『THE IDOLM@STER』シリーズ15周年記念曲「なんどでも笑おう」発売記念 如月千早役・今井麻美さん&天道輝役・仲村宗悟さんインタビュー
輝には考え方とかもいっぱい助けられています
――『アイマス』のアイドルは常に成長を続けていますが、そのあたりはどのように意識していますか?
今井:千早はひとつのゲームの中ですごく成長を見せるタイプだったので、なおさら変化は意識しています。最初は心を閉じていたけど、後半は人を信頼することを覚えるということもありますし。あと、歌が上手いという設定もあるので。
でもそれも、「私が全部背負う必要はないな」と、プロデューサーさんと分かち合うことが大事なんだと思ってからは、のびのびやらせてもらっています。
それから、『765AS』のときの世界と『ミリオン』のときの千早の世界の違いは意識していますね。その歌い分けは、みなさんにはあまり伝わらないかもしれないんですけど、頑張っています(笑)。
ーーそのあたりは続いていく作品の悩みでもありますね。仲村さんは?
仲村:輝が『SideM』として世界に飛び出していった時間と、僕が声優になった時間ってほぼ一緒くらいなんですよ。『SideM』が僕の人生での初めてのオーディションだったので。
輝の魂は輝にあるんですけど、言葉で伝えるのは僕じゃないですか。なので、一緒に成長している感じがありますね。プライベートも仕事も、より密着して成長していってるというか。
最初のころの、「DRIVE A LIVE」とか聴いたりすると、やっぱり今の輝とはなんか違うんです。それで、最初の2〜3年は「うわ~、今ならもうちょっとできるのに! 録り直したい!」と思っていて、スタッフさんにもそのことを言ってたんですよ。「歌はもちろん、台詞も含めて録り直したい」と。
今井:うんうん! 分かる。
仲村:でも、まだ5年ですけど、今考えてみると、これが『アイマス』なのかなとも思うんです。成長過程が見えるというか。
それでもやっぱり、聴くと「ウっ」ってなりますけど(笑)。
一同:(笑)。
今井:なるよね! 私もなる(笑)。
仲村:なるけど、「これでいいんだ……!」というのがあって。それは年々感じますね。
今井:でもこれがまた、波みたいに逆のパターンも襲ってくるのよ。これから。
仲村:怖え~!
今井:「このときのコレ良かったな~」みたいに、だんだん自分でも納得できる歌い方ができるようになるんです。でも、それによって「あのときの感じでやりたいんだけど出ないな」みたいな時期も来たりして。
そういった波が毎回あるので、「これが私が千早と歩んできた中でのベストです!」っていうのが、聞かれるたびに変わるんです(笑)。
出して終わりじゃない、続きがあるからこそ、常にそういうことを考えているのかもしれません。
キャラソンを一回録って「次いつあるか分かりません」だったら、そのときベストなものを出せば問題ないと思うんですけど、「また次がきっとある」というのがずっと続いた十数年だったので。
仲村:確かに迷いますからね。人間は。
千早も迷ってるって考えたら、「そうだよな」って思いますよね。僕も常に悩んでいるし、迷っているという思いはやっぱりありますね。
――そういうときにどうすればいいか、先輩としてアドバイスをお願いします。
今井:あっでも、宗悟くんはタイプが違うので大丈夫です。
一同:(爆笑)。
仲村:なんかくださいよ〜!!
今井:あんまりお仕事で一緒になったことがないのでアレなんですけど、私の分析からいくと大丈夫です。これからもとんでもなく調子に乗らなければ大丈夫だよ!
仲村:いや、調子に乗ることはひとつもないですけど!
今井:大丈夫。だから輝の声優なんだと思うし。
宗悟くんから感じるオーラってすごくカラっとしていて。『SideM』がそれに救われてる部分はすごく多いんだろうなって勝手に思っています。ご本人がどう思ってるかはちょっと知りたいですけどね(笑)。
仲村:いやいや(笑)。救っているつもりなんてひとつもないですよ、僕は。
今井:そうですよね! そう思います! でも、そう思っているところも良い特性というか。
『SideM』って、最初にJupiterがいて、そこから派生してDRAMATIC STARSやいろんなユニットが出ていろんなメンバーがいますよね。
その中で宗悟くんが真ん中で笑っていたら「あ、『SideM』だな」って思うんですよ。その感覚がすごくあるし、Jupiterと合流したときのパワーもすごいですよね。
Jupiterは長くやってるし、なかなか日の目を見れなかった分、みんなからの熱い思いがズバーって集まっていたのは、客観的に見てても感じていて。そこに新しいユニットが混ざったときに、「対等でいられるのかな?」と少し心配だったんですよ。でも彼は全然平気でした(笑)。
一同:(笑)。
今井:あ、良かったって(笑)。
仲村:アホに対する話し方じゃないですか(笑)。
今井:あれ? 違うの?
仲村:「違う」とは言いづらいですけども(笑)。
今井:5年経って、今の宗悟くんがどうなってるかはさっぱり分からないんですけど、当時はホントに救われたなって思いましたね。
宗悟くんが「ヘッ」(手を上げる)って真ん中で笑った瞬間に。「あ、良かった!」って。
仲村:だから、それアホの手の上げ方じゃないですか(笑)。「ヘッ」って。
一同:(笑)。
今井:で、実際自分ではどう思うの?
仲村:『SideM』という作品を大切にしたいという思いがあるので、僕の役者としての気持ちは輝に預けてるんですよ。
最初はもちろんめちゃくちゃ不安がありましたよ。アイドルが最初からいて、後から声が付くというプレッシャーもありましたし、作品の中心的なユニットとして活動すること、Jupiterのみなさんがいること……といろんな気持ちがありました。
でも、それは全部僕の、仲村宗悟の考えだから。『SideM』として表に出たときに、それが薄くでも見えたら僕はイヤだなって思いました。
今井:輝があまり背負わない人だから、それに助けられたのかもしれないね。
仲村:そうですね。輝には考え方とかもいっぱい助けられています。
今井:その話を聞いて、さっきの話も納得がいきました。今後も安泰だなと。
なのでもう、アドバイスはゼロですね(笑)。
仲村:ええ~。欲しい~(笑)。
今井:めちゃくちゃ調子に乗らなければ全然大丈夫だって!
仲村:じゃあ、大丈夫か!
今井:(笑)。