映画
劇場OVA『フラグタイム』伊藤美来&宮本侑芽インタビュー

かわいいだけじゃない。3分間で揺れ動く少女の距離感を描いた人間の芯を突いてくるような作品──劇場OVA『フラグタイム』森谷美鈴役・伊藤美来さん&村上 遥役・宮本侑芽さんインタビュー

主題歌は森谷&村上がカバーするELTの名曲「fragile」

──今回おふたりで歌っている主題歌「fragile」はEvery Little Thingのカバー曲ですが、この曲が主題歌になっていることについて、歌ってみた感想やどんなイメージで歌われたのか、教えてください。

伊藤:名曲中の名曲のカバーなので、すごくドキドキしたり、緊張しましたが、作品にピッタリの楽曲だったので森谷として歌いやすかったです。どんどん愛が深まっていくような感情の動きで歌っているので、早くフルバージョンで聴いていただきたいです。

宮本:曲はもちろん知っていたし、とてもプレッシャーでしたが、今回のアレンジの仮歌を聴いた時、『フラグタイム』の世界観に寄せて作ってくださっているなと感じて安心できました。

村上と森谷の会話のようにできればと思って、当日も森谷と美来ちゃんのことを思いながら歌いました。ふたりの掛け合いを皆さんはどう聴いて、どう感じていただけるのか、楽しみです。

──オリジナルよりは年齢的にも少女っぽく、さわやかさやはかなさもあって。あと原曲にないハモりも聴きどころかなと。

伊藤:ハモりって普通は自分のパートは自分でハモるけど、今回は森谷のところは村上が、村上のところは森谷がハモっていて。ふたりで一緒に歌っている構図がエモくて。

宮本:ハモりから一緒に歌うところとか最高だよね。

伊藤:落ちサビのところもキャラにピッタリのフレーズがたくさんあるので、歌詞と一緒にキャラを思い浮かべながら聴いてほしいです。

宮本:映画公開前に発売されるので、この曲を聴いてどんなアニメになったのかなと想像したり、期待を膨らませて、劇場に足を運んでほしいです。

主題歌シングルのカップリングはHYの「AM11:00」

──ちなみにこの主題歌シングルのカップリング曲はHYの「AM11:00」ですね。男女デュエットの曲で、しかもラップパートもあるのでどんな感じになったのか楽しみです。

宮本:カップリング曲を知らされた時、私も同じ感想でした(笑)。

伊藤:この曲もアレンジが『フラグタイム』の世界観に寄せたアレンジになっているし、ラップパートもふたりがおしゃべりで掛け合いしているような感じになっています。

──歌詞の登場人物は「君」と「僕」ですが、大切な人がそばにいる幸せや「好き」という気持ちにあふれているところは作品に合っていますね。

宮本:「でも君が好き」というフレーズがいいですよね。そのままの世界観だと思います。

伊藤:「好きって言えてよかったね」と思います(笑)。

もし森谷のように3分間、時間を止められたら?

──森谷のように3分だけ時間を止められたらしてみたいことは?

伊藤:私も森谷みたいなところがあるので、洋服屋さんとかちょっと大人っぽいバーとかおしゃれなお店に行ってみたいです。私、子供に見られるんじゃないかな? と思って、自信がなくて入れないんです。

宮本:そうなの!? 一緒に行こう!

伊藤:連れてって(笑)。だから時間を3分だけ止めて、こそこそっと入って、「最初からいましたけど」みたいな雰囲気で、そのお店を楽しみたいです。

宮本:でもそれじゃオーダーもまだだよね(笑)。

伊藤:うん(笑)。あのドアを開ける瞬間が怖いんだよね。

宮本:初めて入るお店は中の雰囲気がまったくわからないしね。

伊藤:そのままちょっといて、違うなと思ったら帰るというのをやりたいです。

宮本:よくこの質問をされることが多いんですけど、そのたびに悪いことしか思い浮かばなくて(笑)。日本酒が好きで、お店の飲み比べセットがあるとよく利用するんですけど、飲み比べてもわからないことがあるので、全部飲み終わったら時間を止めて、また補充してもう1回飲み比べしたいです。

──ちなみに先生は資料用写真を撮る時に怒られることがあるので3分止められたらと思ったのが作品着想のきっかけだとおっしゃっていました。

宮本:ピュアですね。

伊藤:でもちょっと悪いことかも。時間を止めたい時はやっぱりそうなっちゃいますよね(笑)。

村上に「何でもするから」と言ってしまった森谷。あなたなら何をお願いしますか?

──作中で森谷は村上に何でも言うことを聞くと約束しますが、あなたなら何をお願いしますか?

宮本:もし叶うならのレベルですけど、私、最近、『金色のガッシュ!!』にハマっているので、ガッシュに会いたいです。そして「ウヌゥ」って言われたい。

伊藤:最近なの? アニメがやってたのはだいぶ前だよね?

宮本:子供の頃にやっていたけど、最近、コミックを全巻読破して。あと魔物の本が欲しい。

伊藤:私、着ぐるみなら会ったことあるよ、小学生の時。

宮本:えっ!? いいなあ!! 

伊藤:私はハリーポッターが好きです。

宮本:私も好き! (ハリー役の小野)賢章さんならお仕事でお会いできるかもしれないけど。

伊藤:ハリーに! そして一緒に冒険したいなって思います。でもそんなこと森谷言われたらどうするんだろう? 森谷ではない誰かが叶えてくれるかも。

宮本:偉い方とか(笑)。

ふたりの高校時代のドキドキ体験は?

──森谷と村上は高校生ですが、ご自身の高校時代で最もドキドキした出来事は?

伊藤:文化祭のTシャツ制作のデザイン係を数人でさせられたことがあって……させられたって言っちゃった! やりたくなかったんですけど(笑)、なっちゃった時はプレッシャーでドキドキしました。完成して配った時、「やだ、これダサ〜い!」って言われたらどうしようと思いながら一生懸命考えました。

宮本:文化祭ってドキドキしがちだよね。

伊藤:しかも、良いドキドキではなくて。

宮本:私は中高とダンス部だったんですけど、体力作りの一環で1階から9階までの階段を貸し切りにして、何度もダッシュを繰り返して。その時は心臓がドキドキ……というよりバクバクしてました(笑)。

伊藤:物理的にね。

宮本:その時間がたぶん一番心臓が動いていたんじゃないかなと思います。

(C)2019 さと(秋田書店)/「フラグタイム」製作委員会
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