劇場版『新幹線変形ロボ シンカリオン 未来からきた神速のALFA-X』レビュー|笑いあり、涙あり、コラボあり! 何でもありのTVシリーズの魅力が、そのまま劇場作品に
実在の新幹線が変形する巨大ロボット「シンカリオン」と、その運転士に選ばれた子供たちが地球の平和を脅かす敵と戦うアニメ『新幹線変形ロボ シンカリオン』。2019年12月27日からは、その初の劇場作品となる劇場版『新幹線変形ロボ シンカリオン 未来からきた神速のALFA-X』が全国ロードショーとなります。
『シンカリオン』ファンにとってはその公開が待ち遠しいかと思いますが、アニメイトタイムズでは一足先にその内容をレビュー。劇場公開前に、是非ともその期待を高めていただければと思います。
ハヤトの父・ホクトが少年の姿に!? 時空を越えて描かれる親子の絆
劇場版では、TVシリーズでも活躍したハヤトの父・ホクトが、なんと少年の姿になって登場。シンカリオンの運転士として、ハヤト達と共に新たな敵に立ち向かうことになります。
少年ホクトは子供の頃から、ハヤトと同じ根っからの電車好き。しかし、大人の時とは異なり、やや内向的で大人しい性格で、ハヤトとはまったく異なるタイプの少年として描かれています。
その分、ハヤトの妹であるハルカに口調が瓜二つだったりと、しっかりと親子らしさを感じ取ることができるようになっています。
ハヤトはそんなホクトとも次第に打ち解けていくことになるのですが、ホクトが少年の姿のままでは、父としてのホクトは戻ってくることができないと気づきます。
ハヤトにハルカ、そして母・サクラを含めた、少年のホクトを取り巻くハヤトの葛藤や速杉家の家族ドラマは、大きな見どころとなっています。
なお、少年時代のホクトを演じるのは、大人のホクト役の杉田智和さんとも共演経験が豊富な釘宮理恵さん。数多くの少年役を演じてきた釘宮さんが、ホクトにどのような息を吹き込むのかも注目して欲しいポイントです。
各地の運転士たちが再び集結! キトラルザスのエージェント達も大活躍
TVシリーズでは、キトラルザスとの戦いを終え、それぞれの故郷へと帰っていった運転士たちでしたが、新たに襲来した脅威に対抗するため、再び集結。TVシリーズで、少ししんみりとした別れがあったアキタにツラヌキ、シノブたち大宮支部の仲間たちが再会を果たします。
もちろん大宮支部の面々だけではなく、北海道に名古屋・京都・門司といった各地の支部の面々も登場。TVシリーズを見てきたファンにとってはたまらない、オールスター映画に仕上がっています。
また嬉しかったのが、TVシリーズの最終話で人類と共存の道を選んだ、キトラルザスのエージェント達もしっかりと登場し、心強い仲間として戦ってくれること。
とくに第43話でのハヤト達との交流や、演じるマックスウェル・パワーズさんの艶のある独特の声音、シンカリオンへの深い愛などで、印象的なシーンを多数生み出したエージェント・ゲンブの活躍シーンは必見。
『シンカリオン』ファンなら誰もが大好きであろうゲンブの勇姿を、是非劇場に足を運んでチェックを。