冬アニメ『地縛少年花子くん』緒方恵美さん＆安済知佳さん＆水島大宙さんインタビュー｜つかさ、桜、夏彦の関係は謎のままだからこそ魅力がある！

現在、TBSほかにて好評放送中のTVアニメ『地縛少年花子くん』。

本作は、あいだいろ先生による人気コミックが原作で、学校の怪談である「花子くん」とオカルト少女が繰り広げる“ハートフル便所コメディ”です。

アニメイトタイムズでは、この作品の主人公・花子くん（あまね）と双子のつかさを演じる緒方恵美さん、正体は謎に包まれている七峰桜役の安済知佳さん、桜と行動を共にする謎のイケメン・日向夏彦役の水島大宙さんにインタビューを実施！

ファンの間では“放送室組”と呼ばれているつかさ、桜、夏彦の関係性や、それぞれのキャラクターの印象などについて語っていただきました。

この作品を楽しく作ろうとする気持ちがお芝居にのっている（水島さん）

――先日、緒方さんにインタビューをさせていただいたときに原作を読まれての第一印象をお伺いしましたが、安済さんと水島さんにもお伺いできればと思います。

安済知佳さん（以下、安済）：原作を読ませていただいたとき、まず“絵が可愛い！”と思いました。

線も多くて書き込みが結構すごいなという印象もあり、『花子くん』の世界観に引き込まれて、“コックリさん”とか“トイレの花子さん”など怪談話にドキドキハラハラしていた学生時代を思い出します。

あと「花子さん」ではなく「花子くん」という点にもびっくりしましたが、キャラクターもみんな魅力的で、早くアニメーションで見てみたいという気持ちになりました。

水島大宙さん（以下、水島）：原作を読ませていただいたときに、色彩感覚や色がすごく特徴的だな、と思いました。

原作でもアニメーションでも、セピアがかっているというか全体的にレトロなフィルターがかかっているような雰囲気が印象的で、見ていると動く絵本のような不思議な感覚になります。

でも、キャラクターにものすごく躍動感があるので、作品としてコミカルなドタバタ感がありつつも、セリフやBGMが落ち着いているところはすごく落ち着いていて、ベースとしては七不思議の不気味さや不思議な感じがあると思いました。

【画集】あいだいろ画集 地縛少年 花子くん

――コメディ要素が含まれていても、そのベースにあるのは“謎”が溢れている七不思議なんですよね。

水島：ただ明るいだけの作品とは違って、和風の怪異やホラーチックな陰のある部分を匂わせる作品です。なので、読んでいるとどんどん続きが気になっちゃいます。

また、怪異が決して恐怖ばかりの存在ではなく生前の気持ちなど様々な心情が反映されているので、完全に悪者ではなくそれぞれの考えがちゃんとあって存在しています。

ですから、自分に当てはまるところがあるとグイッと引き込まれるんです。

――お二人からみて、アフレコ現場の雰囲気はいかがでしょうか？

安済：アフレコも回が進むにつれてキャラクターがますます魅力的になっていって。幅広いキャストの方々がいらっしゃいます。

緒方さんやゲストでいらっしゃるベテランの方々だったり、今回の作品がアニメ初出演とお伺いした赤根葵役の佐藤未奈子ちゃんだったり、私みたいなちょっとやっていますぐらいの人だったり……

水島：ちょっとやっていますぐらいの人!? そんなに自分をおとし込まなくても……（笑）。

安済：本当に私は微妙な位置なんです（笑）。

水島：お嬢、変なところでネガティブだから（笑）。

一同：（笑）。

安済：それくらいキャストの方々が幅広いので、すごく楽しかったです。収録が終わりましたが、終わるのがすごく寂しい気持ちになりました。

水島：先輩・後輩問わず、さまざまな個性的な役者の方、色味の強い方がいらっしゃるアフレコ現場ですが、その中心となる花子くんや寧々ちゃんがうまく中和してくれている感じがします。

花子くんが怪異役のいろんな方達をまとめていて、寧々ちゃんは学生たちのわちゃわちゃ感を収めている。

その2人が重なるときに1番しっくりくるので、キャスティングバランスの良さがそのまま作品にも現れていると思います。

――「花子くん」のキャストの皆さんは本当に仲良しで、すごく良い雰囲気なんだなと感じます。

水島：みんなこの作品を楽しく作ろう、楽しくしようとする気持ちがお芝居にものっている感じがします。

みんな良い意味で何かを企んでいるような部分が交錯していて、監督もそれを“いいね”と言ってくださるような現場なので、必ず＋αが出来上がっている作品になっています。