってくれるので。僕もあえてそうやっているところではあったので、「やっぱりそう感じるよね~」って返したりとか。逆に言われると、こっちもよし!と思うんですよ。刺さってる刺さってる!って思うので。
――2話ではメリダがかなり頑張っていた感じですけど、女性のキャスト陣に対して小野さんが感じたことはありますか?
小野:メリダの楠木さんは1話のときに話した通り、本当にぴったりだなと思います。でも、ロゼッティは想像してたのよりも元気だなと思いました。薮内満里奈さんが演じているんですけど、僕が原作を読んで想像していたよりも元気にやってたんですよ。
制作が想定している(口パクの)尺も、主人公チームよりちょっとゆったり目だったから、少しお姉さんでもあるし、その勢いの元気さじゃないはずだと思ったんだけど、そこを薮内くんが攻めて行ってるので「いくな~」と(笑)。
でも、そこに大きなディレクションが入ってないので、ということは監督の範囲内で収まっているチャレンジなんだなって思ったんです。だから、僕が感じた「先生」という印象よりも、もうちょっとヒロイン側に寄って良いキャラクターなんだろうなって思いながら、薮内さんのロゼッティを微笑ましく見守っています。
――キャラクターデザインを見ると、かなりかわいらしいですからね。
小野:そうなんですよ。なので絵になったときのバランスを監督は見ていらっしゃるんだなと思いました。