実写映画『映像研には手を出すな!』齋藤飛鳥さん&梅澤美波さんインタビュー|齋藤さんがカッコいい先輩すぎた!? 本気で取り組んだからこそ見えた世界とは?
飛鳥さんがカッコいい!
――ドラマから映画まで長く作品に関わってきたわけですが、その中でメンバーの絆が深まったなと思うようなエピソードなどがあれば教えてください。
梅澤:この現場はホントに、飛鳥さんがすごく頑張ってくれたというか。
齋藤:(笑)。
梅澤:すごく距離を詰めてくれて。この作品に出演するまではあまり喋ったこともなかったし、「私にできるかな? 大丈夫かな?」という不安も後輩の身としてあったんですけど、飛鳥さんの方から距離を縮めようとしてくれたり、現場での振る舞い方とかを普段よりギアを上げてやってくださっていたと思います。
そこに救われた部分もあるし、さらっと気遣いしてくれるんですよね。例えば私がドラマパートで「このシーン難しいんですよね」って話をしてたら、そのシーンの撮影日に「今日大変な日って言ってたから」ってチョコくれたり。
一同:(笑)。
梅澤:カッコいいんですよ! 後輩の私たちから動こうとしてもやっぱり限度があるというか、先輩という壁を壊すことはできないけど、飛鳥さんが開いてくれたことで、私たちからもどんどんいけるようになったんです。本当に感謝しています。ありがとうございました。
齋藤:まあ、戦略ですね(笑)。
一同:(笑)。
齋藤:すべてはこういった取材の場で言ってもらうためです(笑)。
――巧みですね(笑)。逆に齋藤さんが刺激をもらえたとか、テンションを高めてもらえた、というような場面はありましたか?
齋藤:う~ん、そうだなあ。
あ、クランクインした日に一番驚いたことがあって。梅澤が仕上げてきていたんですよ(笑)。
一同:(笑)。
齋藤:山下は本読みの時点で「あ、この人ツバメだ。やっぱりハマり役だなあ」と思うくらいツバメだったんです。
対して梅澤は、映画は初めてだし、(お芝居も)そんなに経験が多くなかったと思うので「どんな感じでくるんだろう?」と思っていて。
そんな感じで、いざクランクインの日を迎えてみたら、根っこの真面目さが透けて見えるような、「きっと家で台詞も練習してきたんだろうし、金森というキャラクターをたくさん分析してきたんだろうな」と感じ取れるくらい、すっごい金森だったので「ああ! 仕上げてきてる!!」と嬉しくなりました。先輩としても頼もしかったし、安心しましたね。
みんな空気の読める子たちだったので、「ちょっとここ、こうしてくれる?」と言う必要がまったくなかったです。たぶん3人のやり取りのシーンで、そういう相談は3か月間一回もしていないと思います。
梅澤:うん。してないです。
齋藤:お互いに空気を読みあって、投げてくれた台詞をちゃんと噛み砕いて答えるというのが自然とできていたので、すごくやりやすかったですね。とても助けられました。
――金森は台詞としては強いというか、スパッと発言しますが、そういったことも後輩としての気負いみたいなものもなく役として自然と出てきましたか?
梅澤:そうですね。ただ最初の方は、やっぱり他の役者さんを叩くシーンとかはけっこうNGを出しちゃったりしました(笑)。
でも、回数を重ねていったら、まったく遠慮なくやっていけるようになりましたね。(最初のほうは)本当にすみませんでした……。
齋藤:あはは。いや、とんでもない。NGは回数を数えて後でなにかで仕返しを、というのはちゃんと考えてます(笑)。
一同:(笑)。