はづきと一心同体になった印象的なエピソードとは? 『おジャ魔女どれみ』20周年記念映画『魔女見習いをさがして』藤原はづき役・秋谷智子さん 声優インタビュー
嬉しかった20周年記念映画。でも台本を開いてビックリ!?
――20周年記念映画『魔女見習いをさがして』の制作が決まった時の感想は?
秋谷:すごく嬉しかったです! どんな作品になるのかなと楽しみだったし、みんなとまたやれることも嬉しくて。いい作品になればいいなという期待感でいっぱいでした。
――その報告はどなたから聞いたのでしょうか?
秋谷:プロデューサーの関(弘美)さんがメンバーの誰かに言った後、「またアニメになるっぽいよ」みたいに聞いた気がします。
小説が刊行されていたのでそのお話になるのかなと思ったけど、いきなり年齢が上がってしまうので、「どんな感じになるんだろう?」とまったく想像がつきませんでした。
――実際に台本が手元に届いて、ご覧になった時はどう思われましたか?
秋谷:「出てない!!!」です(笑)。ページをめくってもなかなかはづきの名前が見つからなくて。メンバー同士でも「全然出てなかったね」「これ、どうなるんだろうね?」と話したり。違うメインの子がいることは読んでわかりましたが、「どんな『どれみ』の映画になるのかな?」と。
アニメの『どれみ』を見ていた子たちが登場すること自体、予測できなかったし、そういうお話は今までやっていなかったので驚いたし、『どれみ』ファンの皆さんがどんなふうに思うのかなと不安も感じつつも楽しみでもありました。
――いつもの『どれみ』メンバーは一緒に収録されたそうですね。
秋谷:お互いにいつもやっている雰囲気で、リラックスしてやれました。今回のメインキャラを演じる皆さんとは別収録で、セリフ量もかなり多かったので「どんな声を出すのかな?」とか「どんな感じになるんだろうね」とみんなで話していました。
やっと映画を届けられる喜びとみんなの反応が楽しみ。音楽を聞いたり、シーンを見た瞬間、あの頃に!
――5月公開予定から延期を経て、11月13日の公開を迎える心境は?
秋谷:皆さんをすごくお待たせしたので、「やっと見ていただける!」と。Twitterにも「見に行くよ」とか「楽しみです」といった反応もたくさんいただいて。
20年前に『映画 おジャ魔女どれみ♯』をやった時にも祝福や喜びの声をたくさんいただきましたが、20周年を迎えて、またこの映画を届けられて、皆さんとまた交流できることは嬉しいなと思います。
――先日、映画をご覧になったそうですが、本作の印象はいかがでしたか?
秋谷:すごく素敵な映画で、20年前の色のきれいな描写や優しい感じは変わっていないし、どれみちゃんをすごく感じられるし、みんなの愛が詰まった作品になっているなと。
また、3人の女の子たちがいろいろな場所を訪れますが、私もそこに行ったような感覚になって。今は「早く見ていただきたい!」、「反応を知りたい!」という気持ちです。
――ファンムービーやロードームービー的なアプローチは今までにない手法ですね。
秋谷:『どれみ』が放送されていた時に見ていた方は「こんなシーンあったな」と思い出せるのではと。
TVシリーズで使われていた曲も劇中で流れているので、それを聴いただけで当時を振り返れるし、作中の『どれみ』ファンの女の子たちにも感情移入できて。すごく温かくて、優しい作品になっていると思います。
――今作は『どれみ』シリーズの産みの親ともいえる佐藤順一さん、そして奥谷 悠さんのW監督体制です。佐藤さんらしさを感じたところはありましたか?
秋谷:むしろ佐藤監督らしさが詰まりすぎているなと。だから「どこが」と抜き出すのは難しいです(笑)。『どれみ』ファンの方だったら、そこかしこに感じてもらえると思います。
――今作の見どころや注目ポイントを教えてください。
秋谷:3人の女の子が子供の頃から『どれみ』をどれだけ見て、愛しているのかが溢れ出していて。3人を演じるキャストの方やスタッフさんの愛情は、どのシーンを見てもわかると思います。
どれみちゃんたちがドンと前面に出ているわけではないのに、すごく近くにいるように感じられるんですよね。シーンの端々だったり、女の子の表情を見て、「どれみちゃんっぽいかも?」と思えたりして。それがすごいです。