アニメならではの構成で自然にバランスが取れた宇崎ちゃんの“ウザ可愛さ”――夏アニメ『宇崎ちゃんは遊びたい!』宇崎花役・大空直美さんインタビュー【連載第1回】
コミックス第1巻の発売前から話題を集め、アニメ化への期待も高かった『宇崎ちゃんは遊びたい!』。7月10日には待望のTVアニメ第1話が放送され、そのクオリティの高さで、さらなる話題を集めています。
アニメイトタイムズでは、そんな注目作のメインキャスト4名へのインタビュー連載を実施。この第1回では、先輩の桜井真一にウザ可愛く絡んでいく"宇崎ちゃん"こと、宇崎花役の大空直美さんにインタビュー。アニメ化以前から、ボイスコミックやゲーム実況風動画で演じてきた"宇崎ちゃん"との出会いや、第1話のお気に入りのシーンなどについてお話を伺いました。
エッチなマンガなんだって覚悟しながら読み始めました(笑)
──最初に『宇崎ちゃんは遊びたい!』という作品に触れた時の感想を教えてください。
大空直美さん(以下、大空):ボイスコミックのお話が事務所に来て、マネージャーから「宇崎ちゃん役に大空さんを、というお話が来ているんだけれど、どうする?」と聞かれたのが初めての出会いだったんです。その時にうちのマネージャーが「漫画を読んでみたんだけど、ちょっとエッチな作品かもしれない」と言われて、「エッチ?」って(笑)。
それからマネージャーのパソコンで、 アニメの第1話にもあったマッサージチェアに座った宇崎ちゃんが気持ちよくて声を出してしまうシーンのコマを見せられたんです。それで「ホントだ……エッチだ」って思ったのですが、私にお話をいただけたことがとても嬉しかったので覚悟を持って、「やらせていただきたいです」と返事をしました。
でも、返事をしてから漫画を読み進めたら、エッチなマンガではなくて(笑)。
──エッチなシーンもありますが、それはギャグの一つですよね。
大空:そうなんですよ! エッチなシーンもあるのですが、それはお話の流れの中の一つのエッセンスというだけなんです。それなのに、マネージャーの変な紹介の仕方のせいで、エッチなマンガなんだって覚悟しながら読み始めちゃいました(笑)。
でも、読んだら、宇崎ちゃんも先輩も 二人を取り巻く人たちも本当に面白くて。コメディタッチの作品がすごく好きなのですぐにハマりました。私はお仕事が切っ掛けで出会いましたが、 仕事とは関係なく出会っていたとしても、好きになったと思います。
──原作第1巻発売時に公開されたボイスコミックやCMの他にも、ニコニコ動画でゲーム実況動画も配信されており、アニメのアフレコが始まる前から宇崎ちゃんを演じる機会は多かったと思います。その中で、宇崎ちゃんに対する印象に変化はありましたか?
大空:最初はただ先輩にウザく絡んでいる子なのかなと思ったのですが、ゲーム実況の第2弾、第3弾を収録していくのと同時に、原作のお話の中で宇崎ちゃんと先輩の関係性も少しずつ変わっていって。
宇崎ちゃんは先輩に対して、根底に深い気持ちというか、「先輩のために」という気持ちがあったから、こんなウザ絡みをしてたんだ。実は宇崎ちゃんって、ちょっと不器用な子なんだっていう面も見えてきて。最初に思っていたよりも、情が厚くて優しい子なんだなと思いました。
「ウザい」「可愛い」「コミカル」みたいな印象だったのが、より深みが増していったというか。お料理も得意だし、先輩に対する慈愛に満ちた眼差しとかを見て、「そんな顔もできたの?」みたいな(笑)。
──いろいろな魅力のある中でも、「ウザ可愛さ」は宇崎ちゃんに欠かせない魅力だと思います。「ウザかわいい宇崎ちゃん」を演じる上で、特に意識していることはありますか?
大空:宇崎ちゃんの「ウザ可愛さ」は、「ウザいが90」で「可愛いが10」くらいかなという感覚なのですが、10の可愛いさもとても大事だと思っていて。そのあたりのバランスは、アニメのアフレコが始まった時もすごく意識しました。
ただ、アニメの第1話では、冒頭で大学に入ったばかりの少ししおらしい宇崎ちゃんが描かれていて。それから1年間、ずっとボッチだった先輩のことを思って、「私がなんとかしてあげなきゃ」という気持ちでウザさが爆発するんです。原作の第1話はそういう構成ではなくて、大学2年生になっている宇崎ちゃんが先輩にウザ絡みしているところからのスタートなんですよね。
だから、「アニメでは可愛らしいところから始まるんだ!」と驚いたのですが、その構成に沿って演じたことで、自然と「ウザ可愛さ」のバランスもできた気がします。あと、その後もいろいろなシーンを演じていく中では、宇崎ちゃんが一線をちょっと越えるくらいウザい時もあって(笑)。
──可愛さを通り越して、本当にウザい時もありますね(笑)。
大空:ウザ過ぎた後は、先輩から強めのツッコミがあったりとか、ちゃんと宇崎ちゃんが何か痛い目を見るんです。先輩に鼻をつままれたりとか(笑)。そこのバランスもすごく上手いですよね。そういう時には思い切り「あいたたた!」ってやったりして、「痛い目を見てます」という感じがより伝わるようにと思っていました。