パズドラへの愛が炸裂！　春奈るな史上いちばんとなるアップテンポ＋ど派手な応援ソング「PEACE!!!」はどう作り上げられたのか？／インタビュー

「ファンのかたのパズドラ像を壊したくない」

──では具体的に曲の制作について教えてください。最初にアニメサイドからリクエストのようなものはあったんでしょうか？

春奈：友情をテーマにしてほしいということ、踊れる楽曲にしてほしいということをお願いされていました。それでこういうド派手でポップな曲になったんですが、自由に、自分のなかでパズドラの二次創作をしていくような感覚で書いていきました。

──歌詞はどのように書きすすんでいったんでしょうか。

春奈：まず、大塚さんが一番を書いてくださったんです。そこからふたりで話し合って、もっと『パズドラ』の世界観に寄せていくようにブラッシュアップしていきました。

大塚さんも原作を全部読んで書いてくださったので、パズドラらしい歌詞になっています。パズドラを知らないひとでも、背中を押してあげられるような応援ソングができたなと思いました。

──＜突然ですがクイズです！＞という初っ端の言葉は、一度聞いたら忘れらない強烈なインパクトを持っていますよね。

春奈：キャッチーですよね。どんな歌詞がはじまっていくんだろう？というワクワク感もあって。これは天才の大塚さんが作ってくださったんです。

大塚さんもこの一行目が浮かんだときにものすごくいいものができる予感がしましたってコメントをされていて。本当にそうだよなぁと。

2番のはじまりの＜それでは次のクイズです！＞は完全にわたしが乗っかりました(笑)。

──2番はどのような気持ちでかかれていったんでしょうか。

春奈：趣味なのか仕事なのか分からない不思議な気持ちで作詞をしていました(笑)。だからこそ、こだわりすぎて時間がかかってしまったというか。ちょっと神経質になるくらいに「これはパズドラらしくないかも」って言葉を変えていったりして。

──自由に書けるからこそ神経を研ぎ澄ませて。

春奈：長期にわたって放送されているアニメなので、すごくコアなファンなかたもいらっしゃるじゃないですか。そういった方たちの『パズドラ』像を壊したくないし、私もすごく好きだから、『パズドラ』らしいワードを掘り起こしていきました。

──そうやって掘り出されたワードというのは？

春奈：＜掴め Victory＞などですね。＜掴め＞っていう強い言葉は私の楽曲の歌詞にはなかったんです。でもここには敢えて強い言葉を入れたいなと思って入れなおしました。

あと「心」というワードをちりばめることを意識しました。龍二が「心」と書かれているTシャツをいつも着ているので、そういうところにもピントを合わせたいなと。

龍二とタイガの人間模様を2番では入れたかったので、あえて二回使って寄りそった形にしました。

──アニメ『パズドラ』は熱いバトルもそうなんですが、日常、友情の尊さを改めて感じさせるところも魅力ですもんね。

春奈：(力強く)そうなんです!! みんな複雑な心情を持っている子たちの集いなので、そこが愛しいんですよね。タイガは基本的に何も考えていないんだけど(笑)、そこがまた魅力的で、だからこそ包容力もあるし。一人ひとりが愛しいです。

──子ども向けアニメ作品とあって、言葉一つひとつが分かりやすいなと思ったんです。そこは意識されたところですか？

春奈：だいぶ意識しました！　子ども向けアニメ作品って物語自体ストレートで。ぶつかり合っている様に感動するところがあるので、まわりくどい表現はしたくないなと思ったんです。それで分かりやすいワードを入れました。小さい子も口ずさんでくれたら嬉しいです。

ライブでは“鬼畜モード”！？

──サウンドは、“春奈るな史上いちばんのアップテンポ＋ど派手なナンバー”ということで、かなり振り切ったものになっています。

春奈：そうなんです。アニメ『パズドラ』らしさもあるし、弾けるような爽快感があって。最初のイントロから刺さるものがありました。デモの時点で一行目の歌詞もできていたので、そこのインパクトもすごくいいなと。ズバ抜けてステキな曲だなと思っていました。

めまぐるしい曲なので、ひたすらライブは大変です(笑)。でも楽曲って“大変＝盛り上がる”なので。

──……確かに！　

春奈：大変ではあるけど、みんなと一緒に育てていきたい曲だなと思っていて。ライブの定番曲にしていきたいなと考えています。合いの手もあるし、振りもあるし、オタ芸もあるし、ルナ充はいったいどれをやればいいんだと迷うかもしれませんが(笑)。

──実際何をやればいいんでしょう(笑)。

春奈：個人的には……振付やりながら合の手をやってほしいという鬼畜モードです(笑)。

──わははは。しかもこの曲、ストレートではあるんですが、ライブで歌うのはかなり難しくないですか？

春奈：そうなんです！　めちゃくちゃ難しくて！　しかもいちばん難しいのが一番の歌いだしっていう。＜突然ですが＞の“とつ”って言葉が低い音なんです。

だからどうしても抜けちゃうんですよね。そうすると音程がふらついたままのスタートになってしまう。サビにもファルセットを織り込んでいるので、かなり難しいんです。

レコーディグのときはそこまで感じなかったのですが、ライブになると息も上がってしまうので。たくさん練習しないといけないなと思っています。

【主題歌】TV パズドラ ED「PEACE!!!」/春奈るな 通常盤

──＜リズム合わせ かかと鳴らそう＞のあたりは、すっごいライブで盛り上がるんだろうなと。

春奈：みんなに問いかけるワードが多いんです。＜僕の夢は君のおかげなのさ＞とか。そういうところは自分でも歌っていてエモーショナルになります。お客さんの目を見ながら歌っていると、こみあげてくるものがあって。歌詞の魅力も伝えていきたいですね。

──ファンのかたが歌うときに意識しておくといいよ！といったポイントはありますか？

春奈：あ、でも歌ってもらう分にはなにも気にせず、歌詞を表現することだけを考えて歌って欲しいですね。喋るような気持ちで歌って欲しいです。歌詞のなかにメッセージを込めているので、カラオケとかでは全力で歌って欲しいです。

──レコーディングはまさに“全力”というか、盛り上がったんだろうなと。

春奈：ガヤ録りもして盛り上がりました(笑)。マネージャーさん、作詞の大塚利恵さん、ギターの曽根巧さん、「桃色タイフーン」を作曲してくれた藤井万利子さん、作曲の津波幸平さんなど、いろいろなかたが参加してくれて。なかなかないですよね(笑)。みんなで一緒に作った感じがしていますね。

──それこそパズドラらしいですよね。色々なピースが合わさってコラボして、まさにコンボしていくような。

春奈：わ、確かに！！本当だ！　いろいろなかたのおかげで「PEACE!!!」ができました。

──ところで、「PEACE!!!」というタイトルはどこからきたんでしょうか。

春奈：最初のデモの段階からこのタイトルだったんです。(ピースの)Vでビクトリーにも見えるし、パズルのピースという意味も込めています。この曲にピッタリだなぁと思いました。