『どれみ』の世界は変わらないし、裏切らない――『おジャ魔女どれみ』20周年記念映画『魔女見習いをさがして』春風どれみ役・千葉千恵巳さん 声優インタビュー
まさかだった20周年記念映画。佐藤監督から渡された絵コンテを見なかった理由とは?
――20周年記念映画『魔女見習いをさがして』の制作が決まった時の感想は?
千葉:「へぇ~」って(笑)。まさか20周年になって映画になるなんて思いもしなかったし、20周年になっても特別なことがない作品も多い中で映画にするなんてすごいなと。
――映画制作を知ったのは昨年のイベントで各地をまわる前ですか? 後ですか?
千葉:佐藤(順一)監督と一緒にまわっていましたが、絵コンテを描かれていたので、それよりもずっと前だったと思います。
――映画が決まった後はどんな内容になったのか、気になったのでは?
千葉:気にならなかったです。私たちの仕事は台本をもらってからがスタートだし、前もって知ったらおもしろくないじゃないですか。佐藤監督は絵コンテを仕上げなければいけないのに、なぜかイベントに来ていたので、舞台上でネタとしてイジることはあったけど(笑)。
私たちはネタのつもりだったのに、「ほら! 絵コンテ、ちゃんと描いたよ!」と絵コンテを渡されて。収録の時、線画でよくわからない場合、絵コンテで「こういう動きで」という説明を受けることはあるけど、普段、絵コンテなんて見る機会がないし、見方すらわからないのに。
すごく大事なものだということはわかるので、「怖い! 怖い! どうしよう!?」って。結局、私は見なかったです。収録する前に変な情報を入れたくないし、わかっているお芝居になっても嫌なので。
――お芝居はどのように固められましたか?
千葉:今回は台本と色が入っていない(練習用の)ビデオで汲み取りました。ちなみに、ビデオに色が入っていないのは『どれみ』では珍しくて。TVシリーズの収録では100%の状態で、現場で「せーの!」で見ていたので、あんなに絵がない『どれみ』を見たのは初めてで、逆に新鮮でした(笑)。
――台本が手元に届いて、ご覧になった時はどう思われましたか?
千葉:「分厚いっ!」って(笑)。今回、メインで演じられる皆さんは声優が本職ではないのであまり慣れていないと思うのに、「こんなにセリフ量が多くて大変だろうな?」と思ったのが最初の印象でした。
――『どれみ』ファンだった女の子3人がクローズアップされる物語については?
千葉:『どれみ』から新たに派生したアナザーストーリーだと思いました。タイトルも違うし(笑)。新たなストーリーと世界観ではあるけど、『どれみ』と繋がる作品でもありました。
――収録はどんな雰囲気でしたか?
千葉:いつもの6人に、マジョリカ(役の永澤菜教さん)もいて、普段と変わらずでした。