『学芸大青春』1stアルバム「HERE WE ARE !」リリース記念ロングインタビュー前編|ひとつの映画を観終わったような感覚になると思います
運命の歌手デビュー曲「JUNES」
――次は各楽曲についてお話いただければと思います。まずは「JUNES」。こちらはまさに“神曲”ですね。
全員:うわ~! ありがとうございます!!
――お世辞でもなんでもなく、毎日聴かせてもらってます……!
全員:ええ~!
南:マジで嬉しくない? 鳥肌立った今!
星野:どこが好きとかありますか?
南:確かに聞きたいです。俺らが逆に川野さんへインタビューする形で!
――あはは(笑)。こんなの初めてですよ。そうですね。まずは、ボーイズグループの王道感ですね。はじまりを告げる雰囲気が楽曲全体から溢れていると共に、どこかいい意味での未完成さもあって。
南:なるほど。
――クオリティが高い中にも5人の伸び代を感じさせるというか。少し哀愁が漂ってるところも最高ですよね。
南:一番好きなフレーズとかありますか?
――そうですね。特に「JUNES」で一番好きなところは内田さんの落ちサビなんです。あそこがメチャクチャ好きで。力強さと優しさが詰まった歌声にいつも元気もらってます。
内田:ありがとうございます! お世話になっております!
南:いや~いいね。嬉しいね。
内田:嬉しい。あそこは歌ってたとき、楽曲を作ってるときはホントに、気持ちを込めるってことでいっぱいいっぱいだったんです。
でも、5月の配信ライブでダンスパフォーマンスありでやったとき、あの場面ってみんな後ろを向いて、俺だけ前を向いて歌い始めるんですよ。
上手く言葉で説明できないんだけど、メンバーが背中を向けている中で、俺だけがみんなを見ているというか。あの感じがたまらなくて。自分でもお気に入りポイントですね。
南:確かに。あそこって後ろの音もちょっとこもってて。心の中の声みたいな雰囲気があっていいよね。歌詞にはまってる。
内田:そう。みんなには見せない思いを、みたいな。
――ありがとうございます。では、改めまして。皆さんから「JUNES」の魅力をお聞かせいただいてもよろしいでしょうか?
相沢:この曲は、ファーストシングルということもあって、メンバーそれぞれいろんな思いがあったと思うんですよ。
南:そうだね。
相沢:この曲で歌手としてデビューして、これから先俺らがどうなっていくのか、みたいなところが。
南:ある意味この曲で決まるみたいなね。
相沢:そう。この曲で決まるみたいな気持ちが、俺の中でけっこう大きくて。なので、期待もあったし、不安もあったし、それを全部この一曲でぶつけようと臨ませてもらいました。
ラップの部分の掛け合いが多い曲なので、相手がこう来たから自分はこうしよう、みたいな息を合わせていくことがすごい重要だし、サビも5人のユニゾンだったので、そういった“合わせる”作業が最初は難しかったです。
なので5人で、メインの人がこういう風に歌ってるからハモリはこう合わせようだとか、リズムの取り方やニュアンスとかも全部練習していったので、そういった意味でも思い出深い曲です。
南:どの曲も5人で作ってる曲だけど、特にこの「JUNES」は俺たち5人の曲って意味合いが強いよね。
相沢:そうだね。初めてだったから、なおさら苦戦もしたし。楽しかったし。
南:たくさん合わせたしね。
相沢:そう。めちゃくちゃ合わせたからね。
――一番大変なところはどこでしたか?
相沢:技術難易度的な難しさももちろんありましたけど、やっぱり初めて5人で一緒に苦戦したって感覚が強いですね。最初の壁だったというか。
星野:生まれて初めてだもんね。
南:そうだよね。レコーディングっていうものがね。
――確かに、レコーディングブースに入って曲を歌う、ということが初めてなわけですもんね。
全員:そうですそうです(笑)。
南:プリプロ(プリプロダクション)って何? みたいな。それまでの準備は何をすればいいんだろう? とか。仮歌のどこを聴いて参考にしたらいいんだろう? とか。
星野:なんにも分かんなかったもんね。
相沢:今でも、自分のレコーディングブースでの一番落ち着く音量バランスとか、いろいろあって、例えば俺はヘッドホン両耳付ける派なんですけど、片耳の人もいるし。
そういうのも初めてのレコーディングなので分からないじゃないですか。自分はどっちがいいんだろう? みたいな。そういったことも含めて、今思い返すと懐かしいなって。
南:懐かしい。でもメチャクチャ鮮明に覚えてる。
相沢:そう。すっごい鮮明に覚えてて。
星野:……忘れられないんだよね。
相沢:忘れられないね。
内田:悔しかったよな、あれ。
星野:そう。レコーディング前日にノド壊しちゃって……。ホントにいろんな意味で忘れられない思い出ですね。そして一生この4人には頭が上がらないです。すんません!!
南:大丈夫(笑)。
――並々ならぬ思い入れがあるわけですね。初めて自分たちの曲をもらったときはいかがでしたか?
南:めっちゃ嬉しかったよね。
星野:自分の曲って言えるのがあり得ないこと!
南:そう!
星野:今まで人生で、いろんな有名なアーティストさんの曲を聴いたり、音楽に触れてはいても、「この曲は自分の曲」って実感するのに時間かかりましたね。
内田:めっちゃ分かる!
南:俺がびっくりしたのは、歌手デビューの曲をいただく前に候補曲が何曲かあったんですよ。
内田:あー! あったね。4曲くらい。
南:「この中のどれかがみんなのデビュー曲になるかもしれない」って聴いていったとき、5人ともなんか分かんないけど「この曲がピンと来たよね」って言ったのが「JUNES」で。
内田:そう、全員一致で!
南:それがデビュー曲になった、ってのがなんか……良かったよね。
――すごい。ドラマチックですね。
南:運命の曲って感じだったね。
――仲川さんはなにか思い出はありますか?
仲川:そうですね。さっき陽介がノドを壊したって話があったと思うんですけど、もともとレコーディングを2日に分けてやる予定で、僕は2日目に入る予定だったんですけど。
南:1日目の陽介のレコーディングが出来なくなっちゃったんだよね。
仲川:そう。で、レコーディング前日に1日目に僕が回されて。もう、一生許さないと思います。
全員:(笑)
星野:ごめんね! ごめんね!
南:結果的に上手くいったから。
――一年経っても、なんなら一生忘れない思い出なわけですね(笑)。
南:ホントに大ハプニングだったね(笑)。
星野:やっぱり大事なことって事件が起こりますね。
内田:トラブルメーカー星野ね。
星野:ホントに嵐の前の……なんだっけ。
内田:静けさ!
星野:それだったね。うん。