アニメ『歌舞伎町シャーロック』東山奈央さん、東内マリ子さんによる座談会第6弾|村瀬歩さんの演技が憎らしい! 1クール目で広がったストーリーが1つにまとまって進んでいく2クール目へ
変人ばかりの探偵長屋のメンバーの中でも、小林となら仲良くなれる!?
――お当番回を終えた小林についても、意外性というよりは、キャラに広がりを見せたタイプ?
東内:小林は、「絶対、こうあってほしい」「ほら!(こうなった)」みたいな、全部の期待を描いてくれた感があります。
個人的に小林の話は好きですね。小林の基本的な部分が、いわゆる“脳筋”というか、行動が下半身と直結している感じのキャラクターだったのですが、お当番回はいい奴だなという面が見れて、良かったですよね。
東山:小林がより愛せるキャラクターになりましたね。
東内:子供たちが将来の夢を話している時も、かわいいなと思ったし、あそこの関係性がすごくほほ笑ましくて。
東山:ビッグドリームを語っている子もいて、ただスレた子供たちじゃないところが良かった!
――すでに、アイリーンのお話を伺いましたが、マイクロフトも登場し、ここまでゲストキャラクターもいろいろなキャストさんが演じられているので、気になるキャラクターはいますか?
東内:もう名前は出ちゃっているけど、やっぱりB造さんかな。
東山:関(智一)さんはアフレコ現場に途中から駆けつけでいらっしゃったのにも関わらず、大旋風を巻き起こしていかれたので、(関さん演じる)B造さんはことあるごとに話題になりますからね。
東内:そうそう。先輩の“先輩たる由縁を見た!”みたいなところで、やっぱりすごいなと。
東山:関さんは、あの大量のセリフも自分のものにされているし、アドリブも自信を持っておっしゃられているので、どこからどこまでが台本なのか我々もわからなくなるというか。
1話だけの出番にもかかわらず、それくらい関さんの中でB造さんが生き生きとしていて、「先輩たる由縁」ということに、私もすごく共感しました。
一人ひとりを話し始めたらキリがないくらい個性的なキャラが多いですし、役者の皆さんも素晴らしくて。置鮎龍太郎さん演じられるマイクロフトもすでに怪しい動きをしているのですが、さり気なさ過ぎて、たぶん皆さんは気付いていないかもしれません。
東内:本当に変な人しかいないです。みんなと仲良くなりたいかと言われたら難しいな。
一同:(笑)。
東山:それこそ、変な人ばかりで面白いですけど、しいて上げるなら、仲良くなりたい人はいますか?
東内:小林。小林は普通に仲良くなれそう。
東山:なるほど。私は下ネタを明けっぴろげに言う人はあまり好きじゃないので、小林はそれほどでもないな。友達じゃなくて、端から見ている分には面白いですけど。
東内:うるさいって言ってたら静かにしてくれそうじゃない? もし、奈央ちゃんに言ってきたら、私が「ふざけるな!」と黙らせてあげるから大丈夫、安心して(笑)。
一同:(笑)。
『歌舞伎町シャーロック』は家族の時間☆
――探偵長屋のキャラクターたちは男性が多いので、もしご自身が、探偵の中から恋人、兄弟・姉妹(家族)、依頼したい探偵を選ぶなら、誰を選びますか?
東山:ハドソン夫人はお近づきになりたい、ので……家族でも良いですね。恋人はちょっと違うかな。
東内:恋人は、嫌だな……みんな。
一同:(笑)。
東山:私、ワトソンは良いよ?
東内:ワトソンは、例えば自分が出産の時も「ゴメン、シャーロックが呼んでいるから」と、行っちゃいそうじゃない?
東山:男友達を大事にする人は好きだし、それはワトソンもさすがにしないと思う。きっと、手を握って応援してくれると思うよ。
東内:でも、あんなに変なシャーロックに、ワトソンがこんなにも信頼を置き続けるというのは、それはそれで変だなと思っていて。
ワトソンは、難しいことはわからないけど、人間の本質を見るのが得意だからこそ、この人は信用がおけるとか、すぐ人を信じてしまったりする面があるのかなとは思うんですけど……恋人は嫌、かな。
私がシャーロックほどの愛情を向けてもらえればいいけど、それほどのものを見い出してもらえそうにないなと思うので、難しいですね。
東山:ワトソンはきっと、シャーロックとちマさんとの愛情を天秤にかけるタイプの人じゃないと思う!
直情的というか、目の前に起きたピンチを全部解決したくなる人だと思うから、たぶん電話で助けを求めるシャーロックより、目の前で出産に困っているちマさんを見たら、そっちを助けたくなっちゃうと思う……ゴメンね、出産の話ばっかりで。
一同:(笑)。
東内:そもそも結婚相手じゃなくて、恋人だった。
東山:段階飛び越えちゃってますね(笑)。
私は、そんなワトソンの愚直なところは好きですね。ワトソンはシャーロックに主導権を握られているようで、ちゃんと能動的な人だなと思っていて。
本当に、金魚のフンみたいにくっついて行くタイプなら好きになれないんですけど、わざわざ新宿の壁を越えて、イーストに逃げてまで依頼をして。
男気がない人は本当にピンチの時も助けてくれないと思うんですけど、ワトソンはナヨナヨしているようで、ここぞという時には男気があるので、助けてくれると思います。
ちマさんは、ワトソンじゃなかったら誰ですか?
東内:私は、小林かな。単純に好きだから。ただ、いい奴過ぎるので、例えば頑張って働いてお金を稼いできても、誰かが困っていたりして、心がそちらに向いてしまったらお金を渡しちゃいそう。
でも、そうなったらしょうがないから、私が稼げば良いかなとも思います。
東山:言っていることが、200万円あげて、また200万円借りちゃうルーシーっぽい!
一同:(笑)。
――では、家族や兄弟・姉妹を選ぶなら、東山さんはハドソン夫人ですか?
東山:そうですね。ハドソン夫人は“グレート・マザー”とキャッチコピーが付いている通り、とても素晴らしい人で、人情も篤く、つい相談したくなるというか。
無責任ななぐさめとかはなく、一生懸命考えてくれて、自分の人生経験で良いアドバイスをくれる人のように感じるので、すごく好きですね。
あと、諏訪部(順一)さんがおっしゃると、セリフが面白くなります!
一同:(笑)。
東山:「ギブミ―、プウ」は「これは大丈夫なのか!?」って思うんですけど、その声の裏返り方とかすごくチャーミングで、にっこりしちゃう。
実は、録画してご飯を食べながら家族で見るのが東山家の習わしなんですけど。
東内:ご飯の時に!?
東山:ちょっと、家族と一緒に見るか悩むシーンもありますけどね(笑)。それで、父がハドソン夫人を見て、「諏訪部さんが演じているの!?」とすごく驚いていました。
東内:私は“家族”という面で考えると、もともと長屋のみんなは家族っぽい、親戚の集まりみたいだなと、ずっと思っているので、みんな良いなと思います。
特に、京極が弟だったら最高だなと。私は一人っ子だから、姉と弟の関係がどんなものかは友達を見るしかわからないけど、弟がいるとすごく楽しいらしくて(笑)。
それが京極だったら、きっと楽しくなるだろうし、かわいいなと思って。
東山:京極だと、お姉ちゃんに対してどんな反応になりそうですかね?
東内:どんな感じでもかわいいと思う。
東山:甘えてくるのかな。
東内:すごく甘えてきても「かわいい」となると思うし、すごくツンツンでも「もぅ(しかたない)、かわいいな」と。
一同:(笑)。