内田彩さんがアーティスト活動5年間を振り返る! 4thシングル「Reverb」発売記念インタビュー
ネメシスの気持ちを歌った「Reverb」
――ありがとうございます。ここからは最新シングル「Reverb」についてもお聞きしていきたいと思います。「Sign」が2019年3月の発売でしたので、ちょうど一年ぶりのシングル曲になります。今回はどのように制作が進んでいきましたか?
内田:昨年末のアルバム「Ephemera」の制作途中にシングルを出すことが決まったんです。なので、同時進行で制作が進みましたね。アルバムのレコーディングでもチームで集まっていたので、どんどん詰めていけた感じでした。いい環境で制作ができましたね。
今回は、「インフィニット・デンドログラム」のタイアップも決まっていたので、イントロも数種類の中から選ばせていただいたり。「ここで本編が終わりました」「イントロが流れます」その流れで考えた時にどれがいいかな? って悩んだりして。
――「Reverb」はこれまでのシングル曲とはまた違った雰囲気の楽曲になっている印象を受けました。内田さんはどう感じられましたか?
内田:作曲の黒須さん(黒須克彦さん)とはデビューからのお付き合いで。はじめてレコーディングした曲が黒須さんの楽曲だったんですよ。キャラクターソングだったんですけどね。私が歌を歌うという仕事を初めてした時からお世話になっていて。「ラブライブ!」でもそうですし。
私、黒須さんの曲が昔から大好きなんですよ。なので、黒須さんの曲を歌えるだけで「やった〜♪」みたいな感じで(笑)。絶対ステキな曲になるという信頼があるので、私は安心して歌うだけでしたね。
そうだ。曲はもちろんですが、今回は詞にも注目していただきたいんですよ。
――今回は大西洋平さんが担当されていますね。
内田:そうなんです。デンドロ(インフィニット・デンドログラム)の世界観を歌詞にしていただいていて。通常盤のジャケットにもなっているヒロインのネメシス(CV・大野柚布子さん)ちゃん。彼女の心境が詞で表現されているんです。
私もエリザベート(エリザベート・S・アルター)という役で作品に出演しているのですが、ネメシスの気持ちを代弁したというか。そんな気持ちで歌いましたね。
――歌詞を拝見したところ、月並みな言い方で恐縮ですがとても深い印象を受けました。
内田:結構、難しい歌詞ですよね。これはどういうことなんだろう? って。私も色々なスタッフさんに歌詞の意味を聞きまわったりしました。何か分からないデジタルの世界で一人をずっと探し続けているという世界観なので、私も全て分からなくてもいいかなって。正解なんてないですもんね。
――歌声という意味でもお聞きしたいです。今回はかなり切ない声で歌われていたのが印象的でした。
内田:そうですね。残響というか後から音が広がっていくようなイメージで歌いました。ネメシスちゃんって実体がないキャラクターなので、掴めそうで掴めないそんなもどかしさみたいなものを表現できればと。
――歌声でネメシスの切なさを表現したということですね。
内田:デンドロってゲームプレイ中にやられたら実世界に戻っちゃうんです。原作を読んでいると、その間のネメシスは気持ちがすっごく切なくて。強いんだけど、儚い。でも、可愛い。そんなネメシスを表現した楽曲に仕上がっています。
――ありがとうございます。MVについても聞かせてください。黒の洗練された衣装が印象的でした。
内田:MV撮影は楽しかったですね。まずCDジャケットのお話から。私の右にシャンデリアがあるじゃないですか。ここに歌詞やゲームの世界観が凝縮されているんです。太陽と月や砂時計。美しさと儚さのあるシャンデリアをデザイナーのエリイクエさんが作ってくださったんです。エリさんは「SUMILE SMILE」や「ICECREAM GIRL」でもお世話になっていたんですけど、今回も本当に素敵だなって。
そうそう。このジャケット写真を撮った後にMVの撮影がはじまったんですよ。これまでジャケットはジャケット、MVはMVだったので、ジャケットの世界観がMVにも引き継がれたら嬉しいな〜っと思っていて。完全にエリさんが作ったものがMVに落とし込まれたのは今回が初だったので、嬉しかったですね。
――今回はバンドメンバーの方々もご登場されていましたね。
内田:そうですね!「Bitter Kiss」の「afraid...」以来かな。