みら・あおの夢は目前に! 最終話を目前にふたりのあっという間の1年間を振り返る―― 冬アニメ『恋する小惑星』高柳知葉さん、山口愛さんインタビュー【連載最終回 前編】
第4話で感じた夢に向かうきっかけ
――ターニングポイントとも言える第4話「わくわく!夏合宿!」では、地学部メンバーが自身の目標や夢について語る場面がありました。
山口:私たちも、Blu-ray&DVDに収録される特典実写映像「旅する小惑星」の収録のために足を運んだ地質標本館、JAXA、国土地理院が作中に登場したのですが、撮影後に完成したアニメを見て、その完成度の高さに「私たちが行ったところだ!」と感動しましたね。キャラクターたちと同じ世界にいるような喜びを味わえました。
ロケットに興奮するモンロー先輩、鼻息を荒くする桜先輩……彼女たちの熱意がいつも以上に描かれていたことも印象深かったです。
でも一番は、お布団を囲んで夢について語り合うシーンです。私自身、桜先輩の「自分の夢を、遠慮なんてしないでよね」というセリフがとても好きで……。好きなことや夢を言葉にできていない人は現実でもたくさんいると思うのですが、このセリフは地学部のみんなにとっても夢に向き合う何らかのきっかけになったのではないかと思います。
――また、みらのキャラクターソング「あの星の向こうに」も特殊EDとして流れました。
高柳:EDの入り方がいつも最終話のようですよね!
山口:流れるタイミングが最高!
高柳:歌に関しては、本当に素敵な曲を歌わせていただきました。しかも、モンロー先輩の「私、宇宙飛行士になりたいの」からのフェードインの仕方……タイミングとか尺感がバッチリ過ぎて!
台本やレコーディングのときから流れることは知っていたのですが、いざ完成したものを聴いてみると本当に心に染み渡って……自分で歌っている曲ですが(笑)。
――レコーディングはいかがでした?
高柳:キャラソンでのバラードということで、とても難しかったです。最初は、みらとしてバラードを歌うことがあまりイメージできなくて。でも最終的には素敵な楽曲に仕上げてもらい、作中で聴いても、フルバージョンで聴いても、それぞれ感じ方の異なる魅力を持った一曲となりました。
ただ、この曲に限らず『恋アス』の劇伴は、シーンが活き活きする素敵な曲ばかりなんです! アニメの力はもちろん、音楽の力を改めて感じさせられました。
――続いて第5話「それぞれの夏休み」は前半が水着回でした。
山口:すずちゃんとあおが、みらの取り合いをしたり、ボートでワチャワチャしているシーンが好きです! 残念ながら先輩たちは参加できませんでしたが、4人の楽しそうな姿が可愛かったですね。
高柳:後半はみらと桜先輩が一緒に出かけたミネラルショーのエピソードも!
山口:ここの桜先輩がすごく好きで!
高柳:めっちゃわかる!
山口:桜先輩がみらに対して、小惑星を見つけた先を考えているのか質問するシーンも印象深いです。みらのあっさりした答えに、桜先輩も「これでいいんだ」となって。先輩が後輩に気付かされる……すごくいいやりとりだと感じました。
いつもツンケンしている桜先輩の新たな一面も見られて。最後のお礼を考えている姿もお気に入りです!
高柳:私は最初、「(みらと桜が)ふたりきりになっちゃった、どうしよう!」と思っていました。でも、桜先輩が好きなものを紹介する姿が輝いていて、それに影響を受けるみらにも共感して。
カフェで語るシーンでは、桜先輩の夢に対する現実的な考え方が明かされていましたが、それは彼女だけでなく視聴者の方も共感したのではないかと思って。私自身も考え過ぎてしまうところがあるので、桜先輩の現実的な考えに共感したりもしました。でもそこで毒のないまっすぐなみらの姿が、桜先輩を救ったのではないでしょうか。私自身も救われたと思っています。
みらはその後、さり気なくお礼を渡していたり……これまでおとぼけキャラに見えましたが、このお話では「意外といろいろなことを考えていて、芯のある子なんだ!」という部分が現れたような気がして。いろいろと考えはするけれど考え過ぎはしない……私にとってもすごく参考になる考え方を知ることができたお話でした。
あとは海でのみんなの髪型が可愛くて……イノ先輩とか完全に幼女で(笑)。
山口:自分じゃ結えないはずだし、あおは誰に結ってもらったんだろう……!