イケメン揃いの男性キャラクターで乙女ゲーム化希望!妄想を楽しめる兄弟たちとは!?春アニメ『八男って、それはないでしょう!』小松未可子&三村ゆうな&インタビュー
「お色気側室大作戦」……天真爛漫なルイーゼに引き気味なイーナ。小松さんの抱いた印象は?
――演じられるキャラクターの第一印象についてお聞かせください。明るく活発なルイーゼは、拳法師範を務める陪臣(※家臣の家臣)家の三女です。
三村:ルイーゼについては最初、一人称が「ボク」なだけにロリっ娘だと思っていました。セリフを見ても天真爛漫な性格に思えて。ただ、回を重ねていく毎に「おや? なかなかなおっさんだぞ!?」と(笑)。
あと、字面からして辛辣なセリフが多くて。だからこそ、嫌味っぽく聞こえないようには気をつけました。
――下野さんも途中まで男の子だと勘違いしていたとお話されていました。
三村:私もちょっと疑っていたりもしましたが、「若干、膨らみがあるな……!」と。
小松:気持ちね(笑)。
三村:若干ある……という(笑)。そう考えると格差が酷いなと! どうです?
小松:酷いです(笑)。
三村:これについては西さん(エリーゼ役・西明日香さん)とも話しましたね。
小松:それぞれのピンポイントな需要を狙っての……バランスを取るための格差なのではないかと(笑)。
三村:上手いな~、(原作イラストの)藤ちょこ先生!
小松:「これは絶対この層に需要のあるサイズ感だから!」という考えなのでしょう! だから、どのサイズ感も欠かせないバランスになっているはずです(笑)。
三村:はず!(笑)
――大きければいいというわけではないですからね!
小松&三村:そうですよね!
――小松さん演じるイーナは槍術指南役を務める陪臣家の三女で、真面目な性格の女の子です。
小松:ルイーゼとは幼馴染のイーナですが、多分、彼女の中には「ルイーゼがあんなだから自分はまともでいないと……」と考えているところがあると思います。
三村:確かに。唯一の常識人かも。
小松:常識人であり、おかしいと思ったことを視聴者に代わって言ってくれたりも(笑)。ほんとに根が真面目で、作品の絶妙なバランスを保ってくれています! というのも、意外とヴェルも普通ではないので(笑)。
三村:どちらかと言うとボケに寄っていてね。
小松:そう! 普通じゃない感性の持ち主なんですよ彼は(笑)。
三村:エル(※)もボケ側だし。
小松:エルも突っ走っていくからね……その中ではもう、完全にツッコミ役ですよイーナは!
――ちなみにオーディションの際の印象深いエピソードはありますか?
小松:最初はキャラクター的にも愛らしさを求められることが多いのではないかと思い、イーナの持っている強さというよりも、もうちょっと可愛さに振ってお芝居をしました。
ですが、「イーナはもっとしっかりしていていいですよ!」と言われて。今考えると、この状況を予見してのことだったのではないかと思います(笑)。曲者揃いだからこそ「この子は浮ついてはいけない」「ほわほわしてはいけない」と。
三村:イーナがほわほわしていたらパーティーが破綻してしまいます!(笑)
小松:地に足ついた人情タイプと言いますか。なので、しっかりめに演じさせてもらっています!
あとオーディションではルイーゼも受けました。ルイーゼには少年的な、挑戦心のようなものがあると理解していたつもりだったのですが、完成したルイーゼを観たら「このルイーゼは思っていたのと違うな(笑)」と。私のイメージと完成形が違っていて(笑)。
三村:ちなみにどんなイメージで?
小松:めっちゃ可愛いイメージでした! ただ、ルイーゼは「実は性根ねじ曲がっているな……!」と思うところもあって、毒舌だったり(笑)。可愛らしさの裏腹にあるシニカルさはちょっと表現できなかったなと思いました。
三村:そんなルイーゼの扱いもイーナの大変なところだよね!
小松:イーナは、ルイーゼのシニカルな部分をズバズバ言ってあげないと、と思っていて。ルイーゼに対してちょっと引くこともあるし(笑)。ルイーゼの「お色気側室大作戦」とか、そこまでやるのか!」みたいに(笑)。
三村:でも最終的に乗ってくれるのがイーナの良いところだと思いますよ!
小松:なんやかんやルイーゼの行動力だったり、肝の座ったところは尊敬しているのだと。尊敬しているからこそ成り立つ関係なのだと、このふたりに関しては特にそう思いますね。イーナ的には、ひとりだったら言えないことをズバズバと言うルイーゼが羨ましいんだろうなと思います。
三村:ただ、ひとりだったら暴走しちゃうから……。そこをイーナが止めてくれていることで成り立っているのだと思います!
――幼馴染なだけあってバランスのいいふたりですよね。
小松:そうですよね。そこにエルも加わりますが、彼は彼でベクトルが異なり……。
三村:エルの扱い酷いよね(笑)。
小松:酷い(笑)。
――おふたりからご覧になってヴェルやエルら男性キャラクターにはどういった印象が?
小松:エルはいい意味で扱いが酷かったりする愛されキャラなんですけど、下野(紘)さんが演じることによって魅力がプラスされていると言いますか。本当に「根がいいやつなんだな」という面が随所で垣間見えますね。だからこそ愛されるのではないかと思います。
三村:愛されるおバカみたいな(笑)。
小松:おバカだけど、おバカなりに真面目で!
三村:好感が持てますね。
小松:どんな角度から見ても許せてしまうと言いますか(笑)。あと個人的にエルが無茶して追い込まれていく姿を見ると、「もっと追い込まれていいのに(笑)」みたいに思うこともあります(笑)。
三村:ドS!
――下野さんの演技が引き出すエルの魅力は感じられると思います。
小松:下野さんのお芝居は人の気持ちを引き出す魅力がありますね! ドSの心をくすぐるような(笑)。
――一方のヴェルはいかがですか?
三村:演じられる榎木(淳弥)さんもよくアドリブを入れているんです! それがとても面白くて!
小松:キャラクター的には、そもそもの内面がおかしい……普通の感性の持ち主ではないなと(笑)。そこが榎木君のお芝居によってプラスαされていますね!
もはや、監督さん、音響監督さんも榎木君の持ってくる、どこかズレた部分を求めているような……。「もっと遊んじゃってください!」とか言われていますが、榎木君自身は「そんなにやっていいの?」と心配していたり(笑)。
三村:テスト楽しいですもんね(笑)。
小松:OP前のアバンタイトルの一番最後は大体ヴェルのモノローグで終わるのですが、その心の声が毎回、普通にオチない! 「ただじゃ終わらせないぞ!」というアドリブを噛ましてきます(笑)。冒頭から物語に入るまでの見どころです!