秋アニメ『私、能力は平均値でって言ったよね!』声優インタビュー第3回:メーヴィス役・内村史子さん│ゴールデンレトリバー系イケメン女子の魅力は自然体で素直な心にあり!?収録現場では某CMソングが声優陣の間でパンデミック
WEB小説投稿サイト「小説家になろう」で連載中、累計3億PVを超え、アース・スターノベルより書籍化も果たしている『私、能力は平均値でって言ったよね!』(原作・FUNA氏/イラスト・亜方逸樹氏)。 本作のTVアニメが、2019年10月7日(月)よりAT-X、TOKYO MXほかにて放送・配信中!
『ゆるゆり』『干物妹!うまるちゃん』でおなじみの太田雅彦監督×あおしまたかし氏(シリーズ構成・脚本)コンビと、『ロウきゅーぶ!』『りゅうおうのおしごと!』のproject No.9が贈る、魔法や剣の異世界を舞台に、少女たちの成長や友情を笑いあり、ドラマありで描く、平均値(?!)ファンタジーです。
この度、“赤き誓い”の声優陣へ連続インタビューを実施! 第3回はメーヴィス役の内村史子さんです。メーヴィスとポーリンの家族にまつわるエピソードが展開した第8話「ポーリンが結婚って言ってないよね?!」までの振り返りや、メーヴィスのカッコよさにまつわる収録秘話などを語っていただきました!
回を重ねるごとに“男前感”が増していく自然体のカッコよさ
──改めて作品の第一印象についてお聞かせください。
メーヴィス役・内村史子さん(以下、内村):第一印象は、パロディがとても多い(笑)。分かるネタもありますが、「これもパロディなのかな?」「あれもそうなのかな?」と考えたりして、世代的に分からないネタも多かったです。転生前のマイルは昔の作品が好きなオタクだったという設定を聞いて、なるほどと思いながら読み進めていきました。
──やっぱりパロディの多さは目を引きますし、作品の魅力のひとつですよね。
内村:収録中も「ここはこういうネタだよ」「あの作品のオマージュだよ」と教えていただいたり、逆に私が言うようなこともあって。そんなやり取りをしていると、世代ごとに気がつくパロディが異なるんだなと思いながら収録していきました。
──元ネタの年代が幅広いですからね。
内村:そうなんです。例えばCMのパロディ。CMは一定期間でしか流れないので、放送当時に大人だった人よりも、意外と子供だった人の方が覚えていたりするんですよね。
──演じられるメーヴィスにはどのような第一印象がありましたか?
内村:オーディション原稿が、カッコいい剣士としてのシーンと、レーナの過去の話を聞いて思わず泣いてしまうシーンが織り交ぜてあって。最初は「カッコいい!」と思って読んでいきましたが、その後すぐに「あれ、すごい感情豊かだ!」と(笑)。だから彼女は、元々持っている感情をそのまま出しているからこそカッコいいんだと思いました。
それに自然体だから感情を隠すことがないんですよね。心が動くようなことがあったら感動するし、ちょっと腹立たしいことがあったら怒るし、面白いと思ったら笑うし。とても素直な子なんだと思いました。
──オーディションでの演技をそのまま本編のアフレコに持っていったのでしょうか?
内村:オーディションはカッコよさをベースにしつつも、感情が大きく表に出るようなところでは女の子らしさも必要かなと考え臨みました。カッコよさだけを出さない方がいいのかなと思いましたが、実際の収録ではもっと男性に寄せても大丈夫とディレクションをいただいて。カッコよさを全面に押し出す方がいいんだ!と思いました。
──となると、マイルとの修行や色々な戦闘を経てメーヴィスの印象は……?
内村:私の中でどんどん男前になっていきましたね(笑)。ただ、素直な性格がベースにあるので、素直さ故の男前感と言いますか、地で行っている彼女の雰囲気は常に意識しながら演じました。作ったカッコよさだけじゃダメだと思ったので。
──なるほど。他にもメーヴィスならではの演じ方やディレクションはありましたか?
内村:最初、笑うときには「あはは」と言っていましたが、「あ」を抜いて「ははは」と笑った方がより男性的になるというディレクションがありました。個人的にもメーヴィスには宝塚の男役のイメージを持っていたので参考として確認してみたら、たしかに笑い声に「あ」がついてなかったんですよね!
とはいえ「あはは」と「ははは」の使い分けはシーンによりますが、そこで男性的に持っていくところは難しかったです。
──ちなみに今までこういった男性的な側面を持つ役を演じた機会は?
内村:ありましたが、どちらかと言うと女の子をベースにしつつ男らしさが感じられるような役がほとんどなんですよね。カッコよく演じようとすると男の子になるから、もっと女の子に寄せてほしいと言われることはありましたが、その逆の指示は初めてでした(笑)。
とあるCMソングがアフレコブース内でパンデミック!?
──メーヴィス以外で気になるキャラクターを挙げるとすれば?
内村:全員好きではありますが、原作や漫画を読んでいたらポーリンを好きになりました。でもアニメでみなさんが演じられる要素だったり声がついたことで、「マイルはこんなに可愛いんだ!」と改めて実感しました。本当に内向的なオタクだったのかなって疑うくらい陽気な性格だと思って(笑)。
コミュニケーション能力がないような、すごいあるような……やっぱりないような(笑)。ただ、彼女は基本的にプラス思考な子なので、観ていて気持ちいいですし楽しいですね。
──転生前は友達がいなかったわりに、転生後は人にガンガン話しかけますしね(笑)。
内村:そうなんですよね、すごいと思います(笑)。でも転生前の家族とは普通に話せていたわけですから、クラスメートに話しかけてもらう機会がなかっただけでポテンシャルは元々持っていたんでしょうね。
──収録現場の雰囲気は内村さんから見ていかがですか?
内村:収録はとてもいい雰囲気で進められていて、休憩中にはキャストやスタッフのみなさんとお話する機会もありました。ディレクションを受けた際に分からないところがあっても丁寧に教えていただいたりと、とても演じやすい環境でした。
──冒頭で話題に挙がったパロディについても他のキャストさんとお話する機会があったんですよね。印象的なパロディってありますか?
内村:個人的にはとあるCMのパロディが印象的で、そもそも和氣ちゃんは知らなかったんですよね。みんなで「こういう歌だよ、知らない?」って動画を観て確認しながら教えていたんです。
そうしたら、そのシーンが終わった後なのに歌が頭から離れなくなって、みんなで「ずっと頭から消えない!」と(笑)。ちなみに和氣ちゃんは大丈夫だったみたいですけど、彼女は元の音程を変えて歌わないといけないので、私達とは別のところで苦戦していましたね(笑)。