田所あずささん初のアリーナ公演レポート｜“イコール”で繋がった「サイコーの誕生日をありがとうございました！」

アコースティックの選曲は自ら担当

前半が赤い炎なら、中盤は青の炎。次のブロックでは、心で静かに燃える思いを聴かせていきます。

まずはバンドマスター／ギタリストの神田ジョンさん（PENGUIN RESEARCH）とのアコースティックから。

「提案したのは私なんです。ロックも好きなんですけど、アコースティックで静かに歌うのも同じくらい好きで、みんなにも聴いてもらいたいなと思って」と、自身でセレクトした「僕は空を飛べない」を。

＜「どうせ踏み出せるわけない」って決めちゃったら 終わりだから小さな声でも 胸の中でもそっと歌う＞──極限までそり落とした、温かみのあるギターの旋律に合わせて丁寧に歌い、＜今は僕だけ 僕だけのもの＞という一節はこの瞬間をかみしめるかのように、力強く、高らかに歌います。

今度はバンドメンバー全員によるアコースティック編成で、「6年前の今日もらった曲」と「ツボミノコエ」を。心にある本音を歌声に託すように“ありがとう”の気持ちを羽ばたかせたのでした。

次のMCでは改めて、「ツボミノコエ」を6年前のハタチの誕生日にもらったこと、今日が誕生日であることを話します。

「今日26歳になりました！　26歳って大人のなかの大人のなかの大人って感じ。後輩もできて、松永あかねちゃんにアフレコ前に“田所先輩って人妻的な色気がありますよね”と言われて複雑な気持ちになりました……」と告白（笑）。

歌とMCのギャップは、田所さんの魅力です。そして“誕生日”だからと、「ゲネの直前にお願いして入れてもらった」という曲へ。

田所さんがどうしても歌いたい、みんなに届けたいと願ったのは、11月27日に発売する「RIVALS」に収録される「スペクトラム ブルー」。シンガー大木貢祐さん、神田ジョンさんが手掛けた「今後の指針になる」と公言しているミディアムナンバーを丁寧に紡いでいきます。

さらに「スロウリグレット」へと続き、エモーショナルな歌声を届けました。

楽しい時間はあっという間で「え～。もうこんな時間!?」と驚く田所さん。ファンに「楽しんでますか？」と問いかけると、大きな歓声が沸きました。

「名古屋から来た」という声を広がった田所さんは「名古屋……別のやつやってるよ……。私のところにはDJ KOOさんとか来ないけど」と、同日（＋前日）に名古屋にて行われていた『THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 7thLIVE TOUR Special 3chord♪ Glowing Rock!』のライブに触れ、客席から笑いが起こりました（アンコールにスペシャルゲストが控えていたのですが、本人は知る由もなく……）。

ファンとコミュニケーションをとったあとは、歌でさらに密に繋がっていく後半戦へ。「一緒に歌ってくれますかーー！」と「Come on,A-Z!!」「It's my CUE.」「あずさ2号のテーマ」「ストーリーテラー」とパワフルにクライマックスを畳みかけ、大合唱を起こします。ラストはタイトル曲の「イコール」。

「次が最後の曲になります。イコールという曲は、今日完成するのではないかなと思っています。ぜひみんなでイコールを完成させてください。一緒に歌いましょう！」

そう語り掛け、イントロのコーラスを全員でシンガロング。心と心、過去と今を “イコール”で繋げ、高らかな未来に導いていくように、爽やかに歌唱しました。