入野自由 3rdフルアルバム『Life is...』に込めた思いをインタビュー
レコーディング時のエピソードも
――制作はどのくらい時間がかかりましたか?
入野:約1年半ですね。昨年のツアー(「Kiramune Presents IRINO MIYU LIVE TOUR 2019 “TEN”」)の前に「作りたい」「その中からツアーで1、2曲は歌いたい」と思い、シミズくんに相談して「あんな曲はどうだ」「こんな曲はどうだ」ってデモを作って話してできたのが、『だって愛は半端ないじゃない』(sooogood!名義で作詞・作曲・編曲を担当)です。
でもツアーのときはまだデモ段階でどんな曲か分からなかったので、本格的にレコーディングしたのはツアーが終わってからですね。
――レコーディングで特に苦戦した楽曲はありますか?
入野:いまだに難しいなと思うのは向井太一くんの『Alive』(作詞・作曲を担当)。キーのレンジが広い!
あと、太一くんらしさ全開のグルーヴ感。聴いていて心地いいのに、歌ってみたら全然歌えないっていうことが発生して、なんでこんな難しい曲書くんだよ」って思いました(笑)。
あとはchelmicoのふたりが書いてくれた『M-9.10』(作詞・作曲を担当)。それこそ僕が純粋にchelmicoのファンなんです。
ジャケットとかも含めて、やってることが全部かっこいい。サビはメロっぽく、というオーダーをさせていただきました。でも、本格的なラップは、難しかったです。
基本的には仮歌を完コピすることをテーマにやりました。収録に2人が来てくださって、2人の前で歌うのはすごく緊張しましたけど、嬉しかったです。
――仮歌はchelmicoの2人が歌っていましたか?
入野:そうです。だから僕しか知らないですね。
――作り始めた頃の「作りたい」という思いから、身の回りの出来事などを経て、『Life is...』に対する思いはどんどん変化・進化していったかと思うのですが、最終的にはどのような思いでいますか?
入野:作り始めたときは「どうしよう」「ツラい」という気持ちをどうにか昇華させようと思っていました。
自分のためにも、悲しんでいる人たちのためにも、何か“いい気”をみんなで作りださなきゃという思いがあったんです。
今もその気持ちはありますけど、もうちょっと自分の中で昇華していたり、考え方が前向きになってたりしていて、作り始めたときと作り終えたときを比べると、心境に違いはあります。
最初にできた曲が最後に収録されて、最後にできた曲が最初に収録されています。アルバム制作を始めた当初は、12曲入りの予定だったんです。
僕が1週間限定公開でYouTube上にミニライブ「UUU Mini Live」を上げた時、それを尾崎くんにも観てもらったんです。そうしたら素敵な感想が返ってきて。
今でも信じられないんですけど、最後に「3rdアルバムを作ってるんですね。僕も参加したいです」みたいなことが書いてあって、電話だったらまだしも文章に残っちゃってるから、「ホントに!?」「いいの!?」みたいな(笑)。
だからサプライズ曲みたいな感じです。
『DARE TO DREAM』収録曲『フレンズ』(尾崎さんが作詞・作曲・編曲を担当)のときは自分がファンで好きで、交流はあまりなかったので、お任せするかたちでお願いしました。
その後、頻繁ではありませんが、何かあったときに連絡する、僕はファンだから「すごく素敵なアルバムですね」って感想を言ったりライブを観に行ったときのことを話したり。
ライブを観に行くとちょこちょこ会ったりして、いつかまた書いてもらいたいってずっと思ってたんです。今回、こんなサプライズ的に実現して嬉しいです。