『攻殻機動隊S.A.C.』Blu-ray BOX発売記念&最新作『攻殻機動隊 SAC_2045』神山健治監督×マフィア梶田氏による取材会レポート|フル3DCGとなった最新作の一番の変化はセリフ量!?
セリフ量が2/3に! 大きな変化の理由は?
『攻殻機動隊S.A.C.』シリーズといえば登場人物たちによる圧倒的なセリフ量も魅力の1つとなっています。一方、新作『攻殻機動隊 SAC_2045』は、『攻殻機動隊S.A.C.』シリーズに比べセリフ量を2/3ほどに減らしてるとのこと。その理由を監督が答えてくれました。
「他のシリーズよりも分かりやすくしたかった。『攻殻機動隊S.A.C.』は、言葉あそびみたいなところもあったし、士郎先生の漫画の余白に書いてあるような説明をどうやって表現しようかということで出てきたアイディアが“セリフを多くする”だったんです。でも『攻殻機動隊 SAC_2045』では、海外の人が観た時にも分かりやすくしたいなと。翻訳の制限もありました」
と現代に合わせた表現方法にチャレンジしたそうです。それが実現できたのも、3DCGの技術力が上がったからだという神山監督。
「絵の表現はCGになったので、セルアニメより広がっています。語らずとも伝えられる部分は、セリフではなく映像で描こうという意識はちょっと上げてますね」と今だからこそ表現できることへの手応えを語りました。
シンギュラリティ迎える年代
多岐にわたったお話はまだまだ尽きませんが、取材会もそろそろお開き。最後に神山監督から『攻殻機動隊 SAC_2045』を楽しみにしているファンへメッセージが贈られました。
◆神山監督からのコメント
タイトルを「2045」とつけたのは、数年前から2045年にシンギュラリティを迎えると言われていて、すごく『攻殻』にぴったりな年代なんじゃないかなと思ったからです。
想像する余地がすごく広がる年代だなとも思っていて、この年に何が起きるだろうかと、現実に即しながらアイディアを出したり、エンターテインメントとしてのファンタジー要素もたくさん入れています。
全世界への配信を意識して新しい表現にも挑戦しているし、今までの『攻殻』シリーズの延長にある物語になってるという手応えもあります。
それをどういうふうに新たに料理したのか、配信が始まったら、是非観ていただけたらなと思います。
[取材・文/岡本伴行]
作品情報
「攻殻機動隊 S.A.C. TRILOGY-BOX STANDARD EDITION」
神山健治監督による『攻殻機動隊 S.A.C.』シリーズ3部作をコンプリートしたBlu-ray BOX
2020年3月27日(金) 発売
商品情報:https://v-storage.bnarts.jp/gits_sac
(c)士郎正宗・ Production I.G/講談社・攻殻機動隊製作委員会
『攻殻機動隊 SAC_2045』
2020年4月 NETFLIXにて全世界独占配信スタート
公式サイト:https://www.ghostintheshell-sac2045.jp
公式Twitter:https://twitter.com/gitssac2045
最新予告編:https://youtu.be/O6pA7Dw_iCw
(c)士郎正宗・ Production I.G/講談社・攻殻機動隊2045製作委員会