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『Fate』シリーズ用語・ネタ解説【連載第16回・ドスケベ公】

【連載16回:ドスケベ公】『FGO』がもっと楽しくなる!?『Fate』シリーズに関連した様々な用語・ネタを解説!

 
  

注意:以下のページに一部歴代TYPE-MOON作品の言及アリ

 

ドスケベ公 とは

「ドスケベ公」とは、バーサーカーのヴラド三世が受けた風評被害的な愛称。

すべての元凶となったのは、『FGO』の記念すべき初のハロウィンイベントである「歌うカボチャ城の冒険〜マッドパーティー2015〜」。

このイベントでは、イベント報酬として礼装「ハロウィン・プリンセス」を獲得することができたのですが、ReDrop先生による礼装イラストがあまりにもセクシーすぎたことから、「ドスケベ礼装」として界隈に衝撃が走ることになります。

しかもその効果は「宝具威力15%(最大限凸で20%)、戦闘開始時にNP30%(最大限凸で50%)獲得」という、当時としては間違いなく破格と言っていい性能でした。

本連載でも何度も触れていますが、とくにサービス開始1年目はNPチャージや付与スキルをもつサーヴァントがほぼ存在しなかったこともあり、ほぼ礼装は「カレイドスコープ」などに代表されるNP系が選ばれている状態。

それがイベント報酬で入手でき、しかもイラストも超セクシーということで、多くのマスターを喜ばせたのです。

……ただ、すでに『FGO』のイベントを何度も遊んでいる方ならご存知の通り、『FGO』で報酬として配布されるイベント礼装の多くは4枚止まり。この「ハロウィン・プリンセス」も例外ではなく、最大限凸に必要な5枚目を集めるには、クエストを周回して低確率で礼装ドロップさせる必要がありました。

ここまでで勘のいい方はお気づきかと思いますが、「歌うカボチャ城の冒険〜マッドパーティー2015〜」において、ヴラドは事件の元凶であるエリザベート・バートリー側のサーヴァントとして登場しており、「ハロウィン・プリンセス」のドロップを狙うのにもっとも周回効率がいいとされたのがこのヴラドが敵として出現するクエストでした。そのため、多くのプレイヤーは礼装を求めて延々とヴラドを倒し続けることに。

▲ヴラドは「吸血鬼」として人々に恐れられたという共通点もあり、エリザベートに付き合う形で主人公たちと戦うおいしいポジションでした。

▲ヴラドは「吸血鬼」として人々に恐れられたという共通点もあり、エリザベートに付き合う形で主人公たちと戦うおいしいポジションでした。

この結果、「ヴラドがドスケベ礼装をこっそり隠し持っている」と言われるだけに留まらず、同イベント内で、ヴラドが自身の特技を「刺繍」と発言していたことから、「ドスケベな衣装を作ったのはヴラド」という2次的な風評被害まで受けてしまいます。

ヴラドは「ドラキュラ公」「串刺し公」と呼ばれており、これをもじって「ドスケベ公」という不名誉な仇名をつけられてしまうのです。

なので、ヴラド自身がスケベなキャラクターというわけでは決してないのですが、「ドスケベ礼装を落とす」という事実と、普段の紳士的な言動のギャップの激しさによる面白さが生んだ悲劇かと思われます。

▲ヴラドの宝具である「血塗れ王鬼(カズィクル・ベイ)」一時期、その名前をもじって、「ドスケ・ベイ」と呼ばれていたこともありました。ひ、ひどすぎる……。

▲ヴラドの宝具である「血塗れ王鬼(カズィクル・ベイ)」一時期、その名前をもじって、「ドスケ・ベイ」と呼ばれていたこともありました。ひ、ひどすぎる……。

なおこの「歌うカボチャ城の冒険〜マッドパーティー2015〜」では、時間帯限定でプレイできるゲリラクエストも存在していたのですが、開催時間にプレイヤーが殺到した結果、サーバー落ちが頻発。その後のイベントでは、ゲリラクエストは実施されなくなった……という懐かしい思い出もあります。

『FGO』においてはバーサーカークラスとして召喚されているヴラドですが、初出の作品である『Fate / Apocrypha』においては、ランサークラスのサーヴァントとして召喚されていました。

『Fate / Apocrypha』では、元々、バーサーカークラスへの適正をもっているとされていたこと、後にランサークラスで実装された『Fate / EXTRA』シリーズのヴラドとの差別化といった事情から、『FGO』においてはバーサーカークラスで実装されたのではないかと考えられます。

▲『Fate/Apocrypha』とのコラボイベントである『Fate/Apocrypha Inheritance of Glory』では、『Apocrypha』で自身を陥れたダーニックと対峙。最後の最後でおいしいところをもっていく、見せ場も用意されていました。

▲『Fate/Apocrypha』とのコラボイベントである『Fate/Apocrypha Inheritance of Glory』では、『Apocrypha』で自身を陥れたダーニックと対峙。最後の最後でおいしいところをもっていく、見せ場も用意されていました。

なおドスケベ礼装は、その年以降のハロウィンイベントの伝統として定着。「デンジャラス・ビースト」に「トリック・オア・トリートメント」、「ロイヤル・アイシング」と、「ハロウィン・プリンセス」に負けず劣らずの露出の高さの礼装が実装されたのですが、ガチャやポイントでの獲得など入手手段が変更されたこともあり、「ドスケベ礼装を求めて周回を行う」というパターンはありませんでした。

そのため、2代目が生まれないまま現在に至ってしまったのも、ヴラドの不幸と言えるかもしれません。

思わぬ風評被害によって誕生した愛称である「ドスケベ公」。かなり元のキャラクターから離れたネタにもなるので、ファン同士で不快にならないよう、使用にはくれぐれもご注意下さい。

今後も本連載では、様々な『Fate』シリーズに関連したネタを紹介するのでお楽しみに。

[文/米澤崇史]

※一部、記事の内容を修正しました。


『Fate』シリーズ用語・ネタ解説

◆第01回・ランサーが死んだ
◆第02回・ええー? ほんとにござるかぁ?
◆第03回・何度も出てきて恥ずかしくないんですか
◆第04回・おっと心は硝子だぞ
◆第05回・スカディシステム
◆第06回・すまない……(すまないさん)
◆第07回・王の話をするとしよう(マーリン)
◆第08回・いろんなガチャ宗教
◆第09回・他のサーヴァントに遅れを取ることもなかった
◆第10回・サクラファイブ

◆第11回・ガチャは悪い文明
◆第12回・沖田さん大勝利
◆第13回・おい、その先は地獄だぞ
◆第14回・フィーッシュ!!
◆第15回・俺のサーヴァントは最強なんだ!
◆第16回・ドスケベ公
◆第17回:ボクはキミの剣
◆第18回:溶岩水泳部
◆第19回:私は悲しい……(ポロロン)

◆[HF]第三章公開記念番外編・『Fate』シリーズには桜がいっぱい!?

『Fate/Grand Order』概要

タイトル名:Fate/Grand Order(フェイト/グランドオーダー)
ジャンル:FateRPG(フェイトRPG)
iOS/Android にて好評配信中
企画・開発・運営:DELiGHTWORKS Inc.(ディライトワークス株式会社)
製作:TYPE-MOON / FGO PROJECT
価格:基本無料(ゲーム内課金あり)

Fate/Grand Order 公式サイト
Fate/Grand Order 公式ツイッター(@fgoproject)
ハッシュタグ:#FGO

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