劇場アニメ『WAVE!!～サーフィンやっぺ!!～』公開記念企画！秋月ショウ役 小笠原 仁さん×プロサーファー 大橋海人さん対談｜それぞれの立場から見たお互いの世界とサーフィンの魅力

小笠原さんは海に行くと自然とサーファーや波に視線が

――『WAVE!!』プロジェクトが始まって約2年経ちますが、サーフィンのイメージや関わり方が変わったところはありましたか？

小笠原：自分もサーフィンを体験させていただいてから、海に行った時に自然とサーファーの方が目に入るようになった、というか、探すようになりました。

サーフィンを知らなかった時は1年中、海に出ている人がいるという認識もできていなかったけど、今は「こんな雨の日でもサーフィンしているんだ」とか「こっちには全然いないけど、あっちに固まっている。

ということはあそこのほうが波がいいんだ」とか思うようになりました。

大橋：そういう見方ができるようになったらすごいですね。地形でポイントは変わるので、まったくおっしゃられた通りです。

小笠原：去年、『WAVE!!』のロケで宮崎に行かせていただいた時もサーファーの方が波にのっていて、絵になるなと思ったり。あとボードを自転車に括り付けて走る人はすごいと思いました(笑)。

今までは海単体として好きなロケーションだったけど、今は海に出ているサーファーの方を含めたイメージで、僕の中にサーフィンやサーファーの方の存在が自然と浸透してきている気がします。

『WAVE!!』はプロサーファーから見てもサーフィンのディテールとストーリーにこだわった作品

――大橋さんは『WAVE!!』、昨年の劇場用アニメ『きみと、波にのれたら』などサーフィンをテーマにした作品や、映画化されることについてどう思われますか？

大橋：めちゃめちゃ嬉しいです。アニメでサーフィンをきちんと描かれることもなかなかないので。作品中にサーフィンが取り上げられてもコメディタッチだったりして。

やっている僕らからすればおもしろいなと思えるけど、サーフィンに詳しくない人にはそういうイメージで思われないかなという心配もあって。

『WAVE!!』はサーフィン用語が使われていたり、サーフィンのディテールにもこだわれているし、しっかりとストーリーがあるので、『WAVE!!』の完成版を見られる日が楽しみでしょうがないです。

――『WAVE!!』は大洗海岸が舞台になっていますが、大橋さんから見た大洗海岸は？

大橋：波がいいので、僕も好きなポイントの1つです。大洗の大会でも1度優勝しているので、自分の中ではいいイメージがあります。

緊張で足が震えた大橋さんの初アテレコ。プロサーファーになった秘話も披露!?

――大橋さんは『WAVE!!』で声優デビューされたというお話もありましたが、やってみた感想はいかがでしたか？

大橋：お話をいただいた時はマジで断ろうと思ってました(笑)。プロの声優さんがやっている中に自分が入ったら作品がおかしくなると思ったけど、スタッフさんから「とりあえずチャレンジしてみなよ」と。

大橋：声優での出演が決まってスタジオに行ったら、すごく緊張して。

小笠原：初めてあの空間に行ったら誰でも緊張しますよ。僕も初めての収録の時はいろいろ準備していてもブースに入った瞬間、忘れてしまうし、いくら場数を踏んでもあの緊張感が変わらないですし。

大橋：台本を読んだ時も自分でわかるんです。「これはヤバいな」と。アニメの絵に合わせてセリフを言ってみたけど、あまりにも合ってなさすぎて。初めてのことだからどう修正すればいいのかもわからないし。

小笠原：僕が初めてサーフィンした時もそうですよ。ボードにのってみたけど、何がよくて、何がいいのか、わからなくて。

大橋：まさにその状態で。後ろにたくさん人がいるし、圧がハンパじゃなくて。ブースの中も静かで自分の声しか聞こえないし。収録の時は足が震えながらやってました。

小笠原：『WAVE!!』はサーフィンが題材になっているので、実際にサーフィンをされていて、しかもプロの方の声や雰囲気は説得力がありますよね。サーフィンに語る言葉に120%ウソがないし、完成版で大橋さんの声や演技を聞くのが楽しみなんです。

大橋：もし可能なら録り直したいくらいなんですけど(笑)。アニメは声が入ることで魂が入るものだと思うので、声と絵が合っていなかったら嫌だなと思ったけど、収録は楽しかったです。もし次にやる機会があるのならもっとちゃんとやりたいなと。