アニメ『歌舞伎町シャーロック』東山奈央さん、東内マリ子さんによる座談会第6弾|村瀬歩さんの演技が憎らしい! 1クール目で広がったストーリーが1つにまとまって進んでいく2クール目へ
東山さんの依頼内容に、東内さんの愛情が再び爆発♪
――改めて、依頼する探偵を選ぶならいかがですか?
東山:(熟考の末)……シャーロックかな?
東内:ワトソンと出会った後のシャーロックがいいな。まずワトソンがいてくれないと、ちゃんと依頼を聞いてくれなさそう。
ワトソンの「やってあげましょうよ」という一声で、依頼を受ける方向に持っていってくれそうだから、ワトソンがいる時にシャーロックに相談したいかな。
東山:私はシャーロックが一番バランスが良いかなって。
メアリだと遂行能力は高そうだけど、途中で止めちゃわないかな、お金だけもらって満足しちゃうかもと思って(笑)。一見、解決したように見えて、根底の問題が解決していないままにならないかな、というのが少し不安です。
一方でルーシーは、すごく真面目に、消費者ファーストな感じで対応してくれそうですけど、自分のことを顧みずに、身を滅ぼすまで突き詰めてやってくれそうな気がするので……依頼するのが悪いなと(笑)。
でもシャーロックなら、ちゃんと解決もしてくれるし、身を滅ぼすところまでお前のためにやる義理はない、みたいなバランス感覚がありそうだからです。
――ちなみに、お互いに依頼するとしたら、何をお願いしますか?
東山:ちマさんに?
東内:(真剣な表情で考えこむ)……どうしよう。
一同:(笑)。
東山:本当に一緒にいるだけで居心地がいいので、それで十分です。
もちろん尊敬もしているし、好きだからこその気遣いとかはありますけど、でも嫌われたらどうしようとか、失礼なこと言っちゃったかもと思っても、ちマさんなら良い方に受け止めてくれるだろうというお人柄に、私は甘えてしまっていて、甘やかしてもくれていて。
なので、一緒にいてほしいです。
東内:うれしい、いる!
一同:(笑)。
東内:私が“大富豪”という設定になりますが、まず東山さんの事務所に1億円振り込むので、1週間お休みにしていただいて。もう1億円を(東山さんに)あげるので、自分だけのためにその1億円を使ってほしいです。
東山:私が1億円で!?
東内:東山奈央ちゃんは、作品、役、歌でも、仕事全部において、人への感謝や愛情を傾けることを原動力にしている方だな、いろいろな愛情を表現する、人を愛する存在だなと思うので、その愛情の対象が全部自分にだけ向いた時に、何をするのかが全然想像できなくて。
親のためでも、誰のためでもなく、募金とか誰かのためになりそうなことはダメで、その内の5千円だけでも、1億円全部使わなくてもかまわない。
ただ、自分のためだけに使える1億円をあげるから、楽しんできてねと(笑)。
東山:私は100万円で依頼しようとしていたんですけど、それならいくら払おうかな。
東内:え、100万円で一緒にいてくれるの? 別にお金は要らないけど、いいよ!
一同:(笑)。
先の展開が言えないことがミステリーの魅力! まっさらな気持ちで2クール目もチェック
――作品にちなんで、ご自身についての質問ですが、歌舞伎町にまつわる思い出やイメージはありますか?
東内:キャッチ(客引き)にだまされた思い出があります。
東山:えーっ!?
東内:目的のお店に向かう途中で、系列店ですよと案内されたら、実は系列店でもないお店だった上に、3人で8万円くらいの会計になって。
普通の居酒屋にあるようなフライドポテトとかなんだけど、ドリンクもなかなか出てこないし、「こんな品目しか提供されなくて8万円もするの!?」みたいな。
チャージ料や、高い飲み放題付けたのに、頼んだドリンクは別料金だったとか、いろいろ盛られていました。
東山:本当にあるんですね。私は都市伝説だと思ってました。
東内:私もそう思っていたけど、その後もよく映画館とかには行くから、キャッチの人を見ると思わず目くじら立てちゃう。
最近は映画館とか、いろいろな施設ができたから足を踏み入れやすくなって、アミューズメント施設を楽しむにはいいけど、以前のコマ劇場があった時や、飲食店はとても怖い印象です。
東山:昔はカラスがいっぱいいて、ゴミも散乱して、人も怖い印象だったのですが、今は歩いていてもあまり危険性を感じなくて。
子供っぽく見られてお金を持ってないと思われているのかもしれないですけど、一人で歩いていても声を掛けられることはないですね。
東内:気を付けてね、一緒にいない時は守れないから。
東山:私が声を掛けられた時は、臓器売買だと思っているので。
一同:(笑)。
東山:体目当てではないだろうと。
東内:ある意味、それも体目当てだけどね!
東山:そういうことは注意していますが、やっぱり怖い街なんですね。昼夜気にせず歩いていて、キャッチへの注意喚起のアナウンスで陽気な音頭が流れているなと思うくらいです。
東内:そうそう、聴こえてないのかなと思うもん。権力さえあれば取り締まるのに。
東山:あ、それ1億円でやりましょう!
東内:確かに。それやろうか。
一同:(笑)。
――もしかしたら、道を聞かれやすい人、聞かれにくい人がいるように、キャッチなども声を掛けやすいタイプ、掛けにくいタイプがあるのかもしれませんね。
東内:道もよく聞かれるんですよね。道や乗り換えがわからないとか、老若男女、各国、オールマイティで声を掛けやすいのかもしれない。
東山:各国!?
一同:(笑)。
東山:でも、わかる気はする。声を掛けても邪険にされなさそう。
東内:邪険にはしないかも。タクシーの運転手さんとも絶対会話しちゃうし。
東山:まるで、(東内さんが)イースト、(東山さんが)ウエストを、それぞれ歩いているみたいですね。
東内:京極がウエストに行きたいという気持ちが、今すごくわかった……そりゃあ行きたいよね。
一同:(笑)。
――最後に、ファンの方へメッセージをお願いします。
東山:今まで、いろいろな依頼を元にしたオムニバス形式でお送りしてきました。下ネタからパロディまでカオスに入り混じったコミカルな作品かと思いきや、重たいところもある作品で。
お話が大きく動き始めて2クール目がスタートしますが、最終回まで見終わって、すごく素敵な映像が付いたOPやEDもよく見ると、いろいろな仕掛けがあることに気付くと思います。
例えば、OPでマキちゃんのシルエットの中に京極がいるとか、#11まで見ると、実は早い段階から物語のキーになるものが散りばめられていたことがわかると思いますが、一瞬なので、皆さん本編でもスルーしているところがあるくらい、緻密に作られていると思います。
ちマさんと一緒にアフレコに入っていた時には、この作品は売れるか荒れるかだという話もしていて(笑)。それくらい、現場が一体となって挑戦している作品になっています。
先々の話も「期待してください」と言いたいところですが、ただまっさらな気持ちで見て、驚いていただきたい思いもあるので、どう伝えたら良いのか難しくて……何も言えない。
一同:(笑)。
東山:#02のゲストだったLynnちゃんと別現場で会った時に、『歌舞伎町シャーロック』のいろいろな話をして、結末を聞かれたので、内輪だしとネタバレしたのですが、ものすごく食いついてくれて。
我々は最終回までの展開も理解した上で、収録に臨んだんですけど、初めて脚本を読んだ時は衝撃的すぎて、腰が抜けるような気持ちになったので、皆さんにもぜひ最後まで見ていただきたいです!
とにかく2クールの最後まで見ていただければ、わかると思います!
東内:もう、とにかく今(隣の東山さんが)かわいいな、という思いでいっぱいでしたね。
一同:(笑)。
東内:これから先どんなことが起こるか、言えないことがミステリーの良さというか。それを知ってしまったら面白くないので、今言えることは、東山奈央ちゃんが全部言ってくれたと思います。
私たちの前の座談会で、斉藤さんと山下(誠一郎)さんが「とにかく#12まで見て」とおっしゃっていたましたが、そこまで見てくださった方がこの記事も読んでくださっていると思うので、よくここまで「付いてきてくれましたね」という気持ちです。
ここまでの話数は、1本のストーリーでありながら、ミステリーや挑戦的な要素を入れたりと、いろいろな方向に向けて枝分かれしていて。今まで広がっていた力が1つに合わさって大木になり、どんどん先に進んでいくのが、この2クール目だと思います。
最後まで見たことで必ず残るものがあるので、1クール目と同じく、2クール目も最後まで見ていただきたいです。
TVアニメ『歌舞伎町シャーロック』作品情報
放送情報
TBS:毎週金曜深夜 1:55~
MBS:毎週金曜深夜 1:55~
BS-TBS:毎週土曜深夜 1:00~
AT-X:毎週火曜 夜8:00~
リピート放送 毎週木曜 昼12:00~/毎週土曜 深夜4:00~
※放送日時は変更になる可能性がございます。
《配信》
dアニメストア:毎週土曜 昼12:00~
AbemaTV:毎週火曜12:30~
ほか
イントロダクション
新宿區イーストサイド……混沌を極めたその街の中心には、ネオン瞬く歌舞伎町が広がっていた。
光が強けりゃ影も濃い。悪人どもの潜む暗がりの、そのまた奥に探偵長屋の明かりが灯る。
ハドソン夫人の営むその長屋は、なくて七癖、曲者ぞろい。野心満々のケッペキ探偵に、男を化かす姉妹探偵。はたまた刑事くずれのオッサン探偵がいるかと思えば、ヤクザを破門されたアンチャン探偵……
そして真打は、落語をこよなく愛する天才探偵シャーロック・ホームズ。切り裂きジャックによる猟奇殺人が起きたその夜、舞台の幕は上がった。
探偵どもの化かし合いを横糸に、シャーロック、ワトソン、モリアーティ、三つどもえの友情を縦糸に……
ミステリー? いやさコメディ? なんともはや、判別不能ドラマのはじまりはじまり~。
スタッフ
監督:吉村愛
シリーズ構成:岸本卓
キャラクターデザイン・総作画監督:矢萩利幸
プロップデザイン:清池奈保・津坂美織・久原陽子
色彩設計:藤田恵里香
美術設定:金平和茂
美術監督:片平真司(スタジオアカンサス)
3D監督:磯部兼士(ランドック・スタジオ)
特殊効果:村上正博
2Dワークス:濱中亜希子
撮影監督:荒幡和也
モーショングラフィックス:大城丈宗
編集:濱宇津妙子
音響監督:長崎行男
音楽:伊賀拓郎
オープニングテーマ:EGO-WRAPPIN’「CAPTURE」
エンディングテーマ:ロザリーナ「百億光年」
アニメーション制作:Production I.G
キャスト
シャーロック・ホームズ:小西克幸
ジョン・H・ワトソン:中村悠一
ジェームズ・モリアーティ:山下誠一郎
京極冬人:斉藤壮馬
メアリ・モーンスタン:東山奈央
ルーシー・モーンスタン:東内マリ子
ミッシェル・ベルモント:青山穣
小林寅太郎:橘龍丸
ハドソン夫人:諏訪部順一