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『ヒプノシスマイク』新シリーズ全曲レビュー:イケブクロ・ディビジョン編

『ヒプノシスマイク』新シリーズ全曲レビュー:イケブクロ・ディビジョン編|次の目標に向けて歩みを始めたBuster Bros!!!が見つめる先とは

山田三郎、「レクイエム」で暴走

どうした三郎!? と思ってしまいましたが、どうやらストレスがかなり溜まっていた様子。リリック全体を通して刺々しい言葉のオンパレードです。

正直なことを言うと、前回の「New star」との差が激しすぎてビックリしてしまいました。数年ぶりにあった甥っ子が金髪でピアスを開けていたくらいの衝撃です。

サンプリングしているのはヴェルディの「レクイエム」より「怒りの日」。この「怒りの日」とはキリストが、過去を含めた全ての人間を地上に蘇らせ、永遠の命を与えて神の住む天国へ連れて行く者、業火に焼かれ続ける地獄へ堕とす者とを振り分ける審判が行われる日でもあります。

よほどの怒りがなければこんな曲は歌えません。「おまえはコバンザメ」という言葉がかなり心にぶち刺さったのでしょう……。

やはり、三男ということで多少なりとも負い目があったのでしょうか。しかし、この曲をきっかけに爆発しそうな予感です。

抑え込んでいた、感情、スキル、人間性、中二病などなどがこの「レクイエム」には盛り込まれているような気がします。

しかもリリックのラストには「怒りの火種で焼き尽くす己 サバイブする術」という意味深なものも……。

怒りに飲まれた三郎はどういった道を歩んでいくのか。こちらも目が離せません。

▼作詞・作曲・編曲担当の三浦康嗣(□□□)が手掛けた曲

全員一皮むけたBuster Bros!!!には、もはや敵なし!

以上、イケブクロ・ディビジョン編でした。イケブクロは主人公のクルーということで一番成長(変化)があったのではないでしょうか?

今までの「Buster Bros!!!」は、個というよりも一郎を中心とした全というイメージが強いチームでした。しかし、今回ではその全としての結束はありながらも、それぞれの役割を全うするために個を強化し、動き出したように感じます。

そして、負けっぱなしでは終われないはず。きっととんでもない展開が待ち受けていることでしょう。

次回はヨコハマ・ディビジョン編です。「MAD TRIGGER CREW」はどのような変化があったのか。こちらもお楽しみに!

[文/石橋悠]

作品情報

 
≪収録内容≫
01.Break the wall/山田一郎(CV.木村昴)
作詞:好良瓶太郎
作曲:西寺郷太
編曲:西寺郷太・冨田 謙

02.School of IKB/山田二郎(CV.石谷春貴)
作詞・作曲・編曲:JABBA DA FOOTBALL CLUB

03.レクイエム/山田三郎(CV.天﨑滉平)
作詞・作曲・編曲:三浦康嗣(□□□)
Sampling「レクイエム“怒りの日”」作曲:Giuseppe Verdi

04. Drama Track「Helter Skelter」

◆公式サイト
◆公式Twitter

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1989年(平成元年)生まれ、福岡県出身。アニメとゲームと某王国とHip Hopと自炊を愛するアニメイトタイムズの中堅編集者兼ナイスガイ。アニメイトタイムズで連載中の『BL塾』の書籍版をライターの阿部裕華さんと執筆など、ジャンルを問わずに活躍中。座右の銘は「明日死ぬか、100年後に死ぬか」。好きな言葉は「俺の意見より嫁の機嫌」。

この記事をかいた人

石橋悠
1989年福岡県生まれ。アニメとゲームと某王国とHip Hopと自炊を愛するアニメイトタイムズの中堅編集者。

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