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『リゼロ』レム役 水瀬いのりインタビュー|アニメ第2期&第1期新編集版BD-BOX発売記念連載

『Re:ゼロから始める異世界生活』レム役 水瀬いのりさん、新編集版25話で追加されたラストシーンに「ドキドキ」と「ゾワっと」!?|アニメ第2期&第1期新編集版BD-BOX発売記念インタビュー【連載】

 

特別企画「何でもベスト3」

――それでは当連載の特別企画「何でもベスト3!」を。TVシリーズ1期、OVA『Memory Snow』、OVA『氷結の絆』の中から各テーマについてマイベストシーンを挙げてください。

「苦しかった、悲しかったシーン」

◆9話「レムが鬼化したシーン」
苦しかったですね。ツノが生えて、理性を失って、唯一、ラムを守るという感情しか残っていない状態で、森の中で武器のモーニングスターを持って戦う時に「魔獣! 魔獣! 魔獣! 魔女!!」と言いながら、敵を次々となぎ払っていくんですけど、収録中は「まだこれしかカットが進んでいないの?」と思うくらい叫び続けて。それもドスの効いた声で。

テストの時から全力でやりすぎてしまって、「明日の朝、声が出るのかな」と思ったくらい苦しかったし、声帯のダメージを感じたシーンでした。だからOKが出た時の達成感は最高でした!



 
◆15話「ペテルギウスと戦った時」
悲しかったのは、ペテルギウスと戦った時、レムが吊り上げられて、関節をぐるぐる巻きにされて、マリオネットみたいにされた無残な状態で、息も絶え絶えの中、はいつくばりながらスバルに駆け寄って、声をかけたシーンです。

『リゼロ』では様々な悲しいシーンや苦しいシーンは頭で考えてセリフを言うのではなく、自分がそのキャラになりきるくらいの熱量じゃないと負けてしまうんです。キャラの想いや絵のパワーに。だから自分も苦しさや痛みを感じながらスバルに近寄っていく息遣いなど、自分の中でも苦しかったし、悲しいシーンでもありました。



 

「うれしかった、幸せを感じたシーン」

◆21話「白鯨戦後、レムを残し、ペテルギウスとの最終決戦に向かうスバル」
「スバルくんが困っているとき、誰よりも先に手を差し伸べるのはレムでありたい」と傷つきながらも同行を懇願するレムを、スバル「これからも、お前には助けてもらいたい。だから、今だけは全部任せろ」と説き伏せたシーンです。

その後に「これからも、レムを隣に置いてくれますか?」とレムが尋ねると「俺の方から土下座で頼むぜ」とスバルが答えて、「言質取りましたよ」とレムもニッコリして。そしてお互いにおでこを軽くこつんとすると背後に虹がかかって。

あの時は「このまま、レムルートに入らないかな?」と思ってしまいました(笑)。そのくらい美しかったし、その時のレムの気持ちを考えたら「このまま、時が止まったらいいのに」と私自身も思ってしまったくらい、幸せをかみしめたシーンでした。



 
◆11話「スバル君の助けを得て、過去や呪縛に打ち勝てたこと」
レムも変われたし、スバル君の存在や信頼も大きくなって。「鬼がかってますね」と笑い合えたシーンは次回以降へのスバル君へのお芝居のアプローチが変わるきっかけでもあり、レムの本気と私の頑張りが必要だったので、ちょっとプレッシャーも感じつつ、ここからはレムのターンという気持ちで演じました。



 
◆「ラムがスバルに少しずつ心を開いていくシーン」
うれしかったのは、お姉さんのラムがスバルに対して少しずつ、心を開いていく過程が好きです。大きく変わったキャラとしてレムが取り上げられがちですが、少しずつだけど表情の変化があったり、辛辣であればあるほど愛情表現があるんですよね。ふかしいもを作ったのは私というドヤ感など、それぞれのシーンの端々に、1つひとつの表情で伝わるスバルへの優しさが感じられて、妹的にもうれしいシーンでした。


 

「レムがかわいかった、凛々しかったと思ったシーン」

◆4話「スバルとの買い出しの帰り道」
かわいかったシーンはたくさんあるんですけど、序盤では4話で買い出しの帰り道で、夕暮れの中、風で前髪が少しなびいて、笑顔を見せるシーンですね。笑顔の裏にはまだスバルに心を許していない部分も見え隠れするけど、「わっ、かわいいな」と思いました。

ちなみにレムのかわいいシーンは『Memory Snow』にたくさん詰まってます。レムが犬になるシーンでは、音響監督から「ブリブリでお願いします」と言われて。最初にやってみた時、音響監督のイメージまで届いていなかったみたいで、「今のも十分かわいかったけど、もう一声かわいいのでお願いします」と言われてやったのが本番で採用されています。犬耳としっぽが生える作画もすごく力が入っていて。あと終盤の酔っぱらっているシーンもめちゃめちゃかわいいので、レムが好きな方には『Memory Snow』をオススメします(笑)。


 
◆「レムの戦闘シーンすべて」
凛々しいなと思ったのは、全体的に戦闘シーンでのレムはカッコよくて。例えば、白鯨戦の時、地竜にスバルと一緒にまたがって、さりげなくリードを握って誘導しているシーンなど知性を持ちながら戦っている姿はカッコいいなと思います。そして、自分の命を投げうってでも、スバルを守ろうとする強い想いはもはやヒロインではなく、ヒーローじゃないかと。



 
◆「レムの察しの良さ」
あと凛々しさとは違うかもしれないけど、察しの良さも素敵で、いつもスバルを見守っているからこそ、彼の気持ちや迷いさえもわかっていて。18話で身も心もボロボロになって、一緒に逃げようと言い出したスバルに対しても奮い立たせるところはスパルタにも感じられますが、スバル君は自分にとってヒーローだから困難を乗り越えられると一心に信じて、まっすぐに伝えられる強さも凛々しさの1つかなと思いました。


(C)長月達平・株式会社KADOKAWA刊/Re:ゼロから始める異世界生活1製作委員会
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