「アイドルマスターシンデレラガールズ 7thLIVE TOUR Special 3chord♪ Glowing Rock!」Blu-ray発売記念! 出演キャストインタビュー|青木瑠璃子さんと高森奈津美さんが歩んだシンデレラロード
『アイドルマスター』シリーズが2020年で15周年を迎える中、文字通り“シンデレラロード”を駆け上がってきた『アイドルマスター シンデレラガールズ(以下、シンデレラガールズ)』。
『シンデレラガールズ』がスタートしたのが2011年。『アイドルマスター』全体から見てもその歴史が伺える。
9年の間に作品内で様々なアイドルやユニットが誕生したが、やはり印象的だったのは2015年に放送されたアニメだ。
今回はそんなアニメから生まれたユニットの二人に注目してみよう。
アニメイトタイムズでは、7thLIVE TOUR「Comical Pops!」「Funky Dancing!」に引き続き、2020年2月15日、16日に行われた「Glowing Rock!」のBlu-ray発売記念スペシャルインタビューをお届けする。
取材対象者は「*(Asterisk)」の多田李衣菜役・青木瑠璃子さん、前川みく役・高森奈津美さんだ。
「Glowing Rock!」ということでロックな公演となったが、ロックといえば多田李衣菜、そして「*(Asterisk)」が歌う「ØωØver!! 」である、と個人的には思っている。
そこで、ライブのお話はもちろんのこと、「ØωØver!! 」にまつわる二人の境遇についても深堀りしていきたいと思う。
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おすすめインタビュー
◆「Comical Pops!」セクシーギャルズ 声優インタビュー
◆「Funky Dancing!」Dimension-3 声優インタビュー
生バンドだからこその違い
――まずは「Glowing Rock!」全体の感想をお願いします。
青木:やっぱり生バンドがすごかったですよね。この規模でのライブでは初めてかな?
高森:なんだかんだで初めて?
青木:大きな周年ライブとかで生バンドというのは初めてかも。
高森:他にはあったっけ?
青木:「リスアニ!LIVE(※1)」は生バンドだった。
『シンデレラガールズ』単独では初めてだったので、どれだけ生でやるのかなと。
『シンデレラガールズ』って、全体の音の印象でいうとそこまでロックではないですよね。それに、そんなにロックな曲があるわけでもない。でも今回のテーマはロックだから「どうなるんだろう?」って最初は思いました。
※1:リスアニ!LIVE
エムオン・エンタテインメントが発行するアニソン専門誌が開催しているライブ。全曲生バンド演奏などが特徴。アイドルマスターシンデレラガールズは、2015年の「リスアニ! LIVE 5」に出演。
――たしかにそれは思いました。
高森:私の個人的なことを言わせていただくと、今回のツアーは3つのコンセプト(Comical Pops! 、Funky Dancing! 、Glowing Rock!)がある中で、私が“ロック”だけに出るっていうのが面白いなって思ったんですよね。
青木:確かに! どっちかっていうと「Comical Pops!」だもんね。
高森:そうそう! ダンスって感じでもないけど「Funky Dancing!」にも出るかもなって。その2つに出るんだったら、なんとなくしっくり来る感じだったんですけど、唯一出る公演が“ロック”っていうのは自分でも面白いなって(笑)。
青木:猫耳なのにね(笑)。
一同:(笑)。
高森:そうなんですよ。
青木:それでいうと生粋のロックみたいなアイドルってそんなにたくさんいるわけではないから、ホント難しいよね。
高森:『シンデレラガールズ』がロックに寄せてたら、この人数にはならない(笑)。
青木:最近はコンセプトが公演ごとにしっかりあるライブが増えてきたし、今回も確かにロックでした。歌った曲もロックな曲ばかりでしたよね。特に我々は。
高森:セトリがロックだったね。しかもロックだけじゃなく、『シンデレラガールズ』の中でカッコいいラインの曲が多かった。
青木:いつもはライブの初めに「私たち、シンデレラガールズです!」って言って始めますけど、今回は「私たち、シンデレラガールズ!」みたいな感じでしたし。
高森:あの言い切りは初めてだった。
青木:ちょっと力強い感じで。
高森:タメ口になりましたね(笑)。
一同:(笑)。
青木:そうそう(笑)。語尾の「です!」の敬語が取れて。全体的に雰囲気が違いましたね。
他のライブもそうでしたけど、今回も味濃いめのライブだったと思います。火も出るし!
高森:そうそう!
――あの炎は迫力満点でした。やっぱり近くにいるとかなり熱かったのでは?
高森:熱さは意外とそこまででしたね。あったかいな〜くらい……。
青木:上の階は、めちゃくちゃ熱かったですよ。
高森:上のほうが熱いんだ!
青木:なんか熱気が時差で上がってきた!
高森:熱は上に昇るもんね(笑)。「あっつ!」とはならないんですけど、「うわあ~、熱気!」みたいな(笑)。
――それは(笑)。そして、今回お二人が披露されたのは「ØωØver!! -Heart Beat Version-」、「Rockin’ Emotion」、「∀NSWER」(高森さんのみ)、「Twilight Sky」といった楽曲でした。
高森:ほぼ一緒だったね。
青木:私、全曲一緒!
高森:そっか。私は「∀NSWER」があったから。
青木:珍しいね。
高森:いつも一緒になるのは「ØωØver!!」だけだからね。
青木:今回は、あまりキュートの曲がなかったからじゃないかなって思います。
高森:属性くくりもなかったし、私もソロ曲がなかったので常に誰かと一緒にいられましたね。
――今回の「ØωØver!!」は「ØωØver!! -Heart Beat Version-」でしたし、いつもとは違った印象があったのではないでしょうか?
青木:生バンドだったので、かなり感じは違いましたね。
高森:そうだね。「ØωØver!!」は、ソロ曲よりも歌わせてもらってる、もしかしたらライブで一番歌っている曲だと思います。私は特にユニットもないし。
青木:確かに多い。私もたぶんそうじゃないかな。
高森:「Nothing_but_You」もあるけど、なかなか歌わないんですよ。人数が5人なので、メンバーが揃うタイミングも少ないですしね。
なので、ユニットで歌うのは「*(Asterisk)」くらいしかないんですよ。
青木:「ØωØver!!」はよく歌うよね。
高森:ほぼ全公演と言っていいくらい。でも今回はバージョンが違うから……。
青木:その苦しみがあったよね。
高森:そうそう(笑)。
青木:「全部忘れろ」って(笑)。
高森:歌詞が違う! 記憶を捨てるんだ! って(笑)。でも、ホントに生バンドで良かったよね。
青木:うんうん。変な話、今までは「私たちがどうパフォーマンスするか」がすべてだったというか。もちろんダンサーさんや、演出も込みですけど、見てくださる皆さんに分かりやすく一番伝わるのは私たちのパフォーマンスだった。
でも、バンドの人たちがいてくれると、それだけで世界が広がって良かったよね。
高森:「ØωØver!!」は李衣菜とみく以外の他のアイドルとの組み合わせで歌うことがないんですよ。常に私たちが二人でやる曲だったから……。
青木:深みは出るけど、煮詰まっちゃう部分がないわけではないので。
高森:そうそう。
青木:しかも、「-Heart Beat Version-」はずっとやりたかったし。
高森:そう! ずっと作曲してくださったIMAJOさんに演奏してもらいながら歌いたかった。
青木:特に「-Heart Beat Version-」は、ギターソロありきの曲構成というか、ストーリーがある曲だったので。
高森:歌の構成もちょっと違うもんね。頭サビから入るからね、アレ。
青木:だからやれて良かったです。「頭だけマイクスタンドでやらせてください」って二人でお願いしたんですよ。「アニメの演出に合わせよう」って。
――あのシーンはお二人の提案によって生まれたんですね。
青木:そうなんです。
高森:瑠璃子が言ってくれて。最初はなかったもんね。
青木:最初は普通にあの場所から出てきてハンドマイクで歌う感じだったんですけど、せっかくギターソロをやってくれるなら、頭は踊らずに歌っているアニメのシーンに寄せようと思いました。
――めちゃくちゃカッコよかったです!
青木:いや、あれはIMAJOさんがカッコよかったです!
一同:(笑)。
高森:本当にIMAJOさんが楽しそうで良かったです!
でも、後ろで控えてたときにイントロで一回音が止んで、「なんで止んだんだ~!?」ってなって。
青木:「間違えちゃったのかな!?」って思ったら。
高森:客を煽るために一回音を止めていたんですよね。後ろで待機してる身としては怖いですよね。
青木:私たちからはステージの様子が見えなかったので。でも、みんなが「うおー!」って言ってるから大丈夫かな、みたいな。
高森:それにIMAJOさんがのびのびやってくれたことが嬉しいです。やっぱり『シンデレラガールズ』のライブだから。
青木:主役がアイドルたちだし、舞台上に男の人がいると見え方も変わってくるとこがあるとは思うんです。
高森:だけど、一歩引いてたりしてたら悲しいなって思ってたんです。だから、のびのびとやってくれて嬉しかった。
今回はホントに、IMAJOさんが主役くらいの気持ちで「-Heart Beat Version-」をやりましたね。
青木:一緒にやる、という感じに。
高森:初めて一緒にね。
――今後も生バンドはぜひやってほしいです。
青木:生バンドでやりたい曲って、まだまだいっぱいあるなって思ったんです。
高森:コンセプトを変えたらガラッと印象を変えられるし。
青木:そうそう。ロックに縛られずに、いろんな曲でやってみたいなって思いました。
――生バンドということで、アコースティックで演奏された楽曲もありました。
高森:楽器変えればいろいろ楽しめますよね。アレンジライブとかも楽しそう。
私は「おねだりShall We ~?」があるので、ジャズやるときは「呼んで!」って思います。「サックスいるときに呼んで!」って(笑)。
一同:(笑)。
高森:ちょっと小さめのライブで少しずつやるとかね。
青木:あまり曲数が多いと大変だから。
高森:そうそう。私たちは自分の曲を歌ったら後ろに引けますけど、バンドさんは出ずっぱりですからね。誰よりも出ているので、やっぱりちょっと大変。
青木:まずは10曲くらいミニライブみたいなのをやれたらいいですよね。
高森:2日間ほぼずっと出っぱなしでやってくれてたので、もうちょっと休憩が取れる感じで(笑)。
――今回のライブは、バンドのみなさんが主役とも言えますね。
高森:本当に。だからパッケージの特典でもバンドさんだけのコメンタリーもあったりして。「あ~素晴らしい!」って思いました。
青木:バンド視点の話もね。
高森:聞いてみたいね!