Machicoさん新アルバム『マチビトサガシ』インタビュー|2年6か月振りのアルバムのテーマはRPG! 新たな挑戦と表現で素晴らしい世界へと導く
アルバム収録曲はロック、ゴシック、ポップと多彩!
──それぞれ三者三様に振り切れた曲ですが、騎士曲の「Zeal」は今までにないほどラウドでアグレッシブな曲ですね。
Machico:睦月さんにはソロだけではなく、作品でもお世話になっているのですが、自分のなかではロックサウンドというと睦月さんのイメージが強かったんです。
12月に生バンドのライブもあるのでバンド映えする楽曲が欲しいという気持ちもあり……。騎士のことを思い描きつつも、ライブでやったら楽しい曲にしたいなって。
──さきほど闇落ち曲とおっしゃっていた分島さんの曲「Lunar eclipse」は、ミステリアスで、ミュージカルさながらの雰囲気を持ってます。
Machico:ゴシック調で、良い意味で不気味さもある曲です。分島さんとは以前北海道のイベントでご一緒させていただいたんです。そのときに分島さんのチームと私のチームでラムしゃぶを食べようというお話になって(笑)。
そこで初めて分島さんとじっくりお話させていただいたんですが、好きなものの共通点が多くて。そういうご縁もあり、今回ご一緒させていただけてとても嬉しいです。
まだ歌詞のついていない状態のデモをいただいたときに、“月”がすぐに思い浮かんだんです。実家で飼っているワンちゃんがルナっていうんですが、ルナという言葉入れてほしいなぁなんてひそかに思って(笑)。
それでいざ歌詞がついたものがきたら、タイトルが「Lunar eclipse」! 想いが届いたー!って勝手に喜んでいました。作品でゴシック系のキャラクターを担当させていただく機会がなかったので、こういうテイストのソロ曲いただけたのが本当に嬉しいです。
ゴシックといえば人形、人形といえば少女……というイメージがあったので、少女感を出したくて(笑)。不気味さをふくんだ少女の声を意識しました。
──レコーディングはいかがでしたか?
Machico:歌うのはめちゃくちゃ難しかったです。リズムに音符をはめていくというより、自分のおきたい場所に言葉を置いていく……というような感じだったので、ゆったりとじらすように歌いました。
いわゆるパンチイン(※録音された音を部分的に差し替えるレコーディングの手法のこと)がしにくい歌いかたなので、レコーディングはワンコーラスをざっと録って、そのなかでいちばんいいものを選んでいくという感じでした。
3回サビがくるんですが、3回目にいくまでに少しずつ暗い要素を混ぜていって。サビを聴き比べしていただけると楽しんでいただけるかと思います。そして私の渾身のラップが入っていますので!
──さらに息の成分多めのスキャット的な声や、幻想的なコーラスも入っていますね。
Machico:幻想的な世界観の曲なので、そういう雰囲気を出したくて。レコーディングのときは、月夜を想像しやすいように電球を切りに切りまくりました(笑)。そういうことをしたのは初めてかもしれません。
──話が前後してしまうかもしれませんが、分島さんとはどんなお話をされたんでしょうか?
Machico:私は曲をよく色で捉えるんです。それで最初に紫要素が欲しいというお話をしました。「ピンクトルマリン」はピンクってイメージですし、「きっとショコラ」は柔らかブラウンって感じなので、「Lunar eclipse」は紫色にしたいなと。そういう色を感じられる歌詞を入れてもらえたら嬉しいです、ということを直接連絡させていただきました。
──色ですか。興味深いです。