古川 慎さんの歌うアニメ『啄木鳥探偵處』のOP曲「本日モ誠ニ晴天也」が7月29日リリース! 発売を記念し、ご本人にインタビュー!
古川 慎さんの3rdシングル「本日モ誠ニ晴天也」が7月29日リリース! 自身が若山牧水役で出演したアニメ『啄木鳥探偵處』のOP曲で、モダンでアグレッシブなジャズテイストとなっています。カップリング曲「パトスのカタチ」は作詞も手掛け、念願だったラテンサウンドにのせ、情熱的な想いや歌声を届けます。
そんな古川 慎さんに注目のシングル「本日モ誠ニ晴天也」に加え、アニメ『啄木鳥探偵處』を振り返っていただきつつ、初参戦となる『おれサマー』への意気込みを語っていただきました。
『啄木鳥探偵處』は新しい着眼点と石川啄木の半生を体感できた作品
――アニメ『啄木鳥探偵處』の収録を終えての作品の印象をお聞かせください。
古川 慎さん(以下、古川):石川啄木が物語の中心になるお話なので、彼の半生を目の前で見させてもらったような。このアニメに関わるまでは啄木や彼の作品に詳しく触れたことがなく、収録前に改めて調べたりしましたが、資料よりも濃密に彼について知ることができた収録でした。
――啄木の興味深い半生だけではなく、事件を推理するというコンセプトもおもしろいですね。
古川:原作は推理小説で、文豪を描いた作品はいくつかありますが、新しい着眼点だなと。史実をベースに描きながらも独自の視点やアイデアを加えることで、素晴らしいエンターテインメント作品になっていると思います。
――演じた若山牧水についての印象をお聞かせください。
古川:明治時代の歌人で、作中ではふらっと現れては助言をする立場という印象があります。旅好きで詩を詠むのが好きで、そして史実や設定でもお酒が大好きと書かれていますが、登場シーンの9割くらいがへべれけに酔っぱらっていて(笑)。彼の言葉に他の人物が心を動かされるシーンもありますが、きっとその人柄や考え方に突き動かされる魅力があるんだろうなと思います。また啄木の行く末を最後まで見守った1人でもあるので、ふさわしい役回りができればいいなと思いながら演じさせていただきました。
――酔っているシーンが多いことで大変だったこと、意識された点はありますか?
古川:僕はほとんどお酒が飲めないので、酔い具合というのがわからないんですよね。作品上、酔い具合をコントロールするお芝居を要求されるのが難しくて。例えば「登場時では大きく酔っていてもいいけど、メッセージを伝える時は酔い具合を少し落としてください」とか。転換点の後のシーンで「大きく酔ってください」というディレクションがありましたね。物語の緩急をつけ、開けた空気感を出す役割を酔った牧水が担っていたりするので、酔う表現の1つひとつにこだわりがあり、いろいろな意味や演出があるんだなと勉強になりました。
啄木や周りの文豪たちの人間性や魅力、作中で詠まれる詩の意味を堪能してください
――パッケージ等で改めて見てほしい点やオススメの楽しみ方など教えてください。
古川:各事件の章があり、オムニバスになっているようで、地続きでつながっているので、作品を通して啄木の人生を追ってほしいです。見ていくと「啄木ってヒドい男だな」と思う部分もあるかもしれませんが、それでも周りの人間をひきつけ、巻き込んでいく魅力があることがわかっていただけるはずです。
また作中ではたくさんの詩が詠まれますが、後々になってその意味が理解できると気持ちいいですよ。考察好きな方にも満足していただけると思います。そして詠み手の声もいい!(笑) 彼のパートナーである金田一京助目線で見ていただくもよし、他の文豪たちにフォーカスするもよし。皆さんと同様に僕も改めて楽しんだり、余韻をかみしめるつもりです。