BD&DVD絶賛発売中の映画『プロメア』オールナイト上映イベントのトークショー②をレポート|リテイク作業についての話題や『天元突破グレンラガン』『キルラキル』制作時の思い出話も!?
『グレンラガン』のあるキャラクターは『君の●は。』のとある描写と共通点が……!?
この他にはコヤマさんが『グレンラガン』のメカの色塗りを当時20代の若林さんにお願いした際のエピソードとそこからの成長を話したり、今石さんが描いたという『ギャートルズ』にしか見えない一番最初に描いたガンメンについての話題も。
そして今石さんは、『グレンラガン』のココ爺の原型が『ギャートルズ』の“口で噛んで猿酒(※)を作る”とあるキャラクターの引用であることを明かしました。すると中島さんが「早かったね! 惜しかったね!」「俺たちが『君の名は。』をやれたかも知れなかった!」とコメント。会場が一気に爆笑に包まれました!
(※)本来は猿が貯め込んだ果実が発酵してできたお酒だそうですが、『ギャートルズ』においては咀嚼して吐き戻したものが用いられていたのだとか。要するに“口噛み酒”だと考えておけばOK。
「そっか、女の子がやんなきゃダメなんだ! ジジイじゃダメだった!」と今石さんは悔いに悔いており、この様子を見た会場のファンのみなさんの笑いもさらに加速。するとまた中島さんから、本作のタイトルを『火の粉どこの子』にしようと提案していたことが暴露されました。
これは“東宝の子”シリーズとして名を連ねる意図があったそうで、『バケモノの子』『天気の子』といったヒット作に並びたかったようです。
この後も中島さんの切れ味鋭いジョークは続き、『キルラキル 』の話題では今石さんが本打ちの際にセーラー服で来たなんて凄まじいネタまで飛び出す状況に。今石さん曰くこの話をした時の中島さんの表情が、「嘘をつく時の顔」なのだとか。
マスコミ向けのフォトセッションを行いつつ行われた告知コーナーでは、なんと2月14日(金)より一部劇場で4DX版の再上映が行われると判明! 公開からしばらく経ち、パッケージまで発売されてなお再び劇場で本作が見られます。この発表には会場も大盛り上がりで、拍手と歓声が沸き上がりました。
ラストのガロデリオンのシーンは制作期間三か月!? そして今石さんは吉成曜さんの頼みを断れない!
この発表の後再びスクリーンで映像を上映。ひとつ目はTRIGGERのムービングロゴ。2年程前にこれから映画を作るかもしれないと制作していたそうですが、本作においてはそういった雰囲気ではないからと使用しなかった模様。
あまりに上映されないものだったそうで、今回は貴重な映像の蔵出しということになります。『リトルウィッチアカデミア』の映画の時も要らないと判断されてしまったそうですが、ここで中島さんから「ロゴの主張が強すぎるから、このロゴ用のアニメを作るべき」との提案が!
映像では3人のキャラクターが登場するのですが、彼らを主役にしたものを制作すれば使い道ができるのではとのことでした。しかしその時には全部作り直したくなるとの話も……!? こんなところでもTRIGGERのこだわりが見え隠れしていました!!
もうひとつは4月から放送となるTVアニメ『BNA ビー・エヌ・エー』のPV。こちらはTRIGGER制作で中島さんが脚本を担当しています。監督は同社の『リトルウィッチアカデミア』で監督を務めた吉成曜さんとなります。
今石さんによると本作のラストでガロデリオンが暴れるシーンを吉成さんに担当してもらったそうですが、なんと制作期間が3か月近くもかかっているのだとか!!
『BNA ビー・エヌ・エー』の準備をしなくてはならないのに吉成さんはそれだけの時間を本作に傾けてくれたということで、今石さんは吉成さんに頼まれたお仕事を断ることができないそうです。
これによって今石さんも『BNA ビー・エヌ・エー』を手伝っていることがわかったところで、そろそろイベント終了の時間に。
若林さんから順番にファンのみなさんへメッセージを述べていくと、中島さんが『グレンラガン』と『キルラキル 』を観ることで、どうやって本作に辿り着いたのかがわかると思うと話しました。
最後に今石さんは、TRIGGERで作品を作ると結果的に毎回社運がかかってしまうとコメント。『BNA ビー・エヌ・エー』もそうなりつつあり、その制作にかける熱意は『グレンラガン』の時から続いているとコメント。その当時から変わったところもあれば、今も変わってないところもあると話しコメントを結びました。
本作のBlu-ray&DVDは絶賛発売中です。また4DXでの再上映も決まり、作品の持つ熱量は消えていません。今後も応援を続けつつ、まだ観たことがないという方は本作へと繋がった過去二作もチェックしてみてはいかがでしょうか。
[取材・文/胃の上心臓]
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映画『プロメア』作品情報
ストーリー
世界大炎上―― 全世界の半分が焼失したその未曽有の事態の引き金となったのは、突然変異で誕生した炎を操る人種〈バーニッシュ〉の出現だった。
あれから30年――攻撃的な一部の面々が〈マッドバーニッシュ〉を名乗り、再び世界に襲いかかる。
対バーニッシュ用の高機動救命消防隊〈バーニングレスキュー〉の燃える火消し魂を持つ新人隊員・ガロ(松山ケンイチ)と〈マッドバーニッシュ〉のリーダー・リオ(早乙女太一)。
熱き魂がぶつかりあう、二人の戦いの結末は。
スタッフ
原作:TRIGGER・中島かずき
監督:今石洋之
脚本:中島かずき
キャラクターデザイン:コヤマシゲト
美術:でぼぎゃらりー
美術監督:久保友孝
色彩設計:垣田由紀子
3DCG制作:サンジゲン
3Dディレクター:石川真平
撮影監督:池田新助
編集:植松淳一
音楽:澤野弘之
音響監督:えびなやすのり
タイトルロゴデザイン:市古斉史
主題歌:「覚醒」「氷に閉じ込めて」 Superfly(ワーナーミュージック・ジャパン)
アニメーション制作:TRIGGER
製作:XFLAG 配給:東宝映像事業部
キャスト
松山ケンイチ
早乙女太一
堺 雅人
ケンドーコバヤシ
古田新太
佐倉綾音
吉野裕行
稲田徹
新谷真弓
小山力也
小清水亜美
楠大典
檜山修之
小西克幸
柚木涼香
公式サイト
公式ツイッター(@promare_movie)