舞台『KING OF PRISM -Shiny Rose Stars-』脚本・青葉譲さんインタビュー|書きたい話を詰め込んだら舞台2本分のボリュームに!? 舞台で2つの大会が楽しめるのは最初で最後
PRISM.1でシャインVSりんねの対立軸は外せない
——また、デュオ大会では敵対しているエーデルローズとシュワルツローズの垣根を超えた組み合わせも見られるのだそうで、対抗戦「PRISM.1」と併せて、敵対している2グループの関係性について意識したことはあるのでしょうか?
青葉:PRISM.1をやるにあたって、どうしてもシャインVSりんねの対立軸は外せないので、そこに向けて進めていった感じです。なので、あまり大袈裟には考えていませんでした。
むしろ、シャインVSりんねに至るまでのシンとルヰの2人のストーリーをもう少し描きたかったところがあります。
——シンとルヰのストーリーと言えば、遊園地デートのシーンが印象に残っています。
青葉:声優さんを含め、周りのみんなからルヰの服にツッコミを入れられましたが(笑)。
——(笑)。ちなみにあの服は青葉さんが考えられたんですか?
青葉:原案はゲーム会社の方が考えてくださいましたが、“デートに行く服で”というイメージは僕から伝えました。実は僕、いつも“コスプレイヤーに真似できない服を”とデザインをお願いしているんです。
——そうだったんですね!
青葉:だから、わざと宙に浮いている服にしたり、“どうだ、真似できないだろう!?”と(笑)。でも、見事に実現する方がいらっしゃるんです。もう負けました(笑)。
一同:(笑)。
——衣装といえば、プリズムショーの衣装も素敵ですが、演出も話題になっています。実際に、舞台でプリズムショーをご覧になっていかがでしたか?
青葉:今回の舞台は2つの大会が行われますが、PRISM.1のほうはアニメでやっているプリズムジャンプをどのように演出するか予想以上でした。
デュオ大会の新しいプリズムジャンプは、とにかく新しいんです(笑)。こちらが想像していないような演出をいっぱい出してくださったので、どちらも見どころですし、楽しんでいただけると思います。
——キャラクターによって個性が出ているプリズムショーですが、どこからインスピレーションが湧くのか気になります。
青葉:だいたいYouTubeかなぁ……って冗談ですよ?(笑)
一同:(笑)
青葉:アニメの場合、実写じゃできないことをまずやるのが前提で、実写でできないことは何なのか考えています。
3Dという部分でも表現の可能性が変わってくるので、作画より見栄えがする形って何があるのか考えます。
そうなると、だいたい惑星をぶつけたり、地球より大きくなったり……そういうことになっちゃいます(笑)。あとは新しい服を作れないからじゃあ裸にするか!って裸にしたり。
――(笑)。
青葉:記事になりますか!? 大丈夫ですか!?(笑)。
――大丈夫です!(笑)。気を取り直して……青葉さん自身、プリズムショーの曲にどのような印象を持たれていますか?
青葉:僕はシナリオを書いて、だいたいこういう感じでとだけ伝えて曲を作ってくださっているので、基本的にストーリーに沿ったものが曲として上がってきます。
いつも物語に合わせて作ってくださっていますし、これは『キンプリ』の楽曲制作を担当されたエイベックス・ピクチャーズの西さんのおかげだな、と。
曲についてはバラエティに富んでいて飽きさせないように考えてくれているな、と思っています。
PRISM.1でジョージが最高得点を取った理由が舞台で分かる
――魅力的なキャラクターをキャストさんが演じますが、キャストさんの演技で印象に残っているシーンはありましたか?
青葉:佐久間祐人さん演じる田中会長です。田中会長がアドリブで全く女子受けしないネタを盛りだくさん入れているので、そこが見どころですね。女子勢がぽか~んっとしている空気がたまりませんでした(笑)。
――女性では引っかからないネタなんですね。
青葉:男性から見たら面白いですが、女性からすると100%分からないネタになっています(笑)。男性の方なら、ぜひ田中会長に注目していただきたいです。
また、僕個人としては田中会長と黒川冷のやり取りがすごく好きでした。
――シナリオを読ませていただきましたが、田中会長の存在感があって面白かったです。
青葉:はい。田中会長に関しては、自分の名前を言うセリフしか書かなかったんですけど、そのセリフ以外にもたくさん言っていました(笑)。
あとは、やっぱりエィス役のこばたつ(小林竜之さん)とジョージ役の古谷さんですね。この2人の絡みは見どころだと思います。2人で相談していろいろとアドリブを考えているようです。
――それは楽しみです!
青葉:くだらないことを一生懸命やっているこの2人のやり取りが、すごく面白いので(笑)。
あと、舞台を観ていて思ったことがあります。アニメもそうですけどジョージってやっぱりパフォーマンス能力が高いなぁ、と。それが舞台でも遺憾無く発揮されていて、本当にすごいんです。
僕、ジョージって嘘の実力なんじゃないかな、と確信が持てないままアニメを作っていたんですけど、舞台を観たらジョージはすごいんだって思いました。
(力を込めて)ジョージは本当にすごいんです!
――おぉ!
青葉:また、エィスを演じるこばたつも素晴らしくて。「PRISM.1」のジョージのプリズムショーを観て、やっぱり上手いなぁと。
他のキャストさんは踊りながら歌っているので大変ですが、ジョージの場合は裏でエィスが歌っているので、歌と踊りそれぞれに集中できる分、歌のクオリティも踊りのクオリティもどっちも高い。
だからか!なるほど!と思っちゃいました(笑)。
一同:(笑)。
青葉:なので、ジョージのパフォーマンスが「PRISM.1」でなぜ最高得点を取ったのか、舞台を観ればその理由が分かりますし、実感できます。
――なんだか、すごく深いですね……。
青葉:本当に深いです。アニメで作っている時は気づきませんでしたが、それを舞台で観て思い知らされました。
――まだまだお話をお伺いしていたいところですが、最後に舞台キンプリを楽しみにしている方へメッセージをお願いします。
青葉:前回の舞台をご覧になっている方、もしくはアニメの応援上映を劇場で経験なさっている方がほとんどだと思いますが、役者さんのファンで初めて『キンプリ』の舞台を観劇する方もいらっしゃると思います。
『キンプリ』ファンの人たちが声を出していたり、サイリウムを振ったり、拍手をしたりする姿を見ると戸惑うと思いますが、舞台キンプリは他の2.5次元舞台とは違うものなので、そういった周りの環境も含めて楽しんでもらいたい、受け入れてもらえたらと思っています。そこが僕が1番心配していることですし、そういった人たちに新しい扉を開いてもらえたらな、と。
前から舞台を楽しんでくれていたファンの皆さんには、前作以上に皆さんの力を必要としているので、恥ずかしがらずにデュオ大会とPRISM.1の本当のお客さんになったつもりで、声をめいっぱい出していただけたら嬉しいです。
[文・福室美綺]
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舞台『KING OF PRISM Shiny Rose Stars 』作品情報
■日程
2020年2月20日(木)〜3月1日(日)
※公演日時は変更の可能性があります。
※2月21日、24日(月・祝)、26日、27日、28日の公演終了後にアフターイベントも実施致します。
■劇場
TOKYO DOME CITY HALL (東京都文京区後楽1丁目3ー61)
■出演者
橋本祥平(一条シン役)
小南光司(神浜コウジ役)
杉江大志(速水ヒロ役)
大見拓土(仁科カヅキ役)
横井翔二郎(太刀花ユキノジョウ役)
長江崚行(香賀美タイガ役)
村上喜紀(十王院カケル役)
五十嵐雅(鷹梁ミナト役)
星元裕月(西園寺レオ役)
廣野凌大(涼野ユウ役)
spi(大和アレクサンダー役 )
古谷大和(高田馬場ジョージ役)
横田龍儀(如月ルヰ役)
小林竜之(池袋エィス役)
栗田学武(氷室聖役)
前内孝文(法月仁役)
及川洸(黒川冷役)
<アンサンブル>
梅津大輝 佐藤一輝 竹井弘樹 宮越大貴 小林駿太
※出演者は変更になる可能性がございます。
■スタッフ
脚本:青葉譲
演出:宇治川まさなり
音楽:石塚玲依
劇中歌:AstroNoteS
タカラトミーアーツ/シンソフィア/エイベックス・ピクチャーズ/タツノコプロ
主催:舞台「 KING OF PRISM Shiny Rose Stars 」製作委員会 2020
■チケット
一般指定席:8,800円(税込 全席指定)
発売中!
※お申込み方法及び注意事項は受付画面よりご確認ください。
※未就学児の入場は不可となります。