映画『荒野のコトブキ飛行隊 完全版』3日連続声優インタビュー！　初日を飾るのはケイト役・仲谷明香さんとチカ役・富田美憂さんの静動コンビ！

『コトブキ』のテンポが染み込んでいたアフレコ

――『完全版』のアフレコの雰囲気はいかがでしたか？　またアフレコ現場でのエピソードなどありましたら教えてください。

富田：あっという間でしたよね。

仲谷：うん。

富田：6人以外にもオジサマ方とか、結構大人数でアフレコもやらせて頂いて。「TVシリーズのアフレコの時に戻った」という感じがして、同窓会のような気分になりました。

仲谷：久しぶりでしたけど、息はあったままというか。リズムは変わらずにみんなで普通に録れたので、チームワークがいいのかなと思いました。

富田：他の作品に比べて『コトブキ』はすごいテンポが早いんです。みんな久しぶりの『コトブキ』のアフレコだったとは思うんですけれど、そのテンポが身についているというか、染み込んでいたので（笑）。アフレコが始まったら、一気に『コトブキ』の雰囲気になっていました。

仲谷：合間にアプリゲームの収録などがあったおかげかもしれないですね。

――アニメ本編、劇場版、アプリゲームなどを通して、ご自身が演じたキャラクターの変わったなって思ったところなども伺えればと。

仲谷：ケイトは最初、結構感情を出していたんですよ。オーディションのときは全然感情を入れてなかったんですけど。最初はもうちょっと声も明るくて、1話、2話とかは明るめで喋っていたんです。けれど、段々と「もっと感情を殺して」とディレクションが、水島監督から（笑）。

富田：（笑）。

仲谷：どんどん無になっていって、最終回の頃には、静かになっていました（笑）。それが映画だとよりわかりやすいかと思います。明るい雰囲気の、感情が乗っているケイトがちらほらと見られます（笑）。逆に成長していったような感じでした（笑）。

富田：チカはたぶんケイトの真逆で（笑）。ディレクションも「もっとやってもらって大丈夫です」と。初期のチカを演じていくうちに、段々と“チカ節”みたいなものが出来てきた気がして、どんどん喋り方が汚くなっていってるかもしれないです（笑）。

一同：（笑）。

富田：劇場版の新規カットを録るにあたって1話から見直したんですけど、やっぱりどんどん汚くなっていました（笑）。逆にそれがチカっぽいから良いのかなって思いましたね。

小学生の男の子というか、やんちゃな感じを想像しながら、毎回やらせて頂いたので。うるさいチワワみたいなイメージで演じてます（笑）。

――安心して口の悪いことを言えるのも、信頼の表れみたいな感じなんですかね。

富田：新規カットの最初のキリエとチカの喧嘩のシーンで、すごいキリエに突っかかっていくんですけど、収録のテストでは「キリエよりちょっと大人で大丈夫です」、「キレ方、大人っぽくて大丈夫です」、「余裕ある感じで」といったディレクションを頂いて。「チカってこういう面もあるのか」と、ちょっと発見でした。

――TVシリーズと劇場版を通して印象に残っているシーン、好きなシーンを教えてください。

仲谷：やっぱりケイトは、キリエと一緒に急降下爆撃をしたシーンが印象的ですね（笑）。映画でも使われていて、嬉しかったです、音もリアルで。他にも印象に残っているシーンはいっぱいあるんですが、ありすぎて（笑）。なので、消火のために爆弾を投下するシーンということで（笑）。

富田：私は新規カットの、チカがウーミの絵を自分で書いていたシーンがすごい好きです。『完全版』の中でも、特にクスって笑えるワンポイントじゃないかなと。とてもチカらしいって思いましたね（笑）。

――TVシリーズではなかったんですよね。「そういうシーンあったっけ？」というくらい自然に入っているから驚きました。

富田：そうなんですよ。私も、新規カットのアフレコの時に、「いたんだここに！」って思って（笑）。絵コンテの段階からがっつりウーミが描いてあって。最初にリハでチェックした時に「なんだこれ……」って思ったんですよ（笑）。

仲谷：そのカットで、4人部屋ってことを知りました。

富田：そうそう（笑）。

仲谷：みんなで寝てるってかわいい。

――自分が演じた以外のキャラクターで好きなキャラクターについて、教えてください。

富田：私は変わらず、ラハマ町長が好きです。本当にかわいくて（笑）。かわいいんですけど、やるときはやる。あの感じが見ていて、ほっこりしますね。

仲谷：鼻水出しちゃって（笑）。

富田：そうそう。オンエアのときも「町長、頑張れ！」って。思わず応援しちゃうようなキャラクターだなって思います。

仲谷：私は、ナオミと、アドルフォのペアですかね。意外とバランスのとれている関係性が好きです（笑）。

――TV放送当時の思い出や、各種イベントなどで印象に残っていることや、思い出深かったことがあれば教えてください。

富田：やっぱり「立飛のコトブキ航空祭」（以下、「航空祭」）は印象的でしたね。あの日は、前日に会場に入って、みんなでリハして、ホテルに泊まって。次の日は一日中本番で。トークイベントが終わった後の空き時間で、次のライブコーナーで使うTシャツのワッペンをみんなでアイロンで付けたりしていました（笑）。

学生の時の文化祭のような雰囲気を思い出して、あの日で、みなさんとの仲もより深まったような気がしています。今回の劇場版の発表もそこであって。ファンの人の『コトブキ』愛を感じられた一日だったので、思い出深いですね。

仲谷：私も「航空祭」でしょうか。ファンのみなさんがアプリゲームをいっぱいプレイしてくださっているという話をスタッフさんから聞いてはいたんですけれど、実感がわかなくて。私もプレイしているんですが、実際にどれくらいのファンの人数がいらっしゃるかわからなかったんです。

だから「こんな大きい会場が埋まるのかな……」って、正直ちょっと思っていて（笑）。でも、いざ始まってみたら、たくさん埋まっていて。しかも、みなさん眠いでしょうに朝から来てくださって、本当に嬉しかったですね。