アニメーション映画『思い、思われ、ふり、ふられ』乾 和臣役・斉藤壮馬さんインタビュー｜島﨑信長さん演じる理央と対比の効いた和臣の掛け合いや、由奈役・鈴木毬花さんのひた向きさに刺激を受けた収録

小学3年生の斉藤さんはある出来事で「愛って複雑なんだ」と実感!?

――作品にちなみ、ご自身の“思い、思われ、ふり、ふられ”のエピソードがあれば教えてください。

斉藤：僕は子供のころから、めちゃくちゃ唐揚げが大好きで、お弁当にも絶対入れてもらったり、誕生日にも唐揚げをリクエストしたり。

お祝い事があってもなくても「唐揚げ！」という子供だったんですけど、小学3年生の時に、すごくお腹が空いていて、勢いよく唐揚げを食べていたんです。

でも、食べている途中で具合が悪くなってしまって「ウソだろ！」と。こんなに唐揚げを愛しているのに、まだ唐揚げたちはそこにいるというのに、受け入れられないなんて……。

本当に愛って複雑なんだな、愛情というのは一方通行じゃダメなんだなと。身体にも優しく、適量であることが大事なんだなというのを実感しました……というエピソードで良いですか？

一同：（笑）。

――唐揚げですら、思いを寄せ過ぎると良くないと。

斉藤：そうですね。あれは小学3年生のある夏の日でしたけれども、自分勝手に思うだけでは愛じゃないんだなと感じましたね（笑）。

――（笑）。今、唐揚げに対する愛情は？

斉藤：あります、あります！　お弁当のおかずでもお酒のつまみでも、唐揚げがあるとついつい食べてしまいますね。家で揚げたりもします。

――じゃあ、今はうまく付き合えているんですね。

斉藤：もちろん、（キリっと）大人の距離感で接しています。

一同：（笑）。

――最後に、どのようなところに注目して観てほしいですか？　斉藤さんが一番キュンとしたシーンを教えてください。

斉藤：一番キュンとしたのは、和臣と朱里ちゃんのあるシーンが100点満点のキュンだなと思います。

あと、アニメ映画版と実写版のクロスCMで「ここが使われるのか！」と、和臣役のワタクシは思ったのですけども、序盤で和臣が「じゃあ、俺のこと好きになって」というシーンです。

「朝から君は一体、何を!?」みたいな、そりゃあ朱里ちゃんもビックリするだろうと。

一同：（笑）。

斉藤：僕も原作を拝読していた時に、そこで「この人は一体どういう人なんだろう？」、狙って言っているのか、天然で言っているのか底が知れないぞと。

この人のことをもっと知ってみたいと思ったし、クライマックスまでの、それまでの自分の建前やキャラクターをかなぐり捨てて、それぞれの想いを伝え合う2組のカップルにすごくキュンとしました。

青春あり、友情あり、恋もありなわけですから、そのクライマックスにはたくさんのキュンが詰まっているので、ぜひ注目してほしいなと思います。

[取材・文/小澤めぐみ　撮影/相澤宏諒]